福島の原発が津波でえらいことになってますが。

 ガッチャマンの世界では原子力はむしろポジティブな扱いをされてます。作品成立時期が1970年代ですから、被爆国として核の軍事利用はとんでもないが、平和利用なら……という背景があったのでしょう。
 初代の三日月基地は、最下部に原子炉を持っているという設定です。つまり、基地のみなさんは原子炉の真上で暮らしておられると。
 IIのGタウンですが、前方に原子炉を持っているという設定ががあります。メインの推進機関は「ダグラス機関」であることが明らかになっていますが、こちらは原子力利用かどうかは不明です。Gタウンの場合も、原子炉の近くで皆さんお住まいという状態。
 どちらのも、原子力空母で暮らすというイメージでしょうか。でも、どちらも海の中ですので、冷却が問題になることは多分無いかと。その意味では小型原子炉を海中で運用、という南部博士のプランは正しいことになりますね。冷却で苦労している福島と、救援に来ているロナルド・レーガン(原子力空母)を比べるにつけ、興味深いです。

 そういえば、マジンガーZも、原子力をもじって光子力ということにしたのだとか。
 鉄腕アトムの原子炉は、核分裂じゃなくて核融合炉だと、手塚先生がおっしゃったそうですね。

 おそらく、スリーマイル以前と以後で、フィクションの世界でも原子力の扱いが変わったのではないでしょうか。

 現実の日本がどうするかはわかりませんが、風力も太陽光もバイオマスも効率の問題があるので、原子力の代替品にはならないでしょう。火山国として有望なのは地熱かな、と思いますが、そうするとリアルマントルプランをやる羽目になりそうな予感がします。

「2」祭り:小学2年生2月号

|2011/2/28(月曜日)-23:05| カテゴリー: II, 蒐集
| 2 個のコメント

 今月は2月ということで、2に関連したネタを2月末日にどうにか間に合わせて投下してみます。
 小学二年生の1979年2月号のガッチャマンIIのマンガ、という2づくしネタです。見開きで表示されるように画像を貼ってますが、ブラウザのウィンドウの幅が足りないと縦にならんでしまいます。適当にウィンドウを広げてお楽しみください。でも、ジョーはほとんど登場しなくて、南部博士活躍(?)の回になってました。

Ninen2 cover

 お話の題材は、コントロールを失ったGタウン、でして、本編の「Gタウン危機一髪」のノリです。

Ninen2 02Ninen2 01

 健が若い感じでジュンもかっこいいですが、甚平と竜はそれなりです。ひどいのは南部博士で、顔はほとんど別人、ツル無し眼鏡が基本なのにことごとくツルが描かれている上、本編では登場したことのない白衣姿。
 それはともかくとして、甚平が新品のラジコンカーで遊んでいます。

Ninen2 04Ninen2 03

 Gタウンが暴走を始めます。南部博士、

コンピューターがくるうなんて考えられん

って言ってますが、何とも70年代の台詞です。コンピューターが普及してみたら、おかしくなるのがむしろ当たり前だったんですが……。

ギャラクターのしわざにちがいない。コンピューターをくるわすそうちを、Gタウンのどこかにしかけたんだ。

 自分トコのミスは微塵も疑ってない博士です。まあ、それで正しかったわけですが……。

Ninen2 06Ninen2 05

 電源全部切っても動き続けるGタウンってある意味凄いです。
 ギャラクター側の作戦は、Gタウンを予め設置した爆弾に突っ込ませるものでした。
 こんなデカブツを動かすよりは、爆弾をミサイルに積んで爆撃かけた方がよっぽど楽に攻撃できそうに思います。
 それにしても、オモチャのリモコンを見て「これか。」って、博士、ぶっ飛び過ぎです。いや、勘は当たってたんですけども。

Ninen2 08Ninen2 07

 ジョーの強面は忠実に描かれています。その場で壊そうとするジョー、性格があらわれています。南部博士は、ニューゴッドフェニックスにGタウンを牽引させます。トラクタービーム、装備してることになってます(汗)。総重量60万トンの代物を引っ張るというのも豪快な作戦ですが。誘導装置の方はミサイルに積んで爆弾目がけて発射。

Ninen2 10Ninen2 09

 作戦は成功するのですが、そのラジコンはそもそも誰が買ったのかとか、ラジコンのコントローラーに怪しい装置が仕掛けられることになった経緯とかが全く不明のままです。紙面に限りがあるから仕方無いのでしょうけど。
 最初の方で、部下が「さくせんどおりうまくしかけてきました」と報告してますが、Gタウンの中に入り込んでまで、ラジコンのコントローラーだけに装置を仕掛けるくらいなら、内部のあちこちにもっとたくさん爆弾をしかけて破壊工作した方がずっと効果的なような。
 ゲルサドラ、「お、おのれガッチャマン」って言ってますけど、今回の作戦の成功を阻んだのは、ガッチャマンよりもむしろ南部博士でした。
 最後の甚平も、Gタウンと引き替えの状況で、ラジコンを気にしている場合ではないんじゃないかと。

言ってる本人が……(II 20話)

|2011/2/2(水曜日)-03:51| カテゴリー: II
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 II20話「Gタウン危機一髪」。

 Gタウンのメインエンジンの開発者ビル・ダグラスの娘エバ・ダグラスがジュンに変装してGタウンに潜り込み、レーダーを狂わせた上で機関システムを破壊します。罠にかかったGタウンはギャラクターの攻撃を受けて大ピンチに。南部博士はシステムの不具合に気付いたものの、すでにかなり手遅れ状態。
 渦に巻き込まれて大揺れのGタウンの通路を走ってきた南部博士、

諸君!落ち着け!スクランブル態勢に切り替えだ!落ち着け!

II20 07

係官「博士、動力システムが作動しません」
南部「何!機関システムをチェックしたまえ!」

 このあとすぐに大きな揺れがきて、博士もつんのめってました。既に職員多数は床に投げ出されていましたが。

II20 08

 他人に向かって落ち着けという南部博士が一番慌てているように見えてました。微笑ましいというか可愛いというか。

 南部博士のフルネームの漢字表記に諸説あるという話をこれまでもしてきたわけですよ。

やっぱりわからん……
デアゴの調査でもはっきりしなかった南部博士の名前

 ところが、ちょっと有力な資料を見つけました。
 ガッチャマンIIのシナリオ「恐怖の合成植物ミュータント作戦」(製作No.9、放映No.7)の最初の、登場キャラクター一覧のページに「南部耕三郎」と書かれていました
 IIの他の回は、私が持っているシナリオの最初のキャラクター一覧は全て「南部博士」となっています。
 今回判明したのは、久保田圭司脚本の回です。しかし、別の久保田さん脚本の回では、「南部博士」となっています。なぜか、この回だけ、キャラクター一覧に南部博士のフルネームが書かれています。不思議です。
 Fの方は、手持ちのシナリオでは「南部長官」「南部博士」となっていて、フルネームが書かれているものはまだ見つけていません。

 ということで、他に有力な資料がなければ、IIでは「耕三郎」確定でいいのかな、と。まあ、これからもじっくり資料蒐集を続けてみます。

 II4話「かえって来たジョー!?」。

 今回は、ギャラクターがマントルエネルギーを利用しようとして事故を起こし、地上に大被害をもたらします。
 南部博士は、マントル測定器をニューゴッドフェニックスに積んで一緒にデラ砂漠へ赴きます。
 操縦席上部に吊るされているのがマントル測定器。操縦席のある部屋、天井は高いし床も広々としています。この測定器、天井にある円形の穴から部屋に降りてきている……ということは、天井には、測定器と上下移動させるアームやメカまで収納するだけの空間があるということになります。

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 マントル測定器から送られてきたデータをニューゴッドフェニックス内で収集・分析する南部博士。オープンリールのテープが山ほどついているのが時代を感じさせますが、やはりこの部屋も広いですね。

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 こちらは分析中の南部博士。コンピューターのディスプレイに顔が映り込んでいます。

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 この回の南部博士は、髪の毛が長めでちょっぴりワイルドな印象。データを見つめる鋭い目がかっこいいです。やっぱり、博士は仕事をしている姿が一番似合っています。

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 諸君のメカ5台を積んで、なおかつ操縦席や研究室がこれだけ広々としているのですから、いちばんたくさんいろんな物を載せるスペースがあるのがニューゴッドフェニックスということになりそうです。初代のゴッドフェニックスは、4台のメカを収納して操縦席回りがそれなりの広さでした。が、実験室を余分に作るほどの容積はなさそうです。Fのスパルタンは、元々操縦席部分のスペースに余裕のない5機が合体して、座席が移動してくる仕組みなので、移動のギミックを作ったら、内部にはほとんど余裕はなさそうですね。

仕事しろっ!(II 18話)

|2010/7/28(水曜日)-00:24| カテゴリー: II
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 II18話「宇宙船応答せず」。

 Gタウン内の広いプールで諸君が泳いでいると、南部博士がやってきます。プールから上がったジュンに、タオルを差し出す南部博士。
 一応部下とはいえ、若い女性、スタイル抜群、おまけに美人のジュンを前にして、南部博士ったら普段と変わらぬこの大真面目で冷静な表情。素敵です、博士。

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 とはいえ、南部博士がわざわざプールサイドに来て、黙ってジュンにタオルを渡すなどというのは異常事態です。こんなことが異常事態に感じられるほど、南部博士の普段の行動が行動だということなんですけど(爆)。南部博士がこういう方向に親切なはずがないわけで。
 当然、ジュンも、

博士、何か……

と、不審がります。
 そりゃそうでしょう。出撃ならば、ブレスレットで「集合せよ」と諸君の都合はおかまいなしに呼びつけるのが普通ですから。

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南部「ああ、国際科学技術庁の航空宇宙局から宇宙連絡艇の修理を頼みに来ているんだ。行ってくれたまえ」
ジュン「はぁ?」

……案の定仕事でした。
 しかし今回は、ギャラクターへの対応ではありません。本来ならISOの技術者がどうにかしなければならない仕事なのに、適任者が居らず、ジュンに白羽の矢が立ったのです。ジュンのメカを扱う卓越した才能が見込まれてのことでした。本来の業務ではないですから、南部博士とて「忍者隊として出動せよ」という命令はできないし、強いことは言えません。言えませんが、仕事はしてもらわなければならない。
 南部博士としては、とりあえず、プールサイドまで来て黙ってジュンにタオルを差し出すというのが、精一杯のお願いのポーズだったと思われます。
 不器用なんだか堅物なんだか、無駄に真面目な南部博士のこの行動に萌えまくりですよ。一般人の基準で見るとまだ無愛想なんだけど、博士なりに目一杯気を遣っているのがわかって、天然のツンデレなこの博士がかわいくてかわいくて……。

【再掲】先見性?(II37話)

|2010/7/19(月曜日)-11:54| カテゴリー: II
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※この記事は日記帳に書いていたものの再掲です。読みやすくするためこちらにまとめておきます。だいぶ加筆修正しています。

 ガッチャマンII37話。甚平が、探知機をラッキー山脈のISO秘密研究所に運ぶ任務の途中で、ピューマの子供を助けたために研究所が壊滅します。小動物などを助けて任務失敗で被害拡大、ってパターンは何回かあって、甚平がやってくれることになっています。捨て猫や捨て犬を家に持って帰った経験のある子供は多いと思うので、多分、そちらからの感情移入を狙った演出かもしれません。

 南部博士が部屋に入ってくるシーンもチェックポイントです。
 まず、部屋内部のパネルの赤ランプが点滅します。

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 その後、諸君が居る部屋に南部博士が入ってきます。文字が省略されていますが、ドア上に半分くらい見えているグレーの板が、ランプ付きの表示板と思われます。また、背後に見える廊下のデザインがよくわかります。

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南部「諸君。緊急事態だ。地震で破壊されたISO研究所で、サリンガスが漏れる恐れのあることが判明した」
健「サリンガス?」
南部「うむ。神経性の有毒ガスだ。万が一にも備えなければならないが、サリンの中和剤になるオキシム型の解毒剤の製造が間に合わんのだ。その上、研究所の被害の程度もよくわからん。直ちに、調査にあたってもらいたい」

ナレーション「国際科学技術庁のラッキー秘密研究所。ここに貯蔵してあった薬品類が、化学反応を起こして有毒ガスサリンが発生しようとしていた」

 サリンが日本でポピュラーになったのってオウム事件以後だが、この回の放映は1979年6月10日。これ以前に知られていたとしたら、ナチスが第二次大戦中に量産していたということからでしょう。
 Wikipediaによると

1960年代にロッキーマウンテン兵器工場で大量のサリンを生産している。このサリンは一度も使用されることが無いままロッキーマウンテン兵器工場の倉庫に保管されていた。そして、1970年代になると全て廃棄処分された。

とあります。ガッチャマンでは実在する地名を微妙にもじった名前を使う傾向がありますので、むしろこちらを元ネタにして作られた話かもしれません。

 ところで、上で引用したシーンで何事もなく南部博士が登場していますが、アニメで見せてないところで実はものすごいことになってたんじゃないかと思います。33話の最後の方で、ISOの偉いさん達が会議してるシーンがあって、メンバーが、ギャラクターの地震攻撃を食い止められない忍者隊は何をしているんだと南部博士に詰め寄るシーンがあります。ちゃんと仕事をしていてもその扱いなのだから、任務途中放棄で研究所一つ壊滅の上有毒ガス発生でさらに被害拡大なら、南部博士がどう吊し上げられるか推して知るべしで、指令を出しに部屋に戻ってくる前の会議場での説明が大変だっただろうという……。「会議ばっかりやってて現場には来ないくせに現場の仕事ぶりを責める大勢の偉いさん達」vs.「実働部隊の指揮官であることが権力の拠り所になっている南部博士」の構図になってて、しかも指揮官としては実働部隊の士気を下げるようなことはできない、という状況が見えてるわけです。

 そういうのが積み重なって、Fあたりで「もう面倒なので自分で長官やります」って展開になり、さらに面倒を背負い込んだ感がなきにしもあらず……。

※この記事は日記帳に書いていたものの再掲です。読みやすくするためこちらにまとめておきます。

 初代の頃から、ISOの予算で作った筈の三日月基地が南部基地と呼ばれていたり、各国代表をISOの会議場に軟禁したりと、上司であるアンダーソン長官を差し置いてやりたい放題やってた感のある南部博士ですが、IIでも相変わらずです。

 まず1話。科学者や軍人の行方不明事件が続き、ISO本部で対策が話し合われています。IIのISO本部の会議場は、参加者は移動する椅子&机のユニット(モニター付き)に座って、どこかの大講義室みたいに傾斜のある床に並んで座ります。座席は広い部屋の両側に雛段みたいに並んでいて、一番偉いアンダーソン長官が参加者全員から見えるように、会議場の真ん中の低い位置に居て、全員が見られる大型のモニター(情報を出したりする)が壁面に取り付けられている、という構造です。普通に発言するならば、傾斜のある座席に居たままでもできるにも関わらず、南部博士はわざわざ下に移動してきます。
 で、科学忍者隊は健在です、と言い出す直前のシーン。会議場の中央で、わざわざ全員の注目を集めた上で、「G」マークのメダルを指で上にはじき飛ばします。

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 落ちてくるメダルを……。

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 見事にキャッチ。

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 これで落っことしたら只の間抜けですが、そこは決めてくれます。なかなか運動神経もいい。しかし、全員にこれを見せる意味って一体何なんでしょうか。初代の時より悪目立ちしている気がします>南部博士。

 そして8話。人工衛星の行方不明事件が相次いだため、アンダーソン長官は、南部博士を長官室に呼びます。
 対策を協議するはずが、南部博士は腰に手を当てたまま、長官の方はガン無視して、窓の外を見ています。初代の時も、アンダーソン長官の前での初登場シーンでは、円卓の会議場で腰に手をあてて立ち上がるポーズをとっていました。上司の部屋に呼び出されているのにこの態度というのは、初代に輪を掛けて失礼というべきでしょう。

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 アンダーソン長官の方は南部博士と打ち合わせするつもりで、ちゃんと南部博士の方を向いているというのに、南部博士ときたら、背中を向けたまんまです。

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 その上、めちゃくちゃ不機嫌な表情。深刻な事件の対策のために来たのだから、愛想笑いせよとまでは言いませんが、何だか、「既に対処してるのにわざわざ呼び出して報告なんかさせやがって要らん手間増やしやがってからにコノヤロー」という台詞が聞こえてきそうな雰囲気がひしひしと……。確かに、長官は衛星消失事件に困り果てていて、南部博士の方は忍者隊という実働部隊を抱えていて対処の実務を担っているんですけどね。それにしてもこれではアンダーソン長官が何だか気の毒になってきます。
 全長3キロ弱の巨大海底空母Gタウンの建設にしても、「有志を集めて」やっちゃった南部博士。忍者隊だって密かに手元に温存していました。どう見ても、ISOを影で牛耳って実権握ってる黒幕は南部博士で、アンダーソン長官はお飾りです。

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 9話では、舞台は再びISOの会議場へ。
 会議場の中央で、参加者全員に向かってアンダーソン長官が説明をしているのですが、その長官の目の前で、腕組みして目を閉じてる南部博士。長官の演説ではどうせ大したことは言わないだろうから私が真面目に聞く必要はない、とばかりに、露骨に聞き流している雰囲気が。もし内心でそう思っていたとしても、全員居る前なんだから、もうちょっと耳を傾けてあげないとアンダーソン長官の立場が無いと思うんですが、南部博士はそんなことはお構いなしです。
 あるいは、「どうせ具体的な説明も対策も私がやる羽目になるんだからどうでもいい演説なんかさっさと終わらせろ」とでも思っていたかもしれません。実際、この後、詳細の説明と忍者隊の活動状況を南部博士がプレゼンすることになります。

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 結局、南部博士が一応は真面目な態度でアンダーソン長官の相談に乗ったのは、11話になってからでした。脅迫されたからといってハイプルニウム600をギャラクターには渡せない、という相談を長官室でしているところです。
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 普通にお仕事中の表情です。

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アンダーソン「頼むぞ、南部博士」
南部「科学忍者隊にお任せを。」
とかやってるシーンです。
ってか、これが世間一般での、上司の前での態度だと思うんですが。

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 まあ、作戦が成功すれば態度については不問、というのが、ISOという組織が実力本位で動いていることのあらわれなのかもしれません。

 でもねぇ、アンダーソン長官にこんな態度をとってたから、Fになったとたん、今度は自分が長官に祭り上げられて動きにくくなるというという貧乏籤を引く羽目になったんじゃないのかね、南部君。ついでに、健やジョーの態度が悪くても、説教できた立場でもなさそうですねぇ。

【再掲】IIの27話が……

|2010/6/21(月曜日)-03:06| カテゴリー: II
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※この記事は日記帳に書いていたものの再掲です。読みやすくするためこちらにまとめておきます。

 IIの27話、「南部博士死す!」がいろんな意味でものすごいのでメモしておく。キャプ画像も多いので、表示が重くなりますからご注意ください。

 この回は前回からの続き。直前の回では、マントルエネルギー採取工場で爆発が起きて、南部博士が調査に行くことになる。同時に、南部博士の秘書のパンドラ博士が登場するんだけど、ジョーはギャラクターの回し者ではないかとパンドラ博士を疑っている。調査に向かった南部博士が撃たれたという連絡が入って……というところで「次回に続く」。そして今回の話です。

 まず、南部博士とパンドラ博士が調査に赴くシーンから。何も考えずに見ると、結構いい雰囲気で、南部君にもパートナーが出来たか、というシーンなんだけど、最後まで見ると最凶コンビ誕生のシーンだという……。

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 それはともかく、撃たれて病院に担ぎ込まれる南部博士。医者が説明のために出した図がこれ。「小口径の銃のようなもので頭を撃たれています。この側頭部に弾丸の通った後があります。脳には達していないのですが、どういうわけか、脳波はひどく乱れていて、そのため我々も慎重に対処しています」だそうだが、とりあえず傷の位置に注目しておいてください。頭の側面で、しかも後ろの方に傷があります。
 なお、前回と、今回の前半に登場する、南部博士が撃たれて倒れるシーンは、諸君の想像図みたいなもので、実際に起きたこととは違っています。

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 この回、南部博士の寝姿をたっぷり見れる回でもあるので、紹介しておきます。まず、運ばれていくシーン。

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 寝てる南部博士のアップ。眼鏡は無い。かわいい……。
 南部君って、黙って寝てると人畜無害なんですよね(爆)。いやまあ、黙って寝てても人畜有害な方が希だろうとは思うんですが。
 それにしても南部博士が寝てる時ってろくなことになってません。初代じゃ猿の脳波にされて自爆装置のスイッチを入れかけたし、今回は問答無用で脳波を止められ仮死状態に。Fでは洗脳装置による頭痛で、一度は眠ったものの装置に操られて暴れ回って破壊の限りを尽くすし。

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 心配して見守る諸君。
 それはともかく、上のX線撮影像を考えるに、どう見ても頭部にそれなりの怪我なわけで、包帯でも巻いてあげてほしいです。真面目に手当てする気があるのかこの病院は(汗)。

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 南部博士が指揮を執れないので、パンドラ博士の指令で、怪しい電波(?)が出ているところに向かう諸君。ところが、途中でISOから「南部博士死亡」の連絡が入ります。引き返そうという諸君に向かって、任務続行を命じる健。でも、さすがに「南部博士〜!」と、動揺は隠せません。その時の健のイメージがこれ。健、こういう博士を想像してたみたいです。

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 さて、このあたりから、絵的にも設定的にも暴走します。
 南部博士は実は仮死状態にされていただけで、南部博士が狙われていることを察知したパンドラ博士は、南部博士を病室から移動させます。その、移動させた先のベッドがこれ。どう見ても何かの儀式用の台で、サイドにはたいまつが立ってて炎が……。何ですかこのオカルトじみたベッドは(笑)。何で四隅にたいまつを立てて火を付ける必要があるんだか。インディジョーンズか何かで、これから生け贄にするか、はたまた復活の儀式をするか、って雰囲気になってます。ベッドというよりただの台です。

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 パンドラ博士の説明によると「これはシンレーダーといい、サイキックパワーの制御と探知の装置で、わかりやすく言えば、心霊現象や脳波を増幅してエネルギーに変えるマシーンなの」……っておい。
 メカが出てくるところはいいとしても、このあと、サイキックバトルが展開。やっぱり、IIは「ムー」路線を走ってるような。小隅先生にいろいろ聞いて科学を入れる方向で考えたはずなのにねぇ。
 後ろの方の南部博士のベッド、隠されてるけど全体が見えるわけですが、何でその形なんですか……。天蓋付きのベッドにしろとは言わないけど、全体を見ても何だかなぁ。しかも、どっかから光が差し込んで南部博士だけ照らしているあたりが余計怪しいし。火は消えてるみたいだけど。ご神体扱いですか?

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 上から見た図なんだけど、やっぱり何かの儀式用にしか見えません。階段で上がる台の上に、さらに固い材料でベッドを作って南部博士を寝かせている。エジプトの壁画で、ミイラを作ってる図があったんだけど、あれで使ってるベッドがちょうどこんな感じだったような……。怪我人の扱いとしてはどうなんだと。
 パジャマに着替えさせられて寝てる南部博士は珍しいけど。ところで眼鏡は何処へ?

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 パンドラ博士の装置のアップ。どう見ても、どこぞの宗教団体の怪しいヘッドギアにしか見えません。

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 パンドラ博士を疑って、一人駆けつけたジョーに交代してのサイキックバトル。「ガッチャマン」じゃなくて、「超人ロック」かよ!ってツッコミを入れたくなりました。
 それにしてもIIは「ムー」系のネタ炸裂です。6話でピラミッドパワー、14話でナスカの地上絵モドキと円盤、22話のストーンヘンジネタにUFOによるアブダクション、そして今回はサイキックバトル。小隅先生にSF考証を頼んで、科学を入れる方向で作ったって話だけど、一体どこが?と言いたくなります。

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 復活した南部博士。心配かけて済まなかった、と平然としています。
 IIを見直して気付いたんだけど、ピントがやたら甘いシーンがある。明らかにピンぼけだろうという……初代とFではあんまり目立たなかったんだけど、IIの製作で何かあったんでしょうかね。

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 実際に起きた銃撃シーンはこちらだった模様。
 パンドラ博士曰く「あの怪獣が博士の脳波を頼りに迫って来ることを知ったあたしは、一時的にでも南部博士の脳の働きを止めることを思いついたの。もちろん特殊な銃でね。しかも味方も欺いて。だって、あたしの予知したこのことは、誰にも信じてもらえないと思ったからなのよ」。怪物が襲ってくるのをパンドラ博士は「予知」して知ったと。そう言われてしまうとそれ以上追求のしようがないんだけど、「予知」って一体……。科学はどこへ行ったんだーっ!
 その上、誰も信じてくれそうにないから味方から欺いて南部博士の脳を止めたのがこの方法だ、というのは、どう考えてもぶっ飛び過ぎです>パンドラ博士。
 相手は普通の人じゃなくて南部博士ですよ。命は助かると考えていたのかもしれないけど、脳波が戻ってみたらパーになってました、って可能性は考えなかったのかしら。南部博士にバカになられちゃ、後々かなり困ったことになるわけですが。
 まあでも、さすがの南部博士もびっくりしたんじゃないかなぁ、採用したばっかりの秘書に事情も知らされないまま問答無用で撃たれたわけで……。「ええーっ、何で?」と思ってそう。
 ところで問題は傷の位置が謎だということです。上の方のX線撮影の図だと、横から撃たれないとああはならないわけで。「特殊な銃」だと説明してますが、脳波を一時的に止めるから特殊なんだという説明は納得するとしても、正面のこの位置から狙って、頭部側面しかも後ろの方に傷ができるというのは、別の意味で特殊過ぎる気がいたします。

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 南部博士だってこれまでさんざん「敵を欺くには味方」ってな作戦をやってきてるわけで、同じコトをやった秘書をさらに信頼したふうではあっても、苦情を言った様子はありません。問答無用で頭を撃って脳波を止めるという乱暴な作戦に出ても、結果オーライで認めているご様子。まあ、今更文句を言っても自業自得というか。
 南部博士の偉いところは、自分に対しても他人に対しても評価の基準が一貫しているところではないかと。
 しかし、客観的に考えると、この二人が揃うと、双方天才の上、平気で味方を欺き、目的のためには強引な方法でも平気で採用するコンビ、ということで、もはや止める方法がないというか、止める人がどこにも居ない、最凶最悪のコンビじゃないのかと。ISOと南部博士が考慮の末に秘書を選んで、とんでもないのを連れてきちゃったみたいですね。まあ、パンドラ博士位の人でないと、南部博士の秘書は務まらないのもわかるんだけど。どう見てもGタウンもマントル計画室も、今後は「南部博士×2」のパワーで運営されそう。
 「私が選んだ秘書に間違いは無い!」と言いたげな視線で胸を張ってる南部博士が素敵です。いや、確かに間違ってはいないしお似合いだとも思うんだけどさぁ……。

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 そして最後になって、「いいのよジョー、あなたこそ南部博士を救ってくれたのよ。そのサイボーグの脳が無かったら今頃は……」と、感謝の言葉に紛れこませて、ジョーがサイボーグであることをあっさりバラしてしまうパンドラ博士。
 驚愕する諸君にはかまわず、「そうだ、普通の人間ならとてもあのパワーには耐えられなかっただろう。おかげで、マントル採取工場の調査に戻れる。ありがとう」と、ジョーがサイボーグになってたという事実にはちっともこだわらず、あっさりスルーした上、マントル採取工場の方ばっかり気にしているらしい南部博士。ジョーはサイボーグでもまあいいや、というかむしろラッキー、と思ってるのが丸わかり。遠くを見つめた目は、既に事故への対処方法に考えを巡らせているあらわれでしょうか。本当にこの二人はいいコンビです。
 南部博士一人でも大変だったのに、それが2倍になって、周囲はたまらんだろうけど(爆)。
 いやね、この分だと、もし、ジョーから告白してたとしてもですよ、
ジョー「博士、実は俺の体はサイボーグで……」
南部「あっそう」(昭和の帝の口調で)
ってな光景が頭に浮かぶわけですが。ボスがこれで秘書がこれだと、ジョー、一人で悩んでいたのがアホみたいです……。まあ、こういうボスと秘書だから、サイボーグでも違和感なくお仕事できる職場になる、という面があるのでしょうけれど。

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 ガッチャマンIIのオモチャで、当時ポピーが出していた「バードソーサー」というのがあります。すでにゆかりさんのところで紹介されているのですが、あまりにアレな注意書きはともかく、写真のソーサーに半分隠れるようにして、小さな冊子がついています。運良く未開封品を入手することができ、パッケージの端っこの糊をそっと剥がして、引っ張り出すことに成功しました。この冊子の中身を紹介します。

 まず、表紙と裏表紙。真ん中をホチキスで留めて二つ折りにしただけの冊子です。

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 順次、ページをめくっていきます。

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 黒い四角の中にガッチャマンのロゴマークが描かれていますが、こういう組みあわせで使われているのを見たのは初めてです。何だかワッペンのデザインみたいです。

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 やっぱり、「はくちょう」になってるし^^;)。

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 髪と髭が黒色になってる、ちょっと人相の悪い南部博士(汗)。

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 いかにも、余分なページができちゃったからとりあえず作ってみたという雰囲気の「科学忍者メモ」。

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 見開き印刷にした結果、健の顔が真ん中で別ページに分かれて、左右で色合いが違ってしまっています。残念。

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 ということで、謎だった付録本の中身が判明しました。

仕事中(II 20)

|2010/4/24(土曜日)-11:51| カテゴリー: II, 科学忍者隊ガッチャマン
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 IIの20話で、島が沈んだ原因を突き止めるために海底の泥の紋様を調べている南部博士より。この一連のシーンは、かっこいい南部博士を堪能できます(^-^)。
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 画面を見つめる鋭い表情が素敵です。

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 ふと顔を上げてもやっぱり頭の中は紋様を調べることで一杯。やっぱりこうでないと謎は解けないですよねぇ。

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 ところが、窓の外を見て、Gタウンが予定と違うところを進んでいることに気付く。ちょっと眉を寄せて不審がってる様子もナイスです。

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「進路を間違ってはいないか。海底の様子からするとここは、F103海嶺のあたりだ。予定進路とは大幅にずれている。コースをチェックしたまえ」
 インカムで即座に指示。海底の地形を見ただけでどのあたりを進んでいるかわかるあたり、さすが南部博士です。地形の探査もあらかじめくまなくやってるんでしょうねぇ。
 ところが、司令室からはレーダーの通りに進んでいるという返事が。

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 もう一度窓の外を見て確認。

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「ん?外を見たまえ。レーダーの点検を急げ!」
 再びインカムで指示。
 この後のシーンで、司令室にも窓はちゃんとあって、外の様子が見えることがわかります。

 予定通りの進路じゃないとわかったときの反応の早さも、レーダーと現実の居場所が食い違っているとわかって即レーダーの点検を指示するあたり、やっぱり南部博士が居ないとGタウンはもたないなあ、と思わせてくれます。
 機械に頼り切りの運用って危険ですからねぇ。最後は見て確認、って大事ですよ。

 初代ガッチャマン20話。
 子犬を助けて爆発で飛んできた破片を頭に受けてしまうジョー。南部博士発案の遠心分離装置でも破片が取れず、諸君が出撃した後も寝かされていたのだけど、南部博士が目を離した隙に抜け出して出撃。諸君に向かって「ジョーは必ず助けて見せる」などと大口叩いておいて、あっさり逃げられた。
 慌てて、ゴッドフェニックスの通信装置に現れて、ジョーがそっちへ向かったと告げた時の姿がこれ。
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 心なしか作画の方にも普段の迫力が感じられず……何だか間抜けな表情で登場してます。

 次が、初代ガッチャマン103話。
 別荘に集合した諸君に出撃命令を出し、ジョーには残るように命じ、「ジョー、脳のレントゲンを撮る。診察室まで来たまえ」と言って部屋を出たとたんに車のエンジン音が。
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 慌てて部屋に引き返そうとする南部博士。
 部屋に駆け込んだ時には、既にジョーの姿はなく、窓からジョーが去っていくのを見送るしかありませんでした。
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 IIではジョーはサイボーグとなります。ドクターラッフェルが殺されてしまい、エネルギー補給ができず、IIの51話ではかなり体調が悪くなってしまいます。南部博士は何とかエネルギー補給の方法を見つけようとします。不調なジョーを南部博士のもとに残して諸君は出撃するのですが、南部博士は、またもやジョーに逃げられる。
 ニューゴッドフェニックスのモニター画面に現れて、ジョーが出て行ったことを告げる南部博士。
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 普段よりもアップで登場してます。よっぽど焦ったんでしょうか。

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大きなディスプレイからはみ出しそうなサイズで出てきています。そんなに迫らんでも……。

 ところで初代の20話は、宇宙科学研究所の遠心分離装置からの脱出、初代の103話は南部博士の別荘からの脱出ですから、おそらく両方とも地上にある建物からでしょう。ところが、IIの51話は、海底のGタウンからの脱出ですから、難易度がぐんと上がっています。体調が悪くてもそれをやってのけるジョー、初代の時に比べると、エスケープの腕前が確実に上がってきています。

 そしてFの2話。ジョーのサイボーグの体にエネルギー補給の方法の研究を続ける南部博士が、総裁Z出現の知らせに呼び出されて出て行き、戻ってみたらジョーが居ない。

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 あーどうしよう、って顔をしています。南部博士(この時は既にISO長官)が居たのは、ISO本部にある南部長官の研究室だと思われます。既に、南部博士の目を盗んで海底のGタウンから脱出する技を身に付けたジョーにとっては、ISO本部ビルからの脱出なんか、楽勝でしょう。
 ジョーが落としていったペンダントを拾いつつ、ジョーの安否を気遣う南部長官。哀愁が漂ってます。

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 でもね、南部博士、あなたジョーに逃げられたのはこれで4回目ですよ。
 こうなると、体調不良のジョーの観察を南部博士だけがしている、というのは、むしろ不安材料です。南部博士、他の仕事が忙しいのか、緊急連絡でしょっちゅう呼び出しがかかるのか、とにかく目を離した隙に必ずジョーが居なくなる。最初の1回は仕方無いとしても、4回も同じパターンでやられたのでは、ただの間抜けです。いや、ひょっとしたら、ジョーの方が、博士の抜けてる部分をしっかり把握していたということかもしれませんが。
 もうこうなったらいっそ、科学忍者ではなく、プリンセステンコーの襲名をしてはどうかとジョーに提案したくなってきます(違)。

 優秀な科学者なんだろうけど、学習能力があるのかないのか、ちょっとよくわからない南部博士です。

 この話は、アグリカの動物公園で、パンドラ博士が開発した動物の脳波解読装置を使って、動物達と意思の疎通を楽しく行っている子供達のシーンから始まります。
 パンドラ博士が現場に来ているのは、開発者なのだから当然です。しかし、南部博士までしっかり来てるんですよ。

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 パンドラ博士は実験するつもりで着替えて来てるし、場所はサファリパークみたいなところなんだから、これで合ってるんだけど、南部博士は普段のスーツのまま。しかも、パンドラ博士の実験に協力している様子もない。「パンドラ、君が発明した脳波解読装置は、なかなかの人気じゃないか」などと言ってるだけ。問い詰めたら多分、「雇い主として秘書の仕事ぶりを監督するのは当然の責務だ」とか言うんでしょうけど、どう見ても見物しにきただけに見えます。
 まあ、南部博士だって、GタウンとISO本部の往復ばっかりじゃ退屈したんでしょうけれど。でも、南部博士が出かけるとなると、忍者隊は総出で南部博士の護衛をする羽目になります。
 案の定、爆弾テロをしかけられる。甚平が気付いたものの、既に実験場所のあちこちに仕掛けられた時限爆弾が時間差で爆発し、子供達も動物たちも怪我をしてしまいます。パンドラ博士を伴って、爆発から逃れてちょっと離れた茂みに身を隠した南部博士は、今度は背後から銃で狙われる。ジョーが気付いて、狙撃者を羽根手裏剣で仕留めたので、幸い弾丸は逸れましたが、かなりきわどい状態です。

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 ジョーが遅れてたら、頭撃ち抜かれてましたよ南部博士……。
 爆弾が全部作動し、暗殺者も倒して、一応周囲が安全にはなったのですが、子供たちも動物たちも傷だらけです。特に、動物たちの被害の方が大きかったようで……。パンドラ博士は、傷ついた動物たちをGタウンに運ぶように諸君に指示します。ジョーは手遅れじゃないかと言うんですが、南部博士は、
「さあ諸君、パンドラの言う通りにしてやってくれたまえ」
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と、こんな顔して言ってます。
 しれっとした顔で言ってますが、この爆弾騒ぎ、ターゲットは南部博士ただ一人でしょう。もし、パンドラ博士だけが現場に来て実験していたのであれば、ここまで徹底的に爆弾を仕掛けられたりすることは無かったんじゃないでしょうか。
 警備の厳重なISO本部やGタウンに居れば、ギャラクターもおいそれと手は出せないのでしょうが、ちょっと普段とは違う警備が手薄な場所に出向いたとたんにこれですよ。それでも、南部博士でないと対処できないような事態が発生していたのなら、危険を承知で出かけるのもわかりますが、今回の南部博士、脳波解読装置の実験にはまったく役だっていません。見物に出てきて、テロリスト(=ギャラクター)を呼び寄せてしまい、周囲に被害を拡大しただけ。
 勘もよくて優秀なパンドラ博士、きっとわかってるんでしょうけど、さすがに自分のボスに向かって「南部博士が来るとテロの標的になって騒動が拡大するのでGタウンに引きこもって出てこないで下さい」とは言えないわなぁ。特に泣き言も恨み言も言わずに、Gタウンで動物たちを治療し、さほどの犠牲を出さずに動物たちを公園に戻してやっています。登場した時はぶっとびパンドラ博士だと思ったのですが、実はよくできた(美人)秘書でした。

 ところで、南部博士が酒を飲むシーンって無いんですよね。そういう設定(=飲むシーンは無しで)だという話もどこかで見かけましたけど……。
 でも、設定云々以前に、これだけ狙われ続けてたら、酒飲むどころじゃなかったのもわかる気がします。南部博士だって、初代の戦いの始まる前とか、初代とIIの間あたりであれば、飲みに行って羽目を外すこともできたんじゃないかと思うんですが……。しかし、ギャラクター相手に名前と地位を晒してやり合ってる間は、ちょっとでも警備の手薄なところ、変わったところに出かけた途端に狙撃か爆弾テロの標的って状態ですから、護衛無しにはバーにも行けやしない。まあ、諸君は有能だから、南部博士が飲み歩いたってきっちりガードはするだろうけど、千鳥足でクダまいてる南部博士の護衛を命がけでやらなきゃならず、しかもそれが自分達の指揮官だとなると、士気の大幅低下は確実でしょう。南部博士としてもそれは避けたいはずです。三日月基地やGタウンのどこかにある自室でなら、酒かっくらってても狙われはしないでしょう。そのかわり、いつ何時ギャラクターの動きがあって指揮を執らなければならなくなるかわからない常時臨戦態勢とあっては、酔っ払って寝てたので指示を出すのが遅れました、じゃ、今度は司令官失格の烙印を押されかねない。第一、それで遅れをとってギャラクターにしてやられました、なんてことになったら、我が身を犠牲にしてギャラクターのV2計画を食い止めたレッドインパルスに申し訳が立たないでしょう。長官になってISO本部詰めになってからは、まさか勤務先のオフィスで一杯やってくつろいでますってわけにはいかないだろうし。
 ホントにもう、健でなくたって「同情するよ」とつぶやきたくもなります>南部博士。
 ついでに「忍者隊の秘密は守らねばならん」と言いまくった理由もわかりますね。ギャラクターに対抗できる実力を持つ者として、名前と顔がバレているのはこれまでのところ南部博士だけで、諸君の正体は知られていない。名前と顔バレしたとたんにこの狙われっぷりですから、我が身の状況を考えると、秘密を守れって厳命もするでしょうよ。

 この回から、Gタウンに戻って落ち着いた感じの南部博士をもう2カット。

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 前髪を下ろすと鼻のあたりまで来そうなくらい、結構長いですね。触角頭とメガネって萌えキャラの重要な要素だと思うんですが……(それはネコミミキャラとかの話であって)コレジャナイダロという意見は承知の上で。
 それはともかく、南部博士が酔っ払ってクダまいてられるような状態だと世の中は平和だ、という結論で終わりそうです。そういうバロメーターに使われるってどうなんだ、と思わないでもありませんが。

 南部博士って、アニメーターによって描き方が違うので、回によってイメージが違うのですが……。見る度につついてみたいというか、触ってみたいと思うのが前髪だったり。下の図はIIの31話の1シーンから。
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 大体、真ん中かやや右より(画面に向かって左側)で分けてて、回によって違います。このシーンは真ん中で分けてますね。両側になびかせた部分って結構長くて、脇に跳ねてるんですよね。これも、回によっては、短めだったり、髪全体がそんなに跳ねずによく纏まってることもあるんですが。その跳ね具合がかわいいというか、その日の気分や表情も出てるというか、何とも不思議な味を出してる。
 やっぱりさあ、
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を思い出してしまう……(写真はwikipediaから拝借)。こいつの触角って触るとけっこういい動きするんですよ。節がしっかりしてて太くて立派な触角。子供の頃はよく触りまくって遊んだ思い出が。だから、南部博士を見てるとどうしても思い出してしまい、「その両側に跳ねてる前髪触らせてぇ〜」と。
 ついったーの画像も、前髪が両側にきっちり跳ねてるのを選んでるし。
 南部君かわいいですいろんな意味で(爆)。