南部「終わったぞ、健」
南部「この、ネオバイオリアクターのおかげで、どうやら細胞破壊の進行を抑えることはできるようだ」
南部「だが、いつまでこのようなことが保つのか。もし、これ以上レベルが定価すれば、健の体はぼろぼろになる」
南部「できることなら、君に休養を与えたい」
健「長官、宇宙パルスの正体を探ることは、もう一刻の猶予もできないんじゃないですか」
南部「それはそうだ」
南部「健、もっと仲間たちを信じるんだ。君の分までやってくれる」
南部「宇宙パルスの正体を知るには総裁Zの懐へ飛び込まねば不可能だ」
健「それをやるまでは、僕は休養などしたくないんです」
南部「健……」
南部「来たまえ。いい物を見せてやろう」
南部「宇宙パルスの正体を探ることも重要に違いないが、ギャラクターの本部を見つけ出すことも重要だ。これはその目的のために、従来の資源探査衛星を密かに改造しているところだ。」
南部「そうだ。これなら地底数十キロ以内に何があるか、電波でたちどころに探り当てることができる。」
南部「うむ。これを使えば間もなくギャラクターの本拠地を見つけ出すことができるはずだ。」
南部「何」
南部「おぉ……」
南部「うん。これはギャラクターの大部隊が地底を大移動しているに違いない。それにしても、よく捉えることができたもんだ」
南部「君、あの交点の深度はどのくらいかわかるかね」
南部「うん、平均深度1.6キロか。」
南部「よし、彼等がどこから発進したのか、大至急調べてくれたまえ」
南部「それさえわかればギャラクターの本部を探し出せる」
南部「諸君、改造中の資源探査衛星により、地底のギャラクターの動きがキャッチされた。それによると大部隊がイーロッパ全土に向かって移動中だ。」
南部「しかし残念ながらまだそこまでは解明できない。だが、おおよその見当はついている。北イベリア地方のダイミル半島、北緯70度、西経90度45分の地点だ。」
南部「待ちたまえ、健。」
南部「あ……いや、健、無理はするな」
南部「細胞破壊の症状が再発している。」
南部「鴨技師長、止めても無駄だ。」
南部「何事も無ければよいが」
南部「父親によく似ている。あいつも一度決心したら言うことを聞かぬ男だ。」
南部「何、ガッチャマン基地が?」
南部「鴨技師長、どうした!技師長!」
南部「ガッチャマン達を呼び返すわけにはいかん。彼らにはギャラクターの本部を叩いてもらわなくては。国連軍第七機動部隊、第七機動部隊緊急出動、指揮は私がとる」
南部「ガッチャマン基地を失うことは、科学忍者隊の最大の弱点となる。守り通してみせるぞ。」
南部「全機散開して攻撃に移れ」
南部「あぁ、あれは……鴨技師長。ガッチャマン基地は、全滅か……」
南部「一体どうした」
パイロット「ビームに吸い寄せられています。操縦不能です」
南部「直ちに脱出しろ」
パイロット「長官、そんなことはできません」
南部「私のことには構うな。脱出しろ。これは命令だ」
南部「ようし、敵の懐に飛び込んでやる」
南部「私にはまだ科学忍者隊が残っている。ガッチャマンがいる限り、勝負は決まらん」
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