博士を煽ったのってジョーだったのか……(初代 98話、F 37話)
お宅拝見(初代 98話)
南部「科学忍者隊に告ぐ、科学忍者隊に告ぐ。14時4分BS地点にギャラクターのメカ鉄獣出現。直ちに出動せよ。ギャザーゴッドフェニックス発進せよ」
南部「G2号どうした、他の者は合体完了、君の来るのを待っているぞ」
南部「この男、名前はメッケル。大気汚染研究の専門家だった。顔をよく覚えて置いてもらいたい。数年前からギャラクターに雇われているという情報が入っている。」
南部「さて、今回のギャラクターのメカ鉄獣だが、ゴッドフェニックスの破損部分より大量の亜硫酸が発見された。」
南部「つまり、敵の投じた爆弾は、爆発後内蔵されている毒液を放出し、鋼鉄を解かしていくのだ。原料は他に硫酸、そして有機塩素化合物」
南部「その通りだ。自動車や飛行機の排気ガスが、完全に大気を汚染している現在、彼はそれを固形燃料として、再利用しようと研究していた。どこでどう間違えたか、ギャラクターにその頭脳を売り渡して、おそろしい武器に使用してしまった」
南部「うーん。私もデーモン博士のような悲劇を繰り返したくない。何とか彼を更生させたいのだが」
南部「ジョー、今まで何をしていた。」
ジョー「ちょっと、気分が悪くて」
南部「何?君のために他の者が危険な目に遭ったんだぞ。もう少しでみんなを死なせたかもしれないんだ」
ジョー「お、俺は……」
南部「どうしたというんだ」
健「博士、ジョーの事は後で俺から」
南部「いや、理由の如何に関わらず任務を怠ることは許せない。一人の油断が全員の死につながるからだ」
ジョー「俺が居てもいなくても、危ねぇときは危ねぇのさ」
南部「何ぃ?」
健「ジョー」
ジョー「反対に勝てる時は俺一人でも勝てる。机に座って指図してるのと実戦とは違いますよ」
南部「そうか、私の指図は要らないようだな。それならジョー、今度の任務は君一人にやってもらおうか。」
健「博士」
南部「来ると思っていたよ」
南部「メッケルを殺しかねないというのか」
南部「健、ジョーには今試練が必要なんだよ。君達が心配する以上に、私も心配している。考えてごらん。ジョーのあの反抗的な態度は、今に始まったことではない。それも無理もない話だ。ギャラクターの血筋を引いているという自己嫌悪感を、奴等を憎むことによって消そうとしている。だが、ジョーには今、自分の呪われた出生を乗り越えて、強く生きていくための大きな試練が必要なんだ。」
南部「そうだ。もし、ジョーが人の命の大切さを知り、メッケルを更生させてくれれば、彼は、大きく成長するだろう」
南部「そうならぬよう、陰からジョーを見守ってやってくれたまえ」
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