超金属の元ネタはこれか(初代7話)

|2014/8/28(木曜日)-02:53| カテゴリー: 初代
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初代7話「ギャラクターの大航空ショー」では、ベルクカッツェがやたら頑丈な飛行機を開発して挑んできます。その状況を見た南部博士の台詞がこれです。

今調べたところでは、ギャラクター一味は大変なものを発明したようだ。これは、ウィスカーと呼ばれる超金属だ。

最近は鉄よりも強いものが次々と作られている。ウィスカーはどんな金属よりもさらに強い。何百倍、いや何千倍も丈夫な超金属と言われているものだ。

このウィスカーですが、実在します。以下、理化学事典(岩波書店)からの引用。

ひげ結晶(whisker)
ホイスカー、ウィスカーともいう。適当な条件下でおこる溶液からの析出や化合物の分解、たとえば金属酸化物の水素還元、そのほか熱分解あるいは蒸気の凝縮などの際に成長する針状結晶。非常に多数の金属ひげ結晶が知られており、その他に複雑な化合物やアスベストのような天然鉱物のウィスカーもある。根元が成長するものと針の先端で成長するものとの2種類があり、それぞれ異なった機構によるものとされている。太さは0.1μm程度から10μm程度までであり、長さは10mmの桁に達するものもある。一般には、含まれている転移の数が極端に少なく、皆無のものもある。このため、ウィスカーの強度はその結晶の理想値(剛性率の1/100以上)に近い。この機械的強度の著しく高い特徴を用いて、SiC、Al2O3などを高分子材料に混ぜて複合材料として利用している。

これだけだと何のことだかわからないので、ざっくり説明します。金属などを一度溶かして、また固めたとします。固体で結晶、つまり原子が規則正しくならんだ状態になるものであっても、手にとって工作できるような大きさになると、全体が完全に規則正しくとはいかず、抜けてるところがあったり、ずれて並んでしまったところができたりします。元が規則正しい形に並びたがるものですから、ずれる時には、それなりの長さで一列にずれたりします。こういうずれた所があると、外から強い力をかけたときに、その部分から変型したり壊れたりします。もし、ずれたところが全くなければ、なかなか壊れません。

現実のウィスカーの場合、全体にわたって原子や分子が完全に規則正しく並んでいるため、力をかけても変型しにくく、とても頑丈であるという性質を持ちます。残念ながら、大きなものは作れません。でも、非常に丈夫であるという性質にヒントを得て、作中のウィスカーが設定されたのではないでしょうか。もし、飛行機を作れるサイズの金属板で、原子のスケールでのずれが全くないものができれば、とても壊れにくいものになるはずです。

 真木野聖さんの「コンドルの羽根手裏剣 ホームページ版」で紹介されていた101話のジョーの絵を拝見して、ああさすがにジョーファンだけあってすかさず愛情溢れる一瞬をキャプチャしておられるなあ、と思っていたのですが、ふと。

 ジョーは射撃の名手だが、これは別の意味で凄くないか?、と引っかかりました。

 DVDを引っ張りだし、撃つ直前の絵をキャプチャしてきました。真木野聖さんが編集元に選んだのとほとんど同じシーンです。

101 01

 これから撃とうとして狙いをつけているところです。
 これで本当に狙えるのか?と思ったので、手持ちのエアソフトガンを引っ張り出してきて実際に構えて確かめてみました。
 といっても、ジョーの持っているのと似た形のものは手元に無かったので、東京マルイのL96AWSを使いました。

Aws

 スコープはタスコのTR-X COMMANDERで、低めにマウントしています。L96AWSの方は私の体格に合わせて、ストック部分のスペーサーを1個外してあるので、メーカーの写真のものより若干短くなっています。撃つ時は、ストックの少し上に盛り上がった部分に頬をつけてスコープを見ることになります。
 このスコープなんですが、見る時は視線と光軸方向が一致していないと、視野が切られてしまってまともに見ることができません。また、目との距離が遠すぎても近すぎても、視野が狭くなって見づらくなります。
 一番見やすい位置でアイピースと目の間のおよその距離を測ってみたら、7cm〜8cmといったところでした。他の機種でもまあこんなところでしょう。射撃用のスコープは、双眼鏡のように、接眼レンズのアイピースに目をくっつけるようにして見るものではないのです。エアガン程度なら問題ないのですが、火薬を使う銃でスコープを目にくっつけて使ったら、撃った後の反動でスコープが目にぶつかって怪我をしそうです。

 上のキャプチャ画像に、スコープの光軸の線を入れてみました。

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 スコープの中心の線とジョーの視線がきっちり一致しています。これなら狙えそうです。さすがジョー……と思ったのですが、ちょっと待て。

 ヘルメットのバイザー越しにこの位置では構えられないんじゃないのか?

 横から見た図はこれでよくても、他のシーンを見た限り、ヘルメットのバイザーは中央がかなり膨らんだ上、前方に飛び出しています。この状態で、丁度良い位置でスコープを真っ直ぐ見るのって至難の業じゃないでしょうか(汗)。どう見てもバイザーとスコープのアイピースが干渉します。冬のワンフェスで健のヘルメットを見てきて、バイザーの飛び出し具合がかなり嵩高いこともわかりました。忍者隊のヘルメットを被って射撃のために照準器やスコープを見るというのはかなり無理があります。
 ぎりぎりで何とか構えられたとしても、スコープとバイザーは多分接触している状態でしょう。引き金を引くと、リコイルのために、銃が勢いよく後退しスコープがバイザーに激突するのが確実です。何回も撃ってたらそのうちどっちか弱い方が壊れそうです。

 つくづく、射撃には不向きなバイザーです。

 こんなものをかぶって精密射撃ができるのだから、やっぱりジョーは射撃の天才なんだなあ、と、妙なところで関心したり呆れたり。

 諸君の中で、一番スコープを見やすい形なのは、竜のヘルメットですね。飛び出していなくて顔の上から下にほぼ真っ直ぐ降りていますから、射撃には楽です。

 鳥にこだわる余り、ジョーがかなり無茶する結果になっているわけですが、南部博士がそのへんどう考えているのか問い詰めてみたい気もします。

元ネタはMJ?

|2013/4/8(月曜日)-22:06| カテゴリー: 初代, 雑記
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 だいぶ前に、気分は赤親父、の筈が……(初代 52話)で、レッドインパルスの銃の元ネタ探しについて書きました。で、ちょっと思いがけないところで似たのを見つけてしまったのでメモしておきます。
 特撮の「マイティジャック」9話より。

 MJ 01

MJ 02

 敵役の組織「Q」が多用している銃です。この回だけではなくよく使っています。放映が1968年4月6日からで、キャプチャした9話は1968年6月1日に放映されました。ガッチャマンの放映開始は1972年10月1日からですから、ガッチャマンの方が後です。2枚目はサイレンサー付きなので、銃身が長くなってます。
 全体の形は、実銃のモーゼルとは明らかに違いますし、むしろ赤親父の銃はこのキャプチャに近い気が。デザイン、参考にしたのかしら。
 そういえば、マイティ号もゴッドフェニックスも空中水中両用ですね。

小学二年生の最終回

|2012/2/27(月曜日)-16:36| カテゴリー: 初代, 蒐集
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 小学二年生に連載されていたガッチャマンの最終回です。
 本編では3回にわたって、ジョーのギャラクター本部への潜入、後を追う健達、本部での戦いを描いていましたが、月刊誌故にそれをわずか2ページでやるしかなかったようです。IIになると小学二年生でもそれなりのページ数の割り当てがあったようですが、この頃は見開き2ページのみ。
 その結果、どうなったか。

Syou2 last 1

Syou2 last 2

 ジョーが活躍するという路線は外してませんが、健の方が先にジョーを待ってるし、ジョーはというと何の脈絡もなくカッツェと一騎打ちの撃ち合い。怪我はするもののカッツェを倒します。総裁Xはどうなったのとか、訊いちゃいけないみたいです。
 また、この展開だと、怪我はしているもののジョーはしっかり生きてます。これを読んでしまうと、本編の展開を思いっきり誤解しそうです。というか、これを読んで本編を見た当時の小学二年生は何も疑問を持たなかったのだろうかとも思います。うーん。

 福島の原発が津波でえらいことになってますが。

 ガッチャマンの世界では原子力はむしろポジティブな扱いをされてます。作品成立時期が1970年代ですから、被爆国として核の軍事利用はとんでもないが、平和利用なら……という背景があったのでしょう。
 初代の三日月基地は、最下部に原子炉を持っているという設定です。つまり、基地のみなさんは原子炉の真上で暮らしておられると。
 IIのGタウンですが、前方に原子炉を持っているという設定ががあります。メインの推進機関は「ダグラス機関」であることが明らかになっていますが、こちらは原子力利用かどうかは不明です。Gタウンの場合も、原子炉の近くで皆さんお住まいという状態。
 どちらのも、原子力空母で暮らすというイメージでしょうか。でも、どちらも海の中ですので、冷却が問題になることは多分無いかと。その意味では小型原子炉を海中で運用、という南部博士のプランは正しいことになりますね。冷却で苦労している福島と、救援に来ているロナルド・レーガン(原子力空母)を比べるにつけ、興味深いです。

 そういえば、マジンガーZも、原子力をもじって光子力ということにしたのだとか。
 鉄腕アトムの原子炉は、核分裂じゃなくて核融合炉だと、手塚先生がおっしゃったそうですね。

 おそらく、スリーマイル以前と以後で、フィクションの世界でも原子力の扱いが変わったのではないでしょうか。

 現実の日本がどうするかはわかりませんが、風力も太陽光もバイオマスも効率の問題があるので、原子力の代替品にはならないでしょう。火山国として有望なのは地熱かな、と思いますが、そうするとリアルマントルプランをやる羽目になりそうな予感がします。

ど近眼ですか、博士

|2011/2/22(火曜日)-22:44| カテゴリー: 初代
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 事件が起きて、未知の物質やら生物やらが出てくると、南部博士が慌てて調べることになります。
 調べるのに使っている設備の機能やスペックが全てわかっているわけではありませんが、明らかに光学顕微鏡だったり、実在の装置としては電子顕微鏡に近いかな、といったものが登場します。

 7話「ギャラクターの大航空ショー」。ギャラクターが超金属ウィスカーを開発したことを突き止めます。

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 26話「よみがえれゴッドフェニックス」。海洋汚染物質の浄化方法を調べています。

026

 39話「人喰い花ジゴキラー」。謎の古代植物ジゴキラーの弱点を探しています。

039

 55話「決死のミニ潜水艦」。海洋汚染の原因を調べています。

055

 65話「合成鉄獣スーパーベム」。健がブーメランで切り取ったベムの触手を調べて正体を突き止めます。

065

 97話「明日なき宇宙船レオナ3号」。打ち上げを待つレオナ3号を見ています。

097

 この手の装置を使ったことがあればわかるのですが、眼鏡越しに覗いて視野をきちんと見るのは見づらいです。余計な光が入らないように接眼部分が覆いになっていることも多いのですが、眼鏡越しだと横から入った光が反射したりして見る邪魔になります。
 一方、この手の光学機器のピント合わせにはある程度幅がありますから、近眼の人が眼鏡を外した状態でも、ピント合わせの範囲が間に合えば、問題なく見ることができます。もちろん、視力の違う人が見るとピントがずれてますから、また少しピント合わせが必要になりますけど。
 ところが、近眼の度が強すぎる場合、眼鏡を外したまま接眼レンズを見ようとしても、装置側のピント合わせの範囲を超えてしまっていて見えなくなります。この場合は眼鏡をつけたままでないとピントを合わせられないんですよ。
 さて、南部博士、見づらいだろうのに、常に眼鏡越しに接眼レンズを覗いています。南部博士伊達眼鏡説も一部にはあるようですが、大事な研究をしていて、眼鏡を外さないと見づらい場合にまで伊達眼鏡に拘るとも思えません。つまり、南部博士は、装置のピント合わせが追いつかないほどの「ど近眼」てことじゃないかと思うんですが……。

 こちらは、84話「くもの巣鉄獣スモッグファイバー」。装置開発中で保護眼鏡をつけています。

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 これも、眼鏡をかけたままだと、保護眼鏡と眼鏡の両方で反射が起きて、やはり少々見づらくなりますね。やっぱり、眼鏡越しでないと細かいものが何も見えないということなんでしょうねぇ。

 

「人喰い花ジゴキラー(前編・後編)」(初代 39、40話)。

 カッツェが宇宙空間からジゴキラーの種を蒔いたために、巨大化した食甚植物が大暴れします。が、なぜか女性ばっかり襲われる。ジュンも襲われたのですが、かろうじて逃げる。ジュンのスケッチから、人類発生前にはびこっていたジゴキラー草だろうということに。

 南部博士はタイミング良く特殊カプセルを開発済みでした。ジゴキラーによる深刻な被害をよそに、諸君を前に説明する南部博士、上機嫌です。

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南部「まさか、世界中の女性にあんなものをかぶせるわけにもいかないし」
ジュン「何ですの、あれは」
南部「どんな圧力にも耐えられる深海用のカプセルさ。やっと試作品の第一号ができたばかりなんだがね」

 ジュンを見てにっこり南部博士、なかなかの自信作だったようです。

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 その後、ジュンは、勝手にカプセルを持ち出して着用し、ジゴキラーの調査に向かいます。

人聞きの悪い事言わないでよ。博士のために実験用モデルになるんですからね

 南部博士が聞いたら泣いて喜びそうな台詞を残して……。案の定、甚平の目の前でジゴキラーに飲み込まれてしまいます。
 ジュンが居なくなったのも気にせず、ジゴキラーの研究に熱中する南部博士。

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 ジゴキラーが貯水池に集まってきた、というので、わざわざ現地に出てきた南部博士。すごく嬉しそうです。

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 ジュンが中に居るかもしれないのに、焼き払え、と命令する博士。

しかしあの何十万、何百万とある花の中からどうやってジュンを探し出すのだ。それは不可能に近い。ぐずぐずしていれば、あの花は増えていくばかりだぞ。

 南部博士としては、この時点で、自分が作ったカプセルの性能に自信があったから、ジュンが居たって大したことないや、と思っていたのでしょう。しかし、カプセルを着て出たことは博士も甚平も伝えず。ジュンを殺すのではないかとしょげている健にも博士は何も伝えず。多分、カプセルに自信がありすぎて、「お前は何を言っているんだ」くらいにしか思ってなかったのかも。
 結果として、諸君は、自分達がジュンを焼き殺したのではないかと思い込んだまま、後編に突入します。

 落ち込みまくっている諸君は放置して、博士はジゴキラーに熱中。

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 来てくれたのか。

と嬉しそうな博士。暫く一人で閉じこもって研究していろいろ進んだので、ジゴキラーの話を聞いてくれる人が来たから嬉しがっているだけでした。

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見たまえ、これが君たちの届けてくれた小さな花だと信じられるか。ジゴキラー草は暗闇と水の中では大きくなり、太陽のもとでは小さくなって身を守る習性があるのだな。
君たちはシーモンキーを知ってるだろう。あの小さな生物は孵化する条件が揃うまで、いつまでも卵の中で生き続ける。このジゴキラー草も同じだ。

 ジゴキラーが育ったので本当に嬉しそうで、嬉々として語り始めます。諸君は、ジュンのことを相談しに来たに違いないのですが、そんなのはガン無視してジゴキラーの話ばっかり。
 シーモンキーは懐かしいですね。私も育ててたことがあって、学校から帰ると、この回の博士みたいに、ずっと顕微鏡にかじりついて見てましたよ。

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南部「その昔、といってもまだ人類が出現していない時代、この地球上は雨と雷の一時期があったという。おそらくこの花は、その頃棲息していたのだろう。もっともっと大きな姿で。やがて、太陽が地上を照らし、明るいのどかな時代がくると、ジゴキラーは小さな花となり、無駄なエネルギーを使わないように身を守った。次に日射しから身を守るため、固い殻につつまれて永い眠りについた」
健「しかし、なぜジゴキラーは女性ばかり狙うんですか」
南部「それは……まだわからない。それさえわかれば一挙にジゴキラー草を壊滅させる手も考えられるんだが」

 と語りまくっておいて、ジュンを焼き殺したのではないかとめげている諸君を前に、

いや、ジゴキラー草は生きている。あの作戦はあのまま増え続けるのを防いだだけだと思っている

 と、あっさり片付けてしまいます。
 博士のこの平然とした表情、ジュンのことは全く心配してない上に、諸君が悩んでいるとも思ってなさそうです。諸君にとっては大ダメージな言葉ですが、南部博士の方は、そんな簡単に退治する方法がわかったのではおもしろくない、と、研究者としての挑戦心をかき立てられてむしろ楽しんでいる様子。

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 だから、健が

もし、もしジゴキラーが生きているとしたら、俺達は何のためにジュンを犠牲にしたんだ。

と言い出したのを聞いて、逆にビックリしています。

君たちは、まだジュンがあの花の中に居たと信じているのか

 本当に、「えっ?」という顔してます南部博士。燃やす前に健とジョーで揉めてたのは見てるはずなんですが、多分、ジゴキラーのことで頭がいっぱいで、気にしてなかったんでしょう。

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馬鹿な、君たちはなぜ私を信じてくれない。私の作ったカプセルをジュンは着ていた。圧力にも熱にも耐えられるようにできているんだ。もし、ジュンがあの花の中にいたとしても、焼け跡から元気で出てくるはずだ。

 せっかく新製品自慢してるのに、今度は諸君が聞く耳持たず。まあ、最初にもっとカプセルの性能を説明しておけばよかったんですが……。が、しょんぼりしている理由は、無視されたからではなくて、せっかく作ったカプセルの性能を誰も信じてくれないことの方ではないかと……。ジゴキラーの方はそんなことにはおかまいなしに元気いっぱいですけれど。

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 無線で健によびかけても無視されています。
 このあと健はスナックJに行き、家に戻ってきたところをレッドインパルスに張り倒されます。南部博士がレッドインパルスに何か愚痴ったんでしょうけど。しかし、南部博士にも説教しておいた方がいいと思います>レッドインパルス。南部博士ときたら、ジュンが死ぬわけない、という肝心のことをちっとも諸君に言わず、自分だけ勝手に納得してるわけで。

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 バードスクランブルをキャッチして集まってきた諸君を前に、南部博士は平然としています。

南部「何い、バードスクランブル?」
健「はい、俺だけではありません。ジョーや、竜や、甚平にも」
南部「バードスクランブルは言葉で交信できないとき、ブレスレットを強く押さえて連絡をとるのだが、しかし罠かもしれん」
健「罠?」
南部「あくまでも一つの推定だが、ブレスレットを手に入れたギャラクターが使い方を知らずに叩いても同じ発信は出る」
健「たとえ罠だとしても、行かせてください博士。今の俺達はそうでもしなければ」
南部「よし、科学忍者隊、ギャザーゴッドフェニックス発進せよ」

 博士の頭の中では、ジゴキラーを焼いてもジュンは出てこなかった→カプセルのおかげでジュンは生きているが貯水池のジゴキラーの中には居なかった→しかし連絡もないところを見ると生きてギャラクターにつかまったに違い無い、ということで納得済みの模様。納得すると同時に、やっぱり自分の開発したカプセルの性能に間違いはなかった、と思ってそうですが。

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 出撃命令は出しても指示は与えず、さっそくジゴキラーのところに来ている南部博士。
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わからない。あらゆる毒物を使用しても効き目がない。一体ジゴキラーの弱点はどこにあるんだ

 相手が思いの外頑丈だとわかって段々手段がエスカレートしてる模様。嬉々としてややこしいものを入れまくる南部博士の姿が目に浮かびます。一体どんなヤバイ実験をしたのか、詳しく聞いてみたいものです。

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 手すりで怪我をしたので、ハンカチで手当して戻ろうとしたら、ジゴキラーが暴れ出してびっくり。

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どうしたんだ……おぉ、枯れた……。ジゴキラーが枯れた……

 どうやっても枯れなかったジゴキラーなので、本気で驚いている南部博士。

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 折角育てたジゴキラーが枯れて、めちゃくちゃ残念そうな南部博士。ジュンが居るかもしれない状態で「焼き払う」とやった時とはえらい違い。
原因不明の理由で実験材料に死なれた研究者の反応としては正しいんですが……。

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血……私の血を吸って枯れた。そうか、ジゴキラーがなぜ男を襲わなかったか。

 弱点に気付く南部博士。

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こんな簡単なことがなぜ今までわからなかったのだ。はははは……

 両手を腰に当てて高笑いする南部博士。解決策発見で一人で大満足。

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 さっそく、ジゴキラーを枯らすための薬を作ってレッドインパルスに持たせます。そこに、ジュンを救出した健からの連絡が。

南部「南部だ。健か」
健「博士、ジュンは助け出しました」
南部「そうか、良かったな、健。私の方もジゴキラーを壊滅させる方法を見つけたぞ。簡単なことだったよ。ジゴキラーが男を襲わなかったのは、男の体内にジゴキラーにとって毒作用を起こすものがあったからだ」
甚平「あ、おいらたちの体に毒が?」
南部「染色体だ。いいか、女性の染色体はXが2つ、男性はXにYだ。ジゴキラーは染色体Xを必要としているが、男性だけが持っているYには異常反応をあらわすんだ。私は染色体研究所からこのYという染色体を大量に借りて特殊爆弾をつくりあげた。今、レッドインパルスがそっちへ飛び発った。ジゴキラーが滅びるのは時間の問題だぞ」

 ジュンが助かったことは「そうか、良かったな」の一言で片付けて、ジゴキラー対策を延々説明する南部博士。

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 最初から最後まで、ジュンの心配はちっともせず、ジゴキラーばっかり気にしていた南部博士でした。我が身を使って性能テストに協力したんだから、もうちょっとジュンも大事にしてあげてほしいです……ってそういう問題じゃないか。

工夫の余地が……(初代 38話)

|2011/1/21(金曜日)-19:42| カテゴリー: 初代
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38話「魔のメカニックジャングル」。

 マントルプランによって地熱を利用して砂漠の真ん中に超近代的な都市を造った……というところから話が始まるんですが、住民の様子がこんな具合。朝の出勤前のシーン。

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 要するに、人間がほとんど何もしなくても機械が勝手にやってくれる、という住宅が出来上がったということらしいです。
 このネタにありがちなオチは、死んでるのに機械が無理矢理支度させて出勤させて誰も気付かない(星新一)とか、機械の方の手違いで動作が1ステップずつずれる(手塚治虫)だったりします。それはさておき、こういう方向に自動化すると人間が堕落しそうな気がします。この開発プランにOKを出したISOって何を考えてたんでしょうか。

 落成式に呼ばれる南部博士。ジョーが護衛についています。人を怠け者にさせる都市を造っておいて、平然と式典に呼ばれてくる南部博士。

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 ムカシスキー博士なる人物がパレードに登場して、訝しがる南部博士。

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 そんな奴いたっけか、と考え込んでます。

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 式典が終わって宿泊場所に移動したらしい諸君と博士。夜景を見ながらくつろいでいます。

うむ、我々のマントル計画さえ順調に進めば、こんなことは夢でなくなるのだがね。世界征服を狙うギャラクターを倒さない限り、本当の夢の都市は実現できないんだ。

 南部博士としては、この全自動住宅付き都市には肯定的です。博士、独身だと何かと身の回りのことが不便なので、とうとう、機械に全部やらせるという方向に走ろうというのでしょうか……。

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 くつろいでいたら爆発が起き、調査に向かった健は、恐竜博物館の中で襲われてブレスレットを無くしてしまいます。

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 報告をきいた南部博士。

なんたることだ。科学忍者隊のリーダーであるお前が、ブレスレットをとられるなんて。あれがもしギャラクターの手に入ったら……

 と言ってますが、この場合はむしろ博士の設計ミスでしょう。

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 絶対無くしてはいけないブレスレットなら、衝撃を受けたくらいではずれるバックルをつけてちゃいけませんよね。
 以前、カヤックの講習を受けたことがありますが、はめ込み式のバックルの腕時計は海に落すと回収できないから外すように言われました。穴あきのベルトで止めるやつだと、ぶつかったくらいでは外れないから大丈夫なのだそうで。ダイバーズウォッチを見ても、衝撃ではずれるようなバックルは採用していないはずです。

 37話「電子怪獣レンジラー」。

 ゲストキャラのミワ博士と飼い犬タロウが登場します。翼竜が住むと言われている湖が、何故かこの年だけ凍らなかったのでミワ博士が調査に向います。案の定、ギャラクターが来ていて追い掛けられる。証拠写真を撮ったカメラを愛犬タロウに持たせて放します。

タロウ、こいつを届けるんだ。行先は南部博士だ。

 で、シーンが変わって三日月基地。
 タロウと共に部屋に入ってきた南部博士。

太陽エネルギーを研究している世界的な科学者三輪博士が自分の子供のようにかわいがっている犬だ。そのタロウがカメラをくわえてはるばると私の所へやってきた。

 タロウが放たれたのはとんでもない山奥で、かなり標高も高そうです。一方、南部博士の居場所って、アメガポリスのISO本部か、南の海の三日月基地でしょう。タロウ、一体どんだけの距離移動したんだよ(汗)。
 三日月基地まで直接到達したのだとしたら、タロウ、驚異的な調査能力です。ギャラクターが血眼になって探しても見つからなかった基地をあっさり発見って……。
 ISO本部に来たのだとすると、ISOの職員が犬を見て「南部博士に届けよう」と思ったってことですよね。まさか、職員がタロウをよく知っていたとも思えないので、普段から迷い犬はとりあえず南部博士に見せるということになっていたとしか……(汗)。マントル計画室長の普段の業務って一体……?

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 で、ミワ博士がやばいらしいというので、諸君がタロウと一緒に救出に向かい、ギャラクターの秘密基地に突入します。
 タロウ、諸君と遜色ない戦闘能力を見せています。
 しかし、基地内でタロウは諸君と透明な壁で分けられ、タロウの居る区画には大量の水が。タロウは溺れて、そのまま、湖に放り出されます。諸君も閉じ込められてピンチ。
 ところが。

健「タロウが死んでいなければ、これでここへ呼ぶことができる」
甚平「もし死んじゃっていたら」
健「一時間以内なら、タロウの脳に入っている装置によって、生き返らすことができるんだ」

 タロウ、ややこしいものを埋め込まれていました。

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 呼び出し装置がこれ。

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 南部博士、

そして、ミワ博士は私のかけがえのない友人なのだ

と、こんな顔して言ってます。

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 どうやら、南部博士はミワ博士とは旧知の間柄で、仲も良かったようです。
 さて、健が持ってる呼び出し装置は、南部博士から渡されたものでしょう。ミワ博士がタロウを逃がした時は、そんなものを一緒に持たせる余裕はありませんでした。
 呼び出し装置を持っていたということは、タロウの脳に埋め込んだ装置を南部博士はよく知っていたということになります。ということは、タロウがやってきてから埋南部博士が埋め込み手術をしたという可能性が出てきます。南部博士、あなた、かけがえのない友人の愛犬に一体何やってるんすか(大汗)。
 一方、埋め込みをやったのがミワ博士で、南部博士もそれを良く知っていたという可能性もあります。この場合も、南部博士が呼び出し装置を用意して健に渡すことができます。で、ミワ博士、タロウを大変可愛がっていました。可愛がる余り、もしものことがあっても生き返らせることが出来る装置を脳に埋め込むって、それはそれで何か違うというか、飼い主のエゴ炸裂というか……。この場合は、

ミワ「実は愛犬のタロウに、呼び出しに応じたり、死んで一時間以内なら生き返らせる装置を埋め込んだんだよね」
南部「ふむ、それは興味深い。で、呼び出し装置はどんな仕組みなのかね?」

といった会話がにこやかに交わされたであろうことが想像されます。ミワ博士、南部博士の友人の資格充分なマッドっぷりです。類は友を呼ぶというのは、こういうことなんですね(爆)。
 後半、ミワ博士もタロウも救助され、追っ手から逃げる時にタロウがミワ博士を助けて谷底に……という、感動的な忠犬の話になるはずなんですが、タロウが極端に優秀過ぎる上、博士のマッドさが気になって、素直に感動してられません。

 でもまあ、こんな便利な装置があるなら、タロウに仕込む前に、自分の脳に埋め込んでおくべきだったと思いますよ、南部博士。

頑丈だし動じないし(初代 34話)

|2011/1/11(火曜日)-02:16| カテゴリー: 初代
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 34話「魔のオーロラ作戦」。

 人間の脳波を動物の脳波と入れ替えるという、かなりものすごいガジェットが登場する回。脳波を入れ替えられると、入れ替えられた動物そっくりの行動をする、という設定です。
 今だと、変な「脳ブーム」があったりして、気軽に「脳波」とか持ち出すとクレームが来そうですが、そこは70年代のおおらかさ、何でもOKなノリがステキです。

 さて、脳波入れ替え作戦のせいで、あちこちで事故が続発します。電磁波攻撃だというので、誤作動を恐れて三日月基地の自爆装置の電源スイッチを切る南部博士。
 忍者隊で最初に被害にあったのが竜で、猫の脳にされてしまって、三日月基地内で四つん這いで走り回ります。
 それを見た南部博士。

いかん、竜をすぐ病院へ。

 と言うものの、全く焦ってないところがさすがです。

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 シーン変わって、運転手付きの車で移動中の南部博士。目を綴じて考え事をしている模様。

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 そこへ、お約束の脳波攻撃が。
 博士の居る後部座席は一応シールドされていたけど、運転席はノーガードだったので、まず運転手が異常を来し、さらにパワーアップしてシールドを破り、南部博士にも影響が及びます。
 運転手がやられたら事故必至、そうなると後ろの南部博士だって無傷じゃすまないわけだから、運転手共々シールドしないと意味がないはずですが、なんでこんな仕様にしたんですかねISOは。

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 それはともかく、運転手発狂で車はガードレールを突き破って谷へ。南部博士は途中で放り出されます。運転手はそのまま車といっしょに地面に激突して炎上。おそらく無事ではないでしょう。南部博士の運転手というのも、何かと巻き添えを食らいやすい職業のようです。

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 何だか普段より汚れたお姿に。それはともかく、これだけ放り出されても体の方が無傷って、博士無意味に頑丈過ぎ。放り出されつつその勢いで立って歩いてるような移動の仕方(しかし現場はかなり急斜面とみられる)してます。Fで諸君も驚愕の運動能力を発揮してくれた南部博士ですが、その片鱗は既にあったようです。

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 ともかく、意識が戻らないまま三日月基地に収容された南部博士。
 ところが、健が「博士、しっかりしてください」と呼びかけて、博士を起こしてしまいます。

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 寝てる南部博士などというややこしいものを起こした結果がこれ。
 既に猿の脳波にされていた南部博士、飛び起きるなり物凄い勢いで、切っておいた自爆装置の電源を入れようとします。健が慌てて止めますが、振り払ってやっぱり自爆装置に向かいます。ガードレール突き破った自動車から放り出されたのだから、足か腕の一本でも折っててくれて、動けなくなってくれてた方が良かったような。頭がおかしくなってるのに体は元気って、本当に始末が悪いです。
 それはそうとして、猿の脳波になったのに、なんで自爆装置一直線なんですか南部博士。猿になったのは仕方ないとして、それならそれで、バナナをねだるとか、壁に登ろうとするとか、毛繕いするとか、交尾するとか、先にやることがあるでしょう。自爆装置の電源を入れるって、猿的には、かなり優先順位の低い行動の筈ですよ。

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 挙げ句にジョーに一発入れられます。一撃で倒れてくれたからいいようなものの、起き上がってきたらもう二、三発追加する気満々のジョー。

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 床に倒れて伸びている南部博士。せっかく意識を取り戻したのに、また意識不明に。
 ジョー曰く、

おそろしいことだ。あの物静かな南部博士がこうまで変わってしまうとは。

 南部博士って物静かでしたっけ?一話では会議の席上で長官を前にして「あるときは一つ……」ともったいつけまくり、三日月基地作るのに成功すると高笑いしてました。メカニカの回ではブチ切れて遊園地作るは、見えない悪魔の回でも最後にわざわざ出てきて罠を用意したとか言いまくる。カミソラールでは順調に進んでる計画を横取りして暴風雨を引き起こしてたし。ジョーにしたって、バードミサイルを勝手に撃つなとさんざん説教されまくりのはずです。一体どこをどう見れば、「物静か」という結論になるのかが謎です。どう考えても「口うるさい」の間違いだろうと……。

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 さて、竜が偶然頭をぶつけて電気ショックを喰らって正常に戻ったので、博士も……ということで諸君達が提案。

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健「お願いです先生、南部博士の頭に強い電流を流して下さい」
ジョー「毒には毒をもって制す、というわけですよ」

 普通、この手のSFでは、おかしくなった奴に電気ショックをかけるのは博士の役割です。ところが、この話では、博士に電流を流そうとする斬新な展開に。言い出しっぺの健とジョー、さすがに南部博士に育てられただけのことはあって、マッドな発想はしっかり受け継いでいるようです。
 さすがに、プロである医者は

ドクター「馬鹿なことを言っちゃいけない。そんな素人療法じゃ無理じゃよ」

 と冷静に却下。しかし、

ジュン「だって、この竜は治ったんです」

 おいちょっと待てっ!南部博士を竜と一緒にしちゃいかんだろう、竜と……。
 というか、電流流して治ったとして、南部博士が竜並みになってたらいろいろ困るでしょうが。

気温の問題(初代101話、F39話)

|2010/10/18(月曜日)-22:29| カテゴリー: F, 初代
| 2 個のコメント

 ゆかりさんのところでコスプレ特集しているので、便乗してみます。あと、ゆかりさんのところからキャプ画像2枚お借りしました。ジゴ承諾でお願いします……。

 まず、初代101話「狙撃集団ヘビーコブラ」。
 沼を引きずり回される健↓

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を助けに来る、エスキモースタイルのジョー↓。ゆかりさんのところで紹介されているように、このシーンは、バードスーツの上にエスキモーっぽい上着、というコスプレです。

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 沼地の水は凍っておらず液体のまま、ジョーが立っているところは普通の土の地面で、草も生えています。多少寒かったとしても気温は余裕で0℃以上です。
 この気温で、本物のイヌイットのフード付き外套なんか着たら、暑くてどうにもなりません。あの外套の保温力は半端じゃないんですよ。ということで、ジョーのこのシーンは、単なるコスプレでしょう。着ている外套は本物ではないと思われます。

 一方、こちらはF39話「失脚!エゴボスラー伯爵」。
 北磁極(北極点からは1000kmほど離れているらしい)近くにテントを設営し、臨時天文台を建設して宇宙パルスを観測しようというミッションのために、南部長官自らが出向きます。案の定、観測の最中に、エゴボスラーとケンペラーの両方に襲われて、命からがら逃げ出すシーンがこれ。

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 南部長官と鴨技師長は、見渡すかぎり凍りついている海の上を犬ぞりで逃げまわる羽目に。南部君、あんたはアムンセンかそれとも植村直己かと突っ込み入れましたわ。
 観測ミッションの方はというと、氷の上にでかい電波天文の設備を建てています。おまけに吹雪いてました。
 こんなことができる気温って、氷点下40℃くらいじゃないと無理でしょう。気温が高かったら氷が割れて危ないので、建造物なんか置けません。下が陸地の南極と違って、北極は海ですから、氷の厚み以外に下を支えるものは何もないのですよ。
 アップの映像が無いのではっきりしませんが、南部長官も、普段のスーツの上から上着+オーバーズボン+ブーツの三点セットを着ているようです。

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 気温から考えて、南部長官の方は本物を着てないと即凍傷、時間が経てば凍死確実です。コスプレじゃ済みません。
 むしろ、この気温で、短時間でもバードスーツのままで外に居られる諸君の方が驚異的です。バードスーツの防寒性能って一体……。そういえば、IIで吹雪に見舞われた健(II23話)も凍死はまぬがれていましたし、北壁ロッククライミングをやった諸君(II29話)もバードスーツだけで何とか寒さを防いでいました。

 これを見るとますます、101話のジョーはコスプレだったんだなあ、と。だって、バードスーツで0℃以上の気温なら、防寒装備全く必要無いじゃないですか……。

放映38周年なんですね

|2010/10/1(金曜日)-01:46| カテゴリー: 初代, 雑記
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 南部響子さんのサイトを見て気づいたのですが、ガッチャマンの放映38周年なんですね。認識してなかったぬるいファンの私(汗)。

 記念すべき1話についてのコメントは既に「カラー大図鑑と1話」に1つ書いてます。
 南部博士ファンの立場で見ると、やっぱり、「準備期間はたっぷりあったはずなのに、火の鳥のテスト無しのままゴッドフェニックス出したのかよ、博士!」に尽きます。

 リアルタイムでは1話は見そこねていて、コロムビアのDVDが出た時に買って1話を見て、最初の雨のシーンに驚愕しました。つくづく、初代は神作品過ぎます。
 昨年秋にReeさんに嵌められて、なぜか南部博士に転んでからいっそう楽しく見ています。英語版も買ったので、ヒアリングの練習替わりに続けて見ておかなくちゃ。 

 52話「レッドインパルスの秘密」。

 この回には、レッドインパルスの使っている銃のアップが出ています。

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 トリガーの前の弾倉が特徴なのですが、実際に何をモデルにして作画されたのかがよくわかりません。
 トリガーの前に弾倉で有名なのはモーゼルC96なんですが、全体のプロポーションがまるで違います。
 で、ひょっとして原型はこれか?というエアガンを見つけたので衝動買いしてしまいました。

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 APS競技用のものです。撃つのは普通のBB弾です。比較のために、14.5インチのMacBook Proの上に置いて写真をとりました。
 無意味にゴツいし、でかいです。
 これのモデルになった競技用の実銃がドイツで作られた、という話はあるようで、そっちがレッドインパルスの銃のモデルかもしれないんですが、まだ特定できていません。

 それはともかく、撃つとBB弾がくっつくターゲットという便利なものがあったので、買ってきて試しに撃ってみました。
 ところが、気分はレッドインパルス……のつもりが、颯爽とはいかなかった(笑)。
 これ、全体の重量が1.3kgあります。片手で狙いをつけて止めようとしても、しばらくすると腕が震えてしまって、狙いが定まらないんですよ。両手で持てばかなり安定して、狙ったところに命中という感じなんですけど。
 こうなると、そんなに頑張って撃たなくても、これを片手で握ってきっちり構える練習をすれば、腕の筋肉を鍛えるトレーニングになりそうです(爆)。ということで、天気が悪くても室内でできる筋トレの道具と化しました。気が向いたら射的。

 レッドインパルスの銃、実物がもしあったとしたら、重量の点ではこのエアガンといい勝負かもしれませんね。実銃のモーゼルC96が1.1kg、デザートイーグルで1.6kg超ですから。

 あとは、Fで南部博士が使ってたのが、形状からみて多分M16なので、適当なエアガンを物色中です。一度実際に構えてみたいなあ、と。

 ジョーファンだったら、コンパクトな形状のS&W買ってくれば済むのに(モデルはいくつかあるが実銃でも1kgは超えなさそう、600g前後?)、おっさんキャラのファンになると、関係ないところで苦労しますねぇ……(違)。

しょぼーん(初代 25話)

|2010/9/6(月曜日)-01:08| カテゴリー: 初代
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 25話「地獄の帝王マグマ巨人」。

 ISOの工場が襲撃されます。

あの火山研究所を失ったことは、国際科学技術庁にとって大きな損失だ。長い年月をかけて作り出した、有毒ガスを新鮮な空気に変える装置も、破壊されてしまった。

 珍しく元気が無い南部博士。大被害にあっても結構淡々と作戦を立案して出撃命令を出すことが多いのですけどね。

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 顎に手を当てて考えこんでますが、触角頭にも元気がありません。

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 めげている南部博士を前にして、ジョーと健がたのもしい。

ジョー「健、行こうぜ。南部博士のがっくりしている姿なんか、見ちゃいられねぇや」
健「博士、我々はその火山研究所に飛び、周辺を調査してきます。なにか手掛かりがつかめるかもしれません」

 よっぽどショックが大きかったのか、

うーん……よし、頼む。くれぐれも気を付けてな。成功を祈る。

 だけで、細かい作戦立案無しに諸君を行かせる南部博士。マントル計画の一環だったんでしょうか、火山研究所には相当力を入れてたんでしょうねぇ。

 24話「闇に笑うネオン巨人」。
 ISOの科学者が次々と殺されますが、犯人がわかりません。南部博士は、諸君をISO本部に呼んで、犯人の正体を突き止めることと、科学者達の護衛を頼みます。

 諸君をISO本部の玄関まで迎えに出てきた南部博士。秘書あるいはSPと思われる係官を3人連れてきています。南部博士がISOでも相当な実力者だということがわかるシーンです。

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最近科学者が次々と殺されている。そのことは諸君も知っているはずだ。残念ながらその犯人はまだわからないんだ。

科学者たちは強力な電気で焼き殺されている。頼んだぞガッチャマン。平和を築く大事な科学者たちを、何とか守り抜いてほしい。

 南部博士がこんなことを言うものだから、諸君は、ばらばらに別れて次に狙われそうな科学者を護衛したり、怪しい人物が居ないか、遊園地などの人ごみを調べたりしています。
 しかし……。ISOの科学者の中でも、ギャラクターが最も標的にしているのは、南部博士のはずです。ところが、南部博士はそのことを意識していないのか、諸君に対して「自分を守れ」とは言っていません。
 自分だけは大丈夫だと脳天気に考えていたのでしょうか……。
 その結果……、案の定こんなことに↓。最後の標的は南部博士でした。

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 ISOの科学者達が襲われたシーンでは、皆さん夜遅くまで研究に勤しんでました。
 南部博士も、諸君に仕事を命じた後は深夜まで自分のオフィスでデスクワークに励んでいました。資料だか論文だかを熱中して読んでいました。そこに、背後からネオン巨人が現れます。いきなりピンチです、博士。

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 慌てて椅子から立ち上がります。

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 いつもは落ち着いて冷静な南部博士もさすがに慌てまくってます。焦りまくる南部博士もまたかわいいです。

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 結構広いオフィスなんですが、さすがに外に逃げ出す余裕も無かったらしく、机の反対側に回りこんでネオン巨人と対峙。

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 諸君の迎撃が間に合って、ネオン巨人は撃退されますが、すぐ外で爆発します。机の反対側にしゃがみ込んで爆風を避ける南部博士。反応は早いです。102話でも、椅子の陰に隠れて爆発をやりすごしてましたけど。

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 それにしても、ISOの優秀な科学者達が次々にギャラクターの犠牲になっているので守って欲しいと言っておきながら、自分がその中に含まれるとは考えていないあたり、おもいっきり抜けていると思います、博士。自分の心配をせずに他人の心配を優先するあたり、冷徹南部君は案外お人好しな面があるのかもしれません。