南部「この男、半年前にホントワールの大通りで、意味もなく通行人にマシンガンを乱射して捕まった。近年まれに見る凶悪事件であり、現在、終身刑の判決を受け、現在、ローデンベルグの刑務所に服役中である。」
南部「世界中の刑法から死刑の二文字が消えたのは十年前だよ」
南部「あの男から訊きだしてほしいことがある。」
南部「あの男は一生無言を守るだろう。生まれながら、口がきけないからだ」
ジョー「ええっ」
ジュン「ええっ、口もきけない人からどうやって聞き出すのですか」
南部「君達は科学忍者隊だろう、方法は任せる」
甚平「任せるってそんな無茶苦茶な」
南部「手がかりはある。あの男は、牢の中に入りたくてわざと罪を犯したのだ」
南部「命を狙われるより、牢の中の方が安全だろう。一生生活は保障される」
南部「彼の所持品だ」
南部「その写真と一緒にこれがあった。焼けてぼろぼろだが、その女の学生時代の記録だ。驚くなかれ、知能指数280」
南部「健、その写真の裏を見てごらん」
健「ああ、何か書いてありますね……ベルクカッツェ!」
南部「さて、はっきりしているのは、牢の中にいる男はこの記録と写真を持っていたがためにギャラクターに狙われた。カッツェの正体が女なのか、それとも別に秘密があるのか、どちらにせよ、ギャラクターが追い回しているところからみて、余程重要なものだろう。私があの男から聞き出せと行ったのは、そこだ」
南部「わかったよ。ヒューム教授は既に大学を辞め、インデリア国の片田舎で余生を送っている。ただし大変な変人だということだ。素直に応じてくれるかどうか」
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