この話は、アグリカの動物公園で、パンドラ博士が開発した動物の脳波解読装置を使って、動物達と意思の疎通を楽しく行っている子供達のシーンから始まります。
パンドラ博士が現場に来ているのは、開発者なのだから当然です。しかし、南部博士までしっかり来てるんですよ。
パンドラ博士は実験するつもりで着替えて来てるし、場所はサファリパークみたいなところなんだから、これで合ってるんだけど、南部博士は普段のスーツのまま。しかも、パンドラ博士の実験に協力している様子もない。「パンドラ、君が発明した脳波解読装置は、なかなかの人気じゃないか」などと言ってるだけ。問い詰めたら多分、「雇い主として秘書の仕事ぶりを監督するのは当然の責務だ」とか言うんでしょうけど、どう見ても見物しにきただけに見えます。
まあ、南部博士だって、GタウンとISO本部の往復ばっかりじゃ退屈したんでしょうけれど。でも、南部博士が出かけるとなると、忍者隊は総出で南部博士の護衛をする羽目になります。
案の定、爆弾テロをしかけられる。甚平が気付いたものの、既に実験場所のあちこちに仕掛けられた時限爆弾が時間差で爆発し、子供達も動物たちも怪我をしてしまいます。パンドラ博士を伴って、爆発から逃れてちょっと離れた茂みに身を隠した南部博士は、今度は背後から銃で狙われる。ジョーが気付いて、狙撃者を羽根手裏剣で仕留めたので、幸い弾丸は逸れましたが、かなりきわどい状態です。
ジョーが遅れてたら、頭撃ち抜かれてましたよ南部博士……。
爆弾が全部作動し、暗殺者も倒して、一応周囲が安全にはなったのですが、子供たちも動物たちも傷だらけです。特に、動物たちの被害の方が大きかったようで……。パンドラ博士は、傷ついた動物たちをGタウンに運ぶように諸君に指示します。ジョーは手遅れじゃないかと言うんですが、南部博士は、
「さあ諸君、パンドラの言う通りにしてやってくれたまえ」
と、こんな顔して言ってます。
しれっとした顔で言ってますが、この爆弾騒ぎ、ターゲットは南部博士ただ一人でしょう。もし、パンドラ博士だけが現場に来て実験していたのであれば、ここまで徹底的に爆弾を仕掛けられたりすることは無かったんじゃないでしょうか。
警備の厳重なISO本部やGタウンに居れば、ギャラクターもおいそれと手は出せないのでしょうが、ちょっと普段とは違う警備が手薄な場所に出向いたとたんにこれですよ。それでも、南部博士でないと対処できないような事態が発生していたのなら、危険を承知で出かけるのもわかりますが、今回の南部博士、脳波解読装置の実験にはまったく役だっていません。見物に出てきて、テロリスト(=ギャラクター)を呼び寄せてしまい、周囲に被害を拡大しただけ。
勘もよくて優秀なパンドラ博士、きっとわかってるんでしょうけど、さすがに自分のボスに向かって「南部博士が来るとテロの標的になって騒動が拡大するのでGタウンに引きこもって出てこないで下さい」とは言えないわなぁ。特に泣き言も恨み言も言わずに、Gタウンで動物たちを治療し、さほどの犠牲を出さずに動物たちを公園に戻してやっています。登場した時はぶっとびパンドラ博士だと思ったのですが、実はよくできた(美人)秘書でした。
ところで、南部博士が酒を飲むシーンって無いんですよね。そういう設定(=飲むシーンは無しで)だという話もどこかで見かけましたけど……。
でも、設定云々以前に、これだけ狙われ続けてたら、酒飲むどころじゃなかったのもわかる気がします。南部博士だって、初代の戦いの始まる前とか、初代とIIの間あたりであれば、飲みに行って羽目を外すこともできたんじゃないかと思うんですが……。しかし、ギャラクター相手に名前と地位を晒してやり合ってる間は、ちょっとでも警備の手薄なところ、変わったところに出かけた途端に狙撃か爆弾テロの標的って状態ですから、護衛無しにはバーにも行けやしない。まあ、諸君は有能だから、南部博士が飲み歩いたってきっちりガードはするだろうけど、千鳥足でクダまいてる南部博士の護衛を命がけでやらなきゃならず、しかもそれが自分達の指揮官だとなると、士気の大幅低下は確実でしょう。南部博士としてもそれは避けたいはずです。三日月基地やGタウンのどこかにある自室でなら、酒かっくらってても狙われはしないでしょう。そのかわり、いつ何時ギャラクターの動きがあって指揮を執らなければならなくなるかわからない常時臨戦態勢とあっては、酔っ払って寝てたので指示を出すのが遅れました、じゃ、今度は司令官失格の烙印を押されかねない。第一、それで遅れをとってギャラクターにしてやられました、なんてことになったら、我が身を犠牲にしてギャラクターのV2計画を食い止めたレッドインパルスに申し訳が立たないでしょう。長官になってISO本部詰めになってからは、まさか勤務先のオフィスで一杯やってくつろいでますってわけにはいかないだろうし。
ホントにもう、健でなくたって「同情するよ」とつぶやきたくもなります>南部博士。
ついでに「忍者隊の秘密は守らねばならん」と言いまくった理由もわかりますね。ギャラクターに対抗できる実力を持つ者として、名前と顔がバレているのはこれまでのところ南部博士だけで、諸君の正体は知られていない。名前と顔バレしたとたんにこの狙われっぷりですから、我が身の状況を考えると、秘密を守れって厳命もするでしょうよ。
この回から、Gタウンに戻って落ち着いた感じの南部博士をもう2カット。
前髪を下ろすと鼻のあたりまで来そうなくらい、結構長いですね。触角頭とメガネって萌えキャラの重要な要素だと思うんですが……(それはネコミミキャラとかの話であって)コレジャナイダロという意見は承知の上で。
それはともかく、南部博士が酔っ払ってクダまいてられるような状態だと世の中は平和だ、という結論で終わりそうです。そういうバロメーターに使われるってどうなんだ、と思わないでもありませんが。
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このエントリーは 2010/4/20(火曜日)-23:07 に、カテゴリー II, 科学忍者隊ガッチャマンに投稿されました。 RSS 2.0 feedを用いて応答を追跡できます。 You can skip to the end and leave a response. Pinging is currently not allowed.
涼さん、こんにちは。
先日はメール&リンクありがとうございました。
やっとネット回線が復旧しましたのでこちらからもリンク貼らせていただきました。
博士の前髪=触角というのは面白い発想ですね。気に入っちゃいました。
「落ち着いたインテリ紳士」と思われがちな博士ですが、たまに見せるおチャメ&過激な言動がたまりません。
そういえば博士、タバコは吸いますが、飲酒する場面はありませんね。
スナック・ジュンに現れたこともないと思います。
もしかしたら下戸なのかしら?
南部響子さん、
コメント&相互リンクありがとうございます。ネット環境復旧、よかったですね。
博士の前髪は愛嬌があるので好きです。なんかかわいいです。
>たまに見せるおチャメ&過激な言動
いいですねぇ。ちょっとちょっと博士、とつついてみたくなります。
>もしかしたら下戸なのかしら?
よくわかりません。下戸だという資料も今のところ無いんじゃないですかね。
でも、飲ませてさんざん酔わせた後で前髪引っ張って遊びたい気はしますが。
イケメン・三高・メガネ・触角頭・アホ毛とルックス面はコンボで揃っている上に、たまに、おちゃめだったり過激だったりヘタレだったりする言動、とくれば、萌え要素が満載です。