照明の趣味が……(初代 22話)

|2010/8/30(月曜日)-23:30| カテゴリー: 初代
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 22話「火の鳥対火喰い竜」。
 ウラン採掘工場がギャラクターに襲われ、配備してあったマンモスタイガーという空飛ぶ空母も歯が立たない、という、最初からハードな展開です。
 当然、科学忍者隊を出動させて欲しいとアンダーソン長官直々に頼まれるのですが、南部博士は断ります。

アンダーソン「何ということだ。我々が苦心して造り上げた世界最大のウラン採掘工場が、あっさりとギャラクターに奪われるとは。南部博士、科学忍者隊の出動を願えませんか」
南部「お断り申し上げます」
アンダーソン「な、南部博士。断るとは」
南部「残念ながらゴッドフェニックスには、100に1つの勝ち目もありません」
参加者「しかし、科学忍者隊は今までに数々の強敵を倒してきた」
南部「みなさんは忘れている。ウラン採石場を護衛していた三隻のマンモスタイガーは、ゴッドフェニックスよりはるかに強力な飛行空母であることを。そのマンモスタイガーも一瞬にしてやられている。科学忍者隊に出動を命令することは、彼等に死ねということです」

 二流の指揮官だったら、自分の体面とかメンツとかをを考えて、安易な希望的観測で出撃させるかもしれないところ、彼我の戦力差を冷静に考慮して長官の頼みでも却下するあたり、やっぱり南部博士は素敵です。左側に跳ねてる触角頭も気合が入ってます。
 その割には、健の命令違反には甘くて、「誰かがやらねばならないんです。科学忍者隊はそのためにあるんです」の一言に押し切られてしまう南部博士がかわいい……。

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 案の定、撃墜されて、というか加熱競争に負けて破壊されて海中に墜落、浸水を始めるゴッドフェニックス。結局ISOの潜航艇に救助されます。
 長官の頼みをみんなの前で堂々と断っておきながら、うっかり出撃を許しました→撃墜されました→ISOの設備と人員を救助に出動させます、てのを、南部博士が関係各方面にどう納得させたのかに興味が湧いてきます。
 ゴッドフェニックスは修理となり、諸君もしょげています。
 このとき既に南部博士は、キングドラゴンを倒す方法を思いついていました。が、自信喪失している諸君に出撃させても成功の可能性は薄いと考え、レッドインパルスに仕事を頼みます。
 南部博士がレッドインパルスに電話しているシーンですが、どうやら、三日月基地内の南部博士の自室と思われます。向かって左から赤い光が、右側は青色の光が来ています。何だか落ち着かない照明です。なんでこんな色にしてるんでしょうね。
 電話している南部博士、珍しく眼鏡にツルがあります。謎のレッドインパルスの回で登場したのと同じ絵ですね。

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 ところが、レッドインパルスは「南の海に用事ができた」というおよそどうでもよさそうな理由で南部博士の出動依頼を断ります。電話が終わって南部博士、どうしたものかと頭を抱えています。これで少しは、忍者隊の出動を断られたアンダーソン長官の気持ちがわかったのではないでしょうか。尤も、南部博士が断った理由に比べてレッドインパルスの理由は、理由になってませんでしたが。いや、健にもう一度チャンスを、という立派な理由があるにはありましたが。
 それにしても、机の一方から赤、反対側から青色の光で照明、って、南部博士は一体何を考えているんだか。こんな色合いで、それでも光が足りなくて薄暗いところがだいぶある部屋って、目にも悪そうです。落ち着かなくて悩みも倍増しそうな気がしてきます。

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 で、やっぱり部屋の照明が気になります。舞台照明みたいな赤色の光で本当に机を照らしてるようです。青色の方は登場しませんが、多分、同じような感じになっているのでしょう。ほんと、南部博士の趣味って意味不明です。
 指揮官としては理性的であることと、部屋の照明の趣味は、関係がないということでしょうかね。まさか本当にどっかの舞台で使ってた照明をかっぱらってきたとか……???

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 ゴッドフェニックスの修理と改造が終わった後の南部博士。淡々としつつもしっかり触角頭は跳ねてるし、それなりに自信もってそうです。

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 南部博士によると

いや、火喰い竜の出す高熱に耐えられるように機体に細工しただけだ。見てごらん、裸のゴッドフェニックスに何か巻き付けてあるだろう。あの管の中には強力なフレオンガスが入っている。

わかりやすく言えば、冷蔵庫の原理だ。圧縮され、吐き出されたガスが周囲の熱を吸収し、元の管に戻る。これを繰り返して、密閉された箱の中を冷やしていくのだ。

 突っ込んでおくと、吐き出されたガスの温度が下がるのは本当ですが、元の管にもどって回収する方式だと、全体を駆動するポンプを動作させないといけませんし、回収したガスは熱くなってますから次に回す前にある程度冷やさないといけません。この時出てくる熱の捨て場所がないと動かなくなります。ということは、キングドラゴンの攻撃を食らって周囲が高音だとうまく動かなさそうです。この場合は、むしろ回収なんかせずに外に向かってフレオンガスを吹くだけの方が良い……はず。
 まあ、新規開発したマイナス爆弾との相互作用が必要、というあたりで、何か工夫はしてるんでしょう。ということで、またもや南部博士の仕事早っ!な回でした。
 70年代の公害は、直接人を病気にしたり生き物を殺したりするような化学的なものが想定されていて、オゾンホールの問題なんか出てませんでたから、フレオンガスが気軽に登場することになったのでしょう。時代を感じさせる道具立てですね。今やるとしたら、液体ヘリウムを大量に積んでいくとかかなぁ。



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