ひきこもり中(初代 102話)
マイペース南部博士(初代 102話)
南部「ベルクカッツェ……」
南部「うむ、狙いは私の命か」
南部「そうか、それは残念だな。やっと君の正体を掴んだのに」
南部「この1ヶ月、書斎に閉じ籠もり他の仕事を一切断り、苦労したのに、発表できずに殺されるとは残念だ」
南部「ベルクカッツェ、私にはまだ運がついているようだ。どうやら私の研究発表もできそうだ」
南部「やめろ、ジョー。私にはカッツェの正体はわかっている。素顔を見てどうなるものでもない」
南部「ベルクカッツェ、ある時はギャラクターの女隊長」
南部「だが、女でもない」
南部「一人の肉体に男と女が入り込んだミュータントだ」
南部「元々は、男と女の双生児の兄妹として生まれるはずであったが、何か特別の力が働いて、雌雄同体の一人の人間として生まれてしまった。知能指数が異常に高かったのもそのためだ。天才でも何でもない。二人分の脳細胞を持っていただけだ」
南部「幼い頃は、1年ごとに意思とは関係なく、男から女、女から男へと肉体が変化したために、世間の目を恐れて、住む場所も学校も変えていた。だが、今やカッツェは自分の意思で男にも女にも変身できる。ただ一つわからないのは、ベルクカッツェ、何が原因でお前の体が突然変異を起こしたのかだ。核爆発による放射能のためか。そうだとしたら、科学者である私にも責任の一端はあるだろう。だが、君の生まれた土地は、昔も今も非戦闘地区だ。放射能のためとは、私には考えられない。双生児として生まれるはずの兄妹を、1個のミュータントに誕生せしめたのは、何が原因なのだ。」
南部「そうだ。その時が本当の勝負になる。諸君に全てがかかってくる。私にはおぼろげながらギャラクターの全貌がわかってきた。うまくいけばギャラクターは消える。だが、失敗すれば地球は」
南部「地球はおそらくその運命をかけて戦わなければならなくなるだろう」
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