102話「逆転!チェックメイトX」。
この回の後半は、科学オタク南部君の面目躍如といったシーンの連続です。
カッツエに拉致された南部博士はこんな調子で、何だか平然としています。
うむ、狙いは私の命か。
そうか、それは残念だな。やっと君の正体を掴んだのに
この1ヶ月、書斎に閉じ籠もり他の仕事を一切断り、苦労したのに、発表できずに殺されるとは残念だ。
ジョーが鉄獣の目を破壊してG2号で突入したのを見て、
ベルクカッツェ、私にはまだ運がついているようだ。どうやら私の研究発表もできそうだ。
命の心配より研究発表の心配ばっかりしている南部博士です。
これからやってくる忍者隊の変身をメガザイナーで解くつもりのカッツェ、南部博士を透明な壁の向こうに閉じ込めます。
ジョーを追って健達もやってきます。気が付いたジョーがメガザイナーを撃って爆発させ、透明な壁も割れてしまいます。
手前に居たら、破片を浴びて流血のところ、素早く椅子の後ろに隠れて無事な南部博士。
逃げ足早っ!
オシャレへのこだわりが……。スーツはびしっとしてないとイヤなんですね南部博士は。
やめろ、ジョー。私にはカッツェの正体はわかっている。素顔を見てどうなるものでもない。
とたしなめます。
片手をポケットに入れて、講義でもするような調子で話し始めます。
ベルクカッツェ、ある時はギャラクターの女隊長。だが、女でもない。一人の肉体に男と女が入り込んだミュータントだ。元々は、男と女の双生児の兄妹として生まれるはずであったが、何か特別の力が働いて、雌雄同体の一人の人間として生まれてしまった。知能指数が異常に高かったのもそのためだ。天才でも何でもない。二人分の脳細胞を持っていただけだ。
カッツェの謎がわかったので博士としては一応満足しているようです。一ヶ月集中して出した成果を誰かに話したくて仕方が無かったのでしょう。相手がカッツェでも。
幼い頃は、1年ごとに意思とは関係なく、男から女、女から男へと肉体が変化したために、世間の目を恐れて、住む場所も学校も変えていた。だが、今やカッツェは自分の意思で男にも女にも変身できる。ただ一つわからないのは、ベルクカッツェ、何が原因でお前の体が突然変異を起こしたのかだ。核爆発による放射能のためか。そうだとしたら、科学者である私にも責任の一端はあるだろう。だが、君の生まれた土地は、昔も今も非戦闘地区だ。放射能のためとは、私には考えられない。双生児として生まれるはずの兄妹を、1個のミュータントに誕生せしめたのは、何が原因なのだ。
南部博士の興味は、カッツェの素顔よりも、なぜミュータントになったかという理由の方でした。自分の興味を追求して語りまくります。表情は活き活きしてるし目は輝いてるし……。博士の趣味がよくわかるシーンです。
総裁Xに助けられてカッツェは逃げてしまいますが、一応の成果があったので南部博士としては満足したのでしょう。いい表情してます。
自分の命よりも研究内容の方ばっかり気にしていて、わかったことは誰かに話さずにいられない南部博士の性格がよく分かる回でした。
南部博士の科学オタクっぷりが炸裂しているというか。