対応の違いが……(初代63、F 22話)

|2010/5/15(土曜日)-21:17| カテゴリー: F, 初代
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 ガッチャマンの初代の前半はまだ子供らしい感じだった諸君が、後半になるといろいろ背負い込んだ描写がなされるようになって、それにつれてドラマも重くなったという話は、いろんなムック本に出ています。
 諸君達の設定年齢は10代ですから、経験によって変わるというのは、自然な描写です。しかし、いろんな目に遭って経験値(何の?)を上げたのは諸君達だけではなかったようです。南部博士も変わってきているようなんですよ。

 初代63話「皆殺しのメカ魔球」では、ゴラクエン球場の地下に国全体を吹き飛ばす巨大水爆が設置され、起爆装置が球場のどこかに置かれます。警察とガッチャマンが総出で起爆装置を探し、時間との戦いになります。
 南部博士も、まだこの頃はウブだった(違)ので、捜索を依頼に行った警察署で報告を待つ間、こんな状態です。
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 場所はゴラクエン球場近くの警察署と思われます。
 ソファに座り込んで頭を抱えています。冷静な南部博士にしては珍しい姿です。
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 まあ、ある意味普通の反応ではあります。

 お約束通り、起爆装置はなかなか見つからない。その間、南部博士は通信機片手に冷や汗流しまくり。
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「急ぐんだ!」と叫びながら必死の表情。
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 もう汗ぐっしょりです。

 間一髪で健が爆発を防ぎ、起爆装置を発見、報告を受けた後、警察署の建物からブラインド越しにゴラクエン球場を眺めている南部博士。
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 「ありがとう、みんなよくやってくれた」、と呟いていますが、冷や汗はまだおさまらず、緊張の連続で何だかお疲れのご様子。

 この後、南部博士は、攻撃で崩壊する三日月基地に閉じ込められて危ういところを諸君に助けられたり、カッツェに攫われたり、地球壊滅のカウントダウンを待つ羽目になったりします。
 IIでも、Gタウンごと2回も海の藻屑になりかかったり、大津波で水没するISO本部に閉じ込められ、脱出の直後に目の前で本部ビルが水没し倒壊するのを見てしまったりします。全地球規模での被害も半端ではありませんでした。
 Fでは、長官就任の挨拶の最中にエゴボスラーに宣戦布告され、ニュージョーク市が毒ガス攻撃された時はISO本部ビルの長官室でガスに耐えてました。

 こんな目に遭いまくると、さすがに南部博士だって、諸君達とは違う意味で変わらざるを得なかったようです。

 F22話。軌道をはずれた人工衛星がニュージョーク市のISO本部ビルの上空を通過、高性能核ミサイルを発射の予定、迎撃までにもう時間が無いという状況になります。
 ISO本部が狙われているという第一報を受けた南部博士。
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「何、あと十数分で国際科学技術庁が襲われる?」
と言いつつも、あんまり焦った風もありません。

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「高性能核ミサイルか……」
と考え込んでます。冷や汗かきまくりの初代の時の反応とは、だいぶ違います。
 健が迎撃を提案したのでそれを了承し、鴨技師長に協力を頼みます。

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 ISO長官が浮き足立っても仕方がないし、もはや逃げる時間も避難命令を出す時間も無かったことは確かですが、初代63話で警察署で頭を抱えて座り込んでいたのとは、随分様子が違います。
 この後、迎撃成功の連絡が、鴨技師長から伝えられます。

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 ディスプレイを見つめたあと振り返ろうとします。あくまでも冷静で、鋭い目が素敵です。疲れた様子は微塵もありません。

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 最期に呟くのは、「ありがとう、ガッチャマン」の一言です。
 自分も周囲の市民も吹き飛ばされる状況での核兵器への対処の後ですが、割と平然としています。汗びっしょりになっていた63話とはえらい違いです。

 南部博士、実は随分図太くなってませんか初代に比べて。まあ、ある程度は腹括ってないと、ISO長官なんか務まらないでしょうけれども。
 

 初代61話「幻のレッドインパルス」。
 偵察帰りのホントワール上空で、健はレッドインパルスの3機編隊に遭遇します。隊長機には鷲尾健太郎(実はカッツェの変装)の姿が。親父が生きていた、という健からの連絡に、南部博士は、

馬鹿な、そんなんことがあるはずがない。もし彼が生きていたらまず私のところに報告があるはずだ。

と一言。
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 南部博士と鷲尾健太郎氏とのつながりの深さが表れている発言をしています。というか博士、鷲尾氏の行動については自分が自信を持って判断できると思っているみたいです。
 健が興奮しているのに対し、南部博士は冷静です。

レッドインパルスが生きている……まさかそんなことが。

と疑い、残りの諸君に、事情を確かめるように指示します。
 一方、健は、レッドインパルスの基地と称する所に案内され、隊長からギャラクター基地の資料を受け取ります。南部博士のところに持っていくように言われ、健は持って帰ります。
 資料を検討する南部博士ですが、それでも信じません。
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うむ。しかしどう考えても信じられん。まさかレッドインパルスの隊長が生きていたとは。

 V2計画を食い止めるのに必要だったミサイルの爆発を喰らって生きていられる人間などいない、ということは、V2計画の中身を完全に理解していた南部博士だからこそ、余計に実感を持ってそう考えていたのではないでしょうか。
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 こんな顔↑して、資料だけでは証拠にならないと言い放ちます。

それだけでは、レッドインパルスの隊長が生きているという証拠にはならん。そんなものはエンピツと紙さえあれば書けるからな。

 それでも、

それは私だって信じたい。しかし事が事だけに。それより他の連中はどうしたんだ。君を捜しに行ったはずだが。

 との発言。博士だって、本音の部分では信じたいという気持ちはあったのでしょう。それでも、指揮官としての立場を忘れず、残る4人がどうしているかに気を配っています。ストイックだなぁ南部君は。
 この後、健は、真実を確かめるために、もう一度レッドインパルスの基地に向かい、捕らえられてしまいます。残る4人は先に捕らえられていました。閉じ込められた後、諸君は、カッツェから、健が三日月基地に持ち帰った資料のケースに発信器が取り付けられていることを知らされます。
 健は、おかえしに、格子のスキマからカッツェに発信器をくっつけます。
 妨害電波のため、健達は基地とは連絡がとれません。さらに目の前に時限爆弾を仕掛けられてピンチに陥ります。ジョーがドリルで格子に穴をあけ、健がマキビシ型爆弾で吹き飛ばして全員で脱出、無線で、南部博士に、ケースが発信器であることを連絡します。

わかった、すぐ処分しよう。

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 ケースを焼却炉に投げ込んで、ケースが完全に燃えて無くなるまで、南部博士はじっとそれを見つめています。

 結局、三日月基地からの発進が消失し、かわりに健がカッツェにとりつけた発信器がギャラクター基地に落っこちて発信を続けたため、ギャラクター基地とジガバチメカで魚雷を撃ち合って双方自滅、という結末になります。

 この回、博士はずっと冷静でした。見た目は……。しかし、実は相当に怒り狂っていたのではないかと思うんですよ。
 レッドインパルス隊長が亡くなった時、ISOの各国代表の前で思わず涙し、「私の良き友達の犠牲によって」とまで言い、アンダーソン長官の呼びかけにも答えず立ち去った博士です。レッドインパルス隊長の生存を、どれほど信じたかったでしょう。それでも、生前の鷲尾氏とのつながり=生きているのに南部に連絡が無いということなど有り得ない、ということと、南部博士自身の指揮官であり科学者である部分が、情に流されることを止めたようです。ケースに発信器ということがわかった時点で、レッドインパルスの生存が騙られたものであり、やはり生きている可能性は無いのだという事実が改めて博士に突きつけられたわけです。焼却炉の中で灰になっていくケースをじっと見つめている南部博士、間違い無く焼却処分して基地を守らねばならないとか、今から即座に焼却したところで基地発見を食い止めるのに間に合うのかといった心配以外にも、いろいろ考えるところがあったのではないでしょうか。

 さて、健からの「お返し」は、カッツェを殴りまくったり、その場でカッツェに発信器をくっつけるという、ある意味単純なものでした。
 しかし、南部博士にこういうやり方でちょっかいを出してしまうと、そんな単純なお返しでは済む筈がありません。もっと手が込んでいて大がかりなお返しが待っています。
 優等生の健がキレると怖いのは確かですが、冷静でマッドな南部博士がキレるともっと怖い。

 それがわかるのが、この次の回、62話「雪魔王ブリザーダー」。
 諸君そっくりのバードスタイルのロボットが登場し、本物と遜色ない敏捷さと戦闘能力を見せます。南部博士曰く

いや、科学忍者隊全員の身代わりロボットを使う作戦だ。ロボットとはいえ姿形は全く同じ、電子頭脳で自分の意思通り行動するという、国際科学技術庁の科学力を結集したスーパーロボットだ。ギャラクターの秘密基地がわかるし、科学忍者地の生命も守れるという一石二鳥作戦だ。

 どうやら、南部博士は、国際科学技術庁の科学者技術者に動員をかけてロボットの開発をやったようです。
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 この光景↑ですが、手前側がロボットをテストする部屋になっています。窓の向こうに、働いている人達が大勢います。
 諸君への作戦の説明は、

そうじゃない、健。君たちにも大事な任務があるんだ。あのロボットをギャラクターにわざと捕らえさせ、秘密基地の位置と情報を電子頭脳で送らせ、ベルクカッツェを捕らえる計画を練る。その上で、君たち本物の科学忍者隊に行動を起こしてもらうのだ。

 というものです。
 前回、発信器付きのギャラクター基地資料を三日月基地まで持ち帰らされたので、今度はまるきり同じ方法で報復するつもりなのが丸わかり。
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よし、早速ロボットを出動させて囮作戦開始だ。

 作戦開始を告げる博士、何だか表情にも気合いが入っています。親友であるレッドインパルス隊長の生存を騙ってわずかでも期待を持たせたあと踏みにじる、などということをされたので、最低でも怒り倍増と思われます。いや、3倍返しくらいいくかな……(汗)。
 南部博士は、国際科学技術庁内部に動員をかけるだけでは気が済まなかったようで、国際警察連盟がガッチャマンの功績をたたえて表彰式をおこなう、というイベントまで企画したようです。
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 事前に宣伝しまくった結果、ど派手なパレードの後、表彰式が行われることになったスタジアムの観客は8万人。来賓まで呼んじゃって、その中にしっかり座ってる南部博士。「科学忍者隊の生みの親である南部博士」と、アナウンサーにまで言わせています。目立ってギャラクターをおびき出そうという作戦ですから、スタジアムが襲撃されることくらいは当然予想していたはずで、この人混みなら被害者多数になることもわかりきっていた筈ですが、南部博士、今回は平然と作戦続行です。前回のギャラクターのやり口に、よほどブチ切れていたとしか思えません。
 ロボット忍者隊と握手しに出て行ったあたりで、案の定ギャラクターのマンモスブリザーダー登場。南部博士は本物の方の忍者隊に連絡しますが、命令は「待機」。
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 とりあえず走って退避しながら忍者隊に連絡中。
 スタジアムはこの↓ありさま。
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 目の前が鉄獣だったり、そこらじゅうが攻撃で凍り付きつつあるのに命令は「待機」。
 そのあと首尾良く逃げ出した南部博士、動員をかけた技術陣に、発信器の行き先を突き止めさせます。
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 部屋を歩き回って、「まだギャラクターの基地は突き止められんのか。もう一度計算をやりなおしてみろ」と苛ついてみたり、わかったらわかったで「緯度90、北極点か。あの発信装置が壊れていなければ、ぶ厚い氷の下にギャラクターの大規模な秘密基地が隠されているのか」。とにかくこれでやっと本物の忍者隊の方に出撃命令が出るわけです。
 今回、健は、南部博士の命令を無視して、ロボットに混じってギャラクターに連れ去られます。ジュンが途中で気付いて、急ぎ出撃しようとするのですが、「健が……」と口ごもるジュンを見た南部博士、

健がどうしたんだ。間もなくロボットによってギャラクターの秘密基地の場所が正確にわかる。出動はそれからでも遅くはない。

と、
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こんな顔してあっさりスルーします。普段だったら、「健がどうしたんだ。はっきり言いたまえ!」と問い詰めるはずですが……。囮作戦遂行の優先順位は、南部博士にとっては相当高かったようです。

 基地に戻ったら、健は、入れ替わったことを博士に正直に話して謝ろうと考えていたようです(ナレーションによれば)。囮作戦が成功して、基地を叩けたので、南部博士の機嫌は一応はいいはずですので、正直に伝えても大丈夫でしょう。
 何せ、南部博士は、普段なら考えるはずのスタジアムの犠牲者のことやら、ジュンの不審な態度やらを全部無視し、あちこちに動員をかけまくって、前回と同じ方法でギャラクターに報復することに向かって、脇目もふらず一直線に突き進んでいたのですから。それが成功した余韻に浸っているうちは、健が命令を無視したことを白状しても、多分そんなに健を叱ることはないでしょう。それにしても、南部博士は、レッドインパルス隊長を騙しのネタにされ感情の部分を逆撫でされて、よっぽど根暗く深く怒っていたんでしょうねぇ。動員した人数と、かかったであろう予算からみた「仕返し」作戦の規模が、南部博士の怒りの程度を物語っている気がいたします。

 全てが終わって、鷲尾健太郎氏の墓前に花やら酒やらを持って報告に行く南部博士の姿が目に浮かびます。ついでに、その報告を聞いた鷲尾健太郎氏が草葉の陰で「南部、お前なぁ……」と頭を抱えて溜息をついている姿も。

 Fの10話「危うし!ガッチャマン基地」より。
 エゴボスラーの作戦データ解読のために、ガッチャマン基地に向かう南部長官ですが、ヴィッテンドルフに洗脳用の針をメガネに打ち込まれてしまいます。そのまま基地に行き、操られるままに基地を破壊し始めるんですが、このアクションがすごい。
 まず、時限爆弾をしかけてまわり、Gメカ格納庫では、スパナで鴨技師長を殴り倒します。健たちが駆けつけると、Gメカの向こう側からリボルバー片手に発砲してきますが、この狙いがまたけっこう正確です。

 この回は、諸君達が基地で射撃訓練するシーンがあるんですが、その結果は、この通り。
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 ちっとも当たってません。今回、諸君たちはデータの解析が進んでないことが気になっていたようなんですが。

 ところがこれに比べると、南部長官の射撃の腕がひきたつんですよねぇ。
 爆薬を仕掛けてあちこち吹き飛ばした後、リボルバーを取り出して撃ちまくった南部長官は、片手で排莢しつつ、もう一方の手は上衣のポケットから予備のカートリッジを掴みだしています。
 何だかえらく慣れた手つきの上に、作業も素早いです。
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 このまま全弾撃ち尽くし、弾切れになると、リボルバーを投げ捨てます。
 そして……。弾切れの隙を見て諸君が飛び出して取り押さえようとしたとたん、これですよ。
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 後ろ向きで、この高さをジャンプしてくれます。バードスーツもバードマントも無しにです。

 諸君は唖然……。
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 さらに、この梁の上に乗ったまま、オートマチックを取り出して健に向かって発砲。見事に肩に命中させます。
 その後、拳銃を片手に軽く飛び降りてきます。こんな具合です。
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 この後、甚平と正面から撃ち合って、メガネを飛ばされて倒れることになるんですが。

 操られていたとはいえ、バードスーツもバードマントも無しに後ろ向きにジャンプして高い梁の上に飛び乗り、きっちり健に命中させた射撃の腕を見る限り、南部長官は、諸君達に遜色無い運動神経と身体能力を備えているようです。冗談抜きでG0号が余裕で務まりそうです。ISO本部に缶詰にして長官のイスに座らせておくなんて、もったいないです。
 とにかくこのFの10話が、私が南部博士に転んだ原因です。南部博士のあまりの文武両道ぶりに惚れました。こんだけアクション性の強い博士キャラって、あんまり例を見ないような……。グレートマジンガーの兜剣造博士は、キャットルー相手に銃撃戦して倒してました。しかし、剣造博士がサイボーグなのに対して南部長官は生身でこれですから……。
 また、この回は、南部博士ファンにとっては見逃せないシーンが山盛りなんですよ。針を打ち込まれて頭痛を訴える体調悪そうな姿や、みんなが忘れていた甚平の誕生日を一番忙しい筈の南部長官がちゃんと覚えていてプレゼントを持ってきてデレまくりの姿や、メガネを外した寝姿も、一通り見ることができます。

 でも、南部長官は、普段から飛び跳ねる運動をしているようには見えません。また、針を外した眼鏡をつけた後は「ん、ここは?私は一体……」と、洗脳されている間の記憶は全く無さそうでした。ということは、翌日、南部長官は、(本人にとっては原因不明の)ものすごい筋肉痛でダウンしていることが予想されます。湿布薬を全身に張り付けて、呻きながら寝込んでる南部博士の姿が目に浮かんで、さらに萌えました……(汗)。

やっぱり触角頭……(初代 58話)

|2010/5/4(火曜日)-21:13| カテゴリー: 初代
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 「いや私は完成品ができた時がギャラクターを警戒すべき時だと思っていたが、まさか試作品の途中で強奪されようとは」。予想に反して早々とジェットカッターを強奪されてしまって、しょんぼりな南部博士。横顔なので、髪の毛がどうなってるか今一つはっきりしません。
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 それでも気を取り直して、忍者隊に向かって「諸君、一刻も早くジェットカッターを取り戻すか、破壊してきてほしい」と指令を出します。
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 ところが、珍しく健が「ちぇっ、また国際科学技術庁の尻ぬぐいか」「だって、そうじゃないですか。あれを盗まれたから取り返してこい、これを奪われたから何とかしてくれ。俺達の仕事は、いつも国際科学技術庁の尻ぬぐいばかりだ」と不満を述べる。
 その不満を聞いた南部博士。目一杯機嫌が悪くなります。
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 このあと、「ならん!健、科学忍者隊は君個人の復讐のためにあるのではないんだぞ。嫌ならいい。事件は国際警察にでも頼もう。君たちには頼まん」と言って、部屋を出て行こうとします。
 機嫌と気分を反映して、前髪の跳ね具合が変わるみたいです。
 リアルタイムで見ていた時も、コロムビアのDVDが出た時買って見直した後も、まさかこういう触角頭だとは気付きませんでした>南部博士。今回きちんと見直して、何だかわかりやすい博士に改めて萌えまくっています。

 初代の55話のタイトルは「決死のミニ潜水艦」です。
 カッツェが新しい汚染物質の入った液体セルロールPCBを作って海を汚染する作戦に出る→南部博士対策を研究するもすぐに汚染除去する方法は見つからず→海を汚されたくなかったら降伏しろとカッツェが要求→健は降伏したフリをするが見抜かれ、巨大タンカーが汚染用潜水艦の母艦ではないかと疑う→ゴッドフェニックスに搭載していたミニ潜水艦で調査→ビンゴ、というのが全体の話の流れです。
 反撃の時、健だけがミニ潜水艦で母艦に乗り込んで数人のギャラクター兵士を倒したり、その後カッツェも居るブリッジに行ってこれまた数人のギャラクター兵士を倒したりするのが今回のアクションです。この作戦が危険を極めるのであれば、「決死のミニ潜水艦」ということになるのもわかるですが、どうも様子が違います。
 まず、今回の困難とは、ベルクカッツェが一体どこから指令を出しているか突き止めるのが技術的に困難という話です。しくじれば海を汚されるので、駆け引きに失敗するとまずいという困難もあります。が、忍者隊の身に重大な危険が及ぶかというと、そんなことは無いわけです。後半、カッツェはゴッドフェニックスを破壊しようとしますが、これは、海洋汚染作戦が阻止されそうになったからそちらに切り替えたわけで、武器を準備していたとしても、当初の目的とは違います。
 他の回では、ギャラクターの基地や鉄獣の中に入ったら、数十人から100人超くらいの、アサルトライフル完備のギャラクター兵士にぐるりと取り囲まれているのが珍しくなかったことを考えると、今回健が相手にした敵の数はとても少ない。健にとっては、今回の戦闘は楽勝でしょう。「決死の」という形容詞がつく余地はどこにもありません。
 ところが。
 潜水艦で出撃した後、健はヤバい目に遭うんですね。ミニ潜水艦内部がこんなこと↓になります。
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 つまり、どっかの配線が焼けたらしく、ミニ潜水艦の操縦席内部に煙が満ちて健は咳き込みます。足元の配線からも火花が……。これで健は慌ててギャラクターの汚染用潜水艦の後を追って母船に潜り込む羽目になります。
 でもね、これって、どうみても単なる整備不良ですよね。ゴッドフェニックスまわりの設計製作と整備運用の責任者って南部博士ですから、ミニ潜水艦がこの体たらくってのは、南部博士の責任ですよね。博士、滅多に使わない設備だからって、整備に人手を回さないとかチェックを怠るとか、何か手抜きをしませんでしたか?
 最後に、爆発した母艦から漏れ出した汚染物質から、健は必死で泳いで逃げることになります。これが理由で「決死の……」なのかと思ったのですけれど、ミニ潜水艦が無事ならそれに乗って悠々と逃げ出せたかもしれませんね。あの煙の吹き方じゃそれもできそうに無かったから、健は泳いで逃げることになったんじゃないでしょうか。
 つまり今回のタイトルが「決死の……」になった原因を作ったのは南部博士というオチのようなんですよ。

 じゃあ、博士が何をしていたかというと、汚染物質は突き止めたものの、迅速に浄化する方法の発見には至りませんでした。最後に漏れ出した汚染物質は、ギャラクターが予め用意していた浄化カプセルできれいさっぱり浄化されてしまいます。
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 汚染物質の分離精製には成功したらしい。ISOから、海洋汚染解明&対策のリーダーに任命されて、張り切って研究したんでしょうけど、でも、忍者隊の使う装備の整備点検にもちゃんと気を配りましょうよ、博士。
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 海を死滅させた後の地球を征服したって、カッツェだって困るでしょうから、いずれどっかで浄化を考えるしかないでしょう。ということは、それまでは、カッツェと駆け引き=地球を人質にしたチキンレースを繰り広げるしかないわけですが、無公害エネルギーの開発を謳ったマントルプランの総責任者としては、立場上とてもそんなことはできなかったのでしょう。
 触角頭の跳ね具合も今一つ元気が無くてしょんぼりなのが、汚染浄化の対策無しの状況に追い込まれた南部博士の心情をそのまま現しているようです。こういう南部博士も、見ていて何だかかわいいんですけどねぇ。

 メインブログの日記帳の方にも書いたのだけど、改めてこちらでもまとめておきます。

 ガッチャマンIIでは、ドクターラッフェルが総裁Xに地球のことを教えたのが、総裁Xが地球に来るきっかけになったということが明かされます。

 ガッチャマンIIのDVD-BOXのブックレットに書かれた解説には、「遡ること数年前、地球外生命体とのコンタクトを図るため、宇宙へ交信していたDr.ラッフェル。彼の呼び掛けを受信し、地球という惑星の存在を知ったXは、何らかの目的のために地球を利用しようとやってくる。」とあります。しかし、初代の戦いが終わって3年経った後、IIの戦いが始まっている(これは、企画書に明記されている)ことを考えると、数年前では時間が合わないんですよ。

 初代、II、Fが、作品世界で同じ時間軸の出来事だと考えて、検討してみましょう。

 ドクターラッフェルの設定年齢は45歳です(DVD-BOXの解説より)。IIの戦いが大体1年、初代とIIの間が3年とすると、初代の戦いが終わった時点でラッフェル博士は41歳。
 初代の戦いが開始した時、ラッフェル博士は39歳、南部博士は設定通りその時点で48歳と考えるべきでしょう。
 南部博士がレッドインパルスに頼んでホントワールに潜入してもらったのが、初代の戦いの時を基準にして14年前です。その時ラッフェルは25歳、南部博士は34歳。この時既に、南部博士が、どうもホントワールが怪しいからレッドインパルスに行って調べてもらわねば、と考える程度にギャラクターの組織が出来上がっていたのだから、総裁Xが地球に来たのはもっと前でしょう。
 映画版では、総裁Xが地球に来たのが30数年前とされています。一応これを公式設定であると考えて、一番最近である30年前にやってきたとすると、総裁Xが地球に来た時ドクターラッフェルは何と9歳の少年で、これが一番ドクターラッフェルが年長となるパターンです。ドクターどころかまだ小学生です>ラッフェル君。

 全ての元凶がラッフェル博士だといっても、これでは、小学生がコンタクトをとって異星人呼び寄せちゃったって話になっちゃいますから、責任を問える状態ではなさそうです。まあ、小学生でありながら総裁Xとコンタクトをとる時点で、一種の天才なんだろうし、末恐ろしいとも言えますが。科学者としてはある意味南部博士より強烈ですね。スタートが早いだけに。早熟の天才の度合いでは南部博士を余裕で上回りそうです。実際、サイボーグの開発や扱いでは南部博士の方が負けてましたし。

 ゲッターロボでは、設定年齢42歳の早乙女博士がゲッター線を発見したのが30年前だ、というのがありまして、「中学生の発見かよ!それ何て夏休みの自由研究?」とツッコミを入れてたのですが、ドクターラッフェルはもっと凄かった。

 小学生のくせにコンタクトをとって後のことを何も考えずに総裁Xを呼んじゃったラッフェル君のおかげで、南部博士は、親友(鷲尾健太郎氏)の家庭を破壊することになるは、途中で親友は失うは、手塩にかけて育てたジョーは一旦死んじゃうは、かと思うとジョーは当のラッフェル博士の手で勝手にサイボーグ&最終決戦兵器にされてるは……。南部博士自身も、研究を邪魔されるだけでは済まず、何度も命を狙われて、職場のISO本部は3度に渡って本部ビルが倒壊。総裁Xを倒しても、残り物のパーツである総裁Zがしつこく攻撃してきて、南部博士(ISO長官)も最後は射殺されてしまいます。

 ドクターラッフェル(しかも当時は推定小学生)のしたことが原因で、ここまで延々と酷い目に遭いまくる南部博士の人生や立場って一体……。忍者隊の諸君なんか、ラッフェル君がとんでもないことをしでかした当時、まだ生まれてもいません。というかあんたら一体どんな因縁背負ってんだよ!踏んだり蹴ったりってレベルじゃないでしょう、これは。

 こう考えるとガッチャマン三部作って、身も蓋もないすさまじいオチが用意されていたということのようです……。たかが小学生が(たぶん)出来心でやったコンタクトのせいで、人類大被害、地球は壊滅しかかるって話なのですから。まあ、SF(すごいフカシ話)としてはこれでオッケーなのかもしれません(爆)。初代の悲劇的なジョーの最期、IIのサイボーグの悲哀にパンドラ博士の悲劇、Fの健の細胞破壊……どシリアスに戦ってるのに裏側にこんなすさまじいオチがあるとは……まったくあなどれません。さすがはタツノコプロです。

 この間のReeさんのところのチャットで話題になった「タイムボカン王道復古」を通販で買ったのが届いた。
 ボヤッキーの店でコロッケ卵蕎麦を食い逃げする忍者隊が出るのは本などで見て知ってたが、チャットの時に紹介されたYouTubeに上がってる食い逃げシーンに南部博士まで一緒に登場してたので、ついついその場で購入ボタンをポチッとな……。TV版の博士萌えの真っ最中とあっては、買わないわけにはいかんがな……。
 タイムボカンもヤッターマンもリアルタイム世代なので、通しで見て爆笑させてもらいました。
 で、お蕎麦のシーンを連続キャプチャー。

 タツノッコン王国に行かなければならなくなったドロンボー一味だが、一体どこから行ったらいいかわからない。考え込んでいたら、ボヤッキーが、そういえば以前に営業してる蕎麦屋でこんなことがあったっけ……と回想を始める。その回想シーン。

 まず、最初にボヤッキーの店に来たところ。博士ったらこんな時まで律儀に設定画のポーズwwww。左手が見えないのが惜しい。
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 このあと、黙々と6人は蕎麦を食べ、席を立って店を出て行く。最後が南部博士。
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 金を払えとボヤッキーに呼び止められて振り向いた後が傑作。

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 ヒゲにお蕎麦〜〜!!!しかも効果音とともに眼鏡が光る。

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 めちゃくちゃ真面目でカッコイイのに、眼光鋭く迫力満点なのに、でもヒゲにお蕎麦(汗)。
 そのヒゲにあと何本お蕎麦を引っかけられるか、ぜひ実験させてください、博士!

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 口をあけて一本残ったお蕎麦をすすって食べる。……いいんです南部博士だから許せます少々浮世離れしてたってぜんぜんまったくOKだと思います。というか、蕎麦ぶら下げたまま店の外に出なかったあたりが、博士のこだわりでしょうか(謎)。

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 噛んでるところまでしっかり演出。さすがタツノコアニメ……

 店を出た後を、ボヤッキーが追いかけると、全員、路地に入っていく。最後は、空き地のマンホールの中へ。

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 本編では、マンホールの蓋を閉めるのはジョー(南部響子さんによるチェック)だったけど、王道復古では南部博士がマンホールの蓋を閉めています。

 OVAガッチャマンは1994年だけど、この南部博士が出てくる「ヤッターマン タツノッコン王国で同窓会だコロン」も1994年の作品。
 目一杯真面目に戦ってるOVA版ガッチャマンの南部博士よりも、お蕎麦ぶら下げてる(TV版=王道復古版の)南部博士の方がずっとカッコイイのは一体どうしてだ?こっちの博士で見たかったぞ>OVA版……orz。
 それでも、動いてる南部博士を出しておいてくれたことが嬉しいです>タツノコ。
 諸君が動いているのに、Fの結末を引きずって、南部君だけ遺影だったりしたらマジで泣けます。
 また機会があったら、こっちの南部博士を登場させてください。あー、やっぱりOVAのあの博士はちょっと……^^;)
 DVDとかブルーレイとかちゃんと買いますから……。m(_ _)m

 それはともかく、ボヤッキーの店は一応日本にあるらしいので、コロッケ卵蕎麦の380円は日本円、南部博士と諸君が食い逃げすることになったのは、彼等がタツノッコン王国の住人で、日本とは通貨が違ってたからかなぁ、なんて思ったり。向こうの通貨は「タツノコ円」かも。マンホールからこっそり出入国しているようじゃ、両替する場所も無さそうな気が。

 とりあえず、初代前半より。
 16話。メカニカの設計図を自分で作り直した南部博士、マイクロフィルムを入れたカセットを健に持って行かせます。作戦に成功して、見事にメカニカは遊園地に。その成果を、最後のシーンで、南部博士はわざわざ見に来ます。
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 完成具合を自分の目で見て、自己満足に浸っているとしか思えません。何だか、うっとり……という表情をしています。諸君から報告させれば、それで作戦終了のはずですが、どうしても自分の目で見たかったのでしょう。

 28話。見えない鉄獣を見えるようにする建物を完成させた南部博士。最後に、その姿を敵の前に現します。多分、本人はISOかどっかに居て、映像だけ送ってきたと思われます(姿が出ているのは、ドーム状の建物のかなり上なので、実物が出ようとしたら横になったような姿勢でないと出られません。
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 この時の台詞が、「ははははは、ようこそギャラクターの諸君、待っていたぞ」「さよう、私のかけた罠だ。君たちのためにわざわざこの城を造って待っていたのだ」です。南部博士、わざわざ自慢するためだけに出てきたようです。しかもこの罠、作中の時間経過から見て、かなり突貫工事で作った代物のはずです。それなのに、自分が出られるようにする機能を忘れずにつけておく南部博士、こだわり方が常人とは違います。もちろん、罠の動作具合は、きちんと双方向でモニターしていたに違いありません。

 42話。諸君が書き割りのセットで囚人達を騙して見事に元の刑務所に収容した後、警備員と一緒に出てきます。

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 このシーンでは、台詞は無いのですが、セットの製作などの指揮をとっていたのではないでしょうか。どう見ても、あのセットの製作は、諸君5人だけでこなせる作業量ではありませんでしたし。これも、南部博士が現場に来る必要は全くありません。諸君に報告させれば済む話です。警備員が銃を構えているわけで、丸腰の南部博士が突っ立ってたって何の役にも立ちません。かなり上の方の安全な所に居るから良いものの、下手すりゃ真っ先に囚人に人質にとられそうです。

 とまあ、こんな具合に、南部博士自らが何かを作った時は、必ず現場に戻ってその結果を確認しに来る癖があるようです。マニアックなこだわりなのか、単に物好きなのか、おちゃめなのか……誰ですか、「放火犯かよ!」って突っ込んでるのは(爆)。いや、まあ、案外似たような心理なのかもしれませんが。

仕事中(II 20)

|2010/4/24(土曜日)-11:51| カテゴリー: II, 科学忍者隊ガッチャマン
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 IIの20話で、島が沈んだ原因を突き止めるために海底の泥の紋様を調べている南部博士より。この一連のシーンは、かっこいい南部博士を堪能できます(^-^)。
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 画面を見つめる鋭い表情が素敵です。

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 ふと顔を上げてもやっぱり頭の中は紋様を調べることで一杯。やっぱりこうでないと謎は解けないですよねぇ。

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 ところが、窓の外を見て、Gタウンが予定と違うところを進んでいることに気付く。ちょっと眉を寄せて不審がってる様子もナイスです。

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「進路を間違ってはいないか。海底の様子からするとここは、F103海嶺のあたりだ。予定進路とは大幅にずれている。コースをチェックしたまえ」
 インカムで即座に指示。海底の地形を見ただけでどのあたりを進んでいるかわかるあたり、さすが南部博士です。地形の探査もあらかじめくまなくやってるんでしょうねぇ。
 ところが、司令室からはレーダーの通りに進んでいるという返事が。

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 もう一度窓の外を見て確認。

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「ん?外を見たまえ。レーダーの点検を急げ!」
 再びインカムで指示。
 この後のシーンで、司令室にも窓はちゃんとあって、外の様子が見えることがわかります。

 予定通りの進路じゃないとわかったときの反応の早さも、レーダーと現実の居場所が食い違っているとわかって即レーダーの点検を指示するあたり、やっぱり南部博士が居ないとGタウンはもたないなあ、と思わせてくれます。
 機械に頼り切りの運用って危険ですからねぇ。最後は見て確認、って大事ですよ。

 初代ガッチャマン20話。
 子犬を助けて爆発で飛んできた破片を頭に受けてしまうジョー。南部博士発案の遠心分離装置でも破片が取れず、諸君が出撃した後も寝かされていたのだけど、南部博士が目を離した隙に抜け出して出撃。諸君に向かって「ジョーは必ず助けて見せる」などと大口叩いておいて、あっさり逃げられた。
 慌てて、ゴッドフェニックスの通信装置に現れて、ジョーがそっちへ向かったと告げた時の姿がこれ。
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 心なしか作画の方にも普段の迫力が感じられず……何だか間抜けな表情で登場してます。

 次が、初代ガッチャマン103話。
 別荘に集合した諸君に出撃命令を出し、ジョーには残るように命じ、「ジョー、脳のレントゲンを撮る。診察室まで来たまえ」と言って部屋を出たとたんに車のエンジン音が。
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 慌てて部屋に引き返そうとする南部博士。
 部屋に駆け込んだ時には、既にジョーの姿はなく、窓からジョーが去っていくのを見送るしかありませんでした。
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 IIではジョーはサイボーグとなります。ドクターラッフェルが殺されてしまい、エネルギー補給ができず、IIの51話ではかなり体調が悪くなってしまいます。南部博士は何とかエネルギー補給の方法を見つけようとします。不調なジョーを南部博士のもとに残して諸君は出撃するのですが、南部博士は、またもやジョーに逃げられる。
 ニューゴッドフェニックスのモニター画面に現れて、ジョーが出て行ったことを告げる南部博士。
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 普段よりもアップで登場してます。よっぽど焦ったんでしょうか。

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大きなディスプレイからはみ出しそうなサイズで出てきています。そんなに迫らんでも……。

 ところで初代の20話は、宇宙科学研究所の遠心分離装置からの脱出、初代の103話は南部博士の別荘からの脱出ですから、おそらく両方とも地上にある建物からでしょう。ところが、IIの51話は、海底のGタウンからの脱出ですから、難易度がぐんと上がっています。体調が悪くてもそれをやってのけるジョー、初代の時に比べると、エスケープの腕前が確実に上がってきています。

 そしてFの2話。ジョーのサイボーグの体にエネルギー補給の方法の研究を続ける南部博士が、総裁Z出現の知らせに呼び出されて出て行き、戻ってみたらジョーが居ない。

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 あーどうしよう、って顔をしています。南部博士(この時は既にISO長官)が居たのは、ISO本部にある南部長官の研究室だと思われます。既に、南部博士の目を盗んで海底のGタウンから脱出する技を身に付けたジョーにとっては、ISO本部ビルからの脱出なんか、楽勝でしょう。
 ジョーが落としていったペンダントを拾いつつ、ジョーの安否を気遣う南部長官。哀愁が漂ってます。

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 でもね、南部博士、あなたジョーに逃げられたのはこれで4回目ですよ。
 こうなると、体調不良のジョーの観察を南部博士だけがしている、というのは、むしろ不安材料です。南部博士、他の仕事が忙しいのか、緊急連絡でしょっちゅう呼び出しがかかるのか、とにかく目を離した隙に必ずジョーが居なくなる。最初の1回は仕方無いとしても、4回も同じパターンでやられたのでは、ただの間抜けです。いや、ひょっとしたら、ジョーの方が、博士の抜けてる部分をしっかり把握していたということかもしれませんが。
 もうこうなったらいっそ、科学忍者ではなく、プリンセステンコーの襲名をしてはどうかとジョーに提案したくなってきます(違)。

 優秀な科学者なんだろうけど、学習能力があるのかないのか、ちょっとよくわからない南部博士です。

 この話は、アグリカの動物公園で、パンドラ博士が開発した動物の脳波解読装置を使って、動物達と意思の疎通を楽しく行っている子供達のシーンから始まります。
 パンドラ博士が現場に来ているのは、開発者なのだから当然です。しかし、南部博士までしっかり来てるんですよ。

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 パンドラ博士は実験するつもりで着替えて来てるし、場所はサファリパークみたいなところなんだから、これで合ってるんだけど、南部博士は普段のスーツのまま。しかも、パンドラ博士の実験に協力している様子もない。「パンドラ、君が発明した脳波解読装置は、なかなかの人気じゃないか」などと言ってるだけ。問い詰めたら多分、「雇い主として秘書の仕事ぶりを監督するのは当然の責務だ」とか言うんでしょうけど、どう見ても見物しにきただけに見えます。
 まあ、南部博士だって、GタウンとISO本部の往復ばっかりじゃ退屈したんでしょうけれど。でも、南部博士が出かけるとなると、忍者隊は総出で南部博士の護衛をする羽目になります。
 案の定、爆弾テロをしかけられる。甚平が気付いたものの、既に実験場所のあちこちに仕掛けられた時限爆弾が時間差で爆発し、子供達も動物たちも怪我をしてしまいます。パンドラ博士を伴って、爆発から逃れてちょっと離れた茂みに身を隠した南部博士は、今度は背後から銃で狙われる。ジョーが気付いて、狙撃者を羽根手裏剣で仕留めたので、幸い弾丸は逸れましたが、かなりきわどい状態です。

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 ジョーが遅れてたら、頭撃ち抜かれてましたよ南部博士……。
 爆弾が全部作動し、暗殺者も倒して、一応周囲が安全にはなったのですが、子供たちも動物たちも傷だらけです。特に、動物たちの被害の方が大きかったようで……。パンドラ博士は、傷ついた動物たちをGタウンに運ぶように諸君に指示します。ジョーは手遅れじゃないかと言うんですが、南部博士は、
「さあ諸君、パンドラの言う通りにしてやってくれたまえ」
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と、こんな顔して言ってます。
 しれっとした顔で言ってますが、この爆弾騒ぎ、ターゲットは南部博士ただ一人でしょう。もし、パンドラ博士だけが現場に来て実験していたのであれば、ここまで徹底的に爆弾を仕掛けられたりすることは無かったんじゃないでしょうか。
 警備の厳重なISO本部やGタウンに居れば、ギャラクターもおいそれと手は出せないのでしょうが、ちょっと普段とは違う警備が手薄な場所に出向いたとたんにこれですよ。それでも、南部博士でないと対処できないような事態が発生していたのなら、危険を承知で出かけるのもわかりますが、今回の南部博士、脳波解読装置の実験にはまったく役だっていません。見物に出てきて、テロリスト(=ギャラクター)を呼び寄せてしまい、周囲に被害を拡大しただけ。
 勘もよくて優秀なパンドラ博士、きっとわかってるんでしょうけど、さすがに自分のボスに向かって「南部博士が来るとテロの標的になって騒動が拡大するのでGタウンに引きこもって出てこないで下さい」とは言えないわなぁ。特に泣き言も恨み言も言わずに、Gタウンで動物たちを治療し、さほどの犠牲を出さずに動物たちを公園に戻してやっています。登場した時はぶっとびパンドラ博士だと思ったのですが、実はよくできた(美人)秘書でした。

 ところで、南部博士が酒を飲むシーンって無いんですよね。そういう設定(=飲むシーンは無しで)だという話もどこかで見かけましたけど……。
 でも、設定云々以前に、これだけ狙われ続けてたら、酒飲むどころじゃなかったのもわかる気がします。南部博士だって、初代の戦いの始まる前とか、初代とIIの間あたりであれば、飲みに行って羽目を外すこともできたんじゃないかと思うんですが……。しかし、ギャラクター相手に名前と地位を晒してやり合ってる間は、ちょっとでも警備の手薄なところ、変わったところに出かけた途端に狙撃か爆弾テロの標的って状態ですから、護衛無しにはバーにも行けやしない。まあ、諸君は有能だから、南部博士が飲み歩いたってきっちりガードはするだろうけど、千鳥足でクダまいてる南部博士の護衛を命がけでやらなきゃならず、しかもそれが自分達の指揮官だとなると、士気の大幅低下は確実でしょう。南部博士としてもそれは避けたいはずです。三日月基地やGタウンのどこかにある自室でなら、酒かっくらってても狙われはしないでしょう。そのかわり、いつ何時ギャラクターの動きがあって指揮を執らなければならなくなるかわからない常時臨戦態勢とあっては、酔っ払って寝てたので指示を出すのが遅れました、じゃ、今度は司令官失格の烙印を押されかねない。第一、それで遅れをとってギャラクターにしてやられました、なんてことになったら、我が身を犠牲にしてギャラクターのV2計画を食い止めたレッドインパルスに申し訳が立たないでしょう。長官になってISO本部詰めになってからは、まさか勤務先のオフィスで一杯やってくつろいでますってわけにはいかないだろうし。
 ホントにもう、健でなくたって「同情するよ」とつぶやきたくもなります>南部博士。
 ついでに「忍者隊の秘密は守らねばならん」と言いまくった理由もわかりますね。ギャラクターに対抗できる実力を持つ者として、名前と顔がバレているのはこれまでのところ南部博士だけで、諸君の正体は知られていない。名前と顔バレしたとたんにこの狙われっぷりですから、我が身の状況を考えると、秘密を守れって厳命もするでしょうよ。

 この回から、Gタウンに戻って落ち着いた感じの南部博士をもう2カット。

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 前髪を下ろすと鼻のあたりまで来そうなくらい、結構長いですね。触角頭とメガネって萌えキャラの重要な要素だと思うんですが……(それはネコミミキャラとかの話であって)コレジャナイダロという意見は承知の上で。
 それはともかく、南部博士が酔っ払ってクダまいてられるような状態だと世の中は平和だ、という結論で終わりそうです。そういうバロメーターに使われるってどうなんだ、と思わないでもありませんが。

やってみたー

|2010/4/19(月曜日)-03:57| カテゴリー: 科学忍者隊ガッチャマン, 雑記
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 「伝記ったー」やってみた。
 南部博士、名前の字がシリーズによって違ってて諸説あります。

 まず、初代の有力説の「考三郎」で。
■南部考三郎の伝記は第一章「宿命」、第二章「逃亡生活」、第三章「二度目の離婚」、最終章「愛した、だから狂った」です。
■南部考三郎博士の伝記は第一章「春 ~spring~」、第二章「カミングアウト」、第三章「父との和解」、最終章「ロシアよ、わが愛する祖国よ!」です。
 南部博士、寒い国から来た人でしたか。007シリーズの共産圏の敵役みたいなイメージが。

 次に、IIとFでの有力説「耕三郎」で。
■南部耕三郎の伝記は第一章「天才児」、第二章「スキャンダル」、第三章「あやまちを正す時」、最終章「かすかな光」です。
■南部耕三郎博士の伝記は第一章「『私じゃない!』闘い続けた16年」、第二章「君だけは」、第三章「出所」、最終章「かすかな光」です。
 最初が「天才児」のあたり、うまく表現してるのかなぁ、と。ただ、いろいろ波瀾万丈みたいです。特にFではお亡くなりなので、かすかな光って、死ぬ間際に見る人が多いというあれですか、とか。

 それ以外に登場する「孝三郎」ではどうか。
■南部孝三郎の伝記は第一章「消せない記憶」、第二章「スキャンダル」、第三章「もう一人の私」、最終章「どうしてこうなった」です。
■南部孝三郎博士の伝記は第一章「発端」、第二章「誰も信じられない」、第三章「転落」、最終章「どうしてこうなった」です。

 ちなみに私は、
■裕川涼の伝記は第一章「可愛かった子供時代」、第二章「産みの母」、第三章「そして国政へ」、最終章「星を継ぐもの」です。
■RHの伝記は第一章「落ちこぼれの私」、第二章「北海道返還の日」、第三章「新しい命」、最終章「ありがとう」です。
 北海道返還って、一体何の話なんだーっ!!

 本名でやると、
■第一章「天才児」、第二章「逃亡生活」、第三章「もう一人の私」、最終章「やすらぎ」です。
と出ました。

 とりせつったーではどうか。
■南部考三郎の取説→『目に入れないでください』『ときには叱ってください』『清涼感がなくなっても取り替えないでください』
■南部考三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『無理強いさせないでください』『少量ですが毒が含まれます

■南部耕三郎の取説→『本来の用途以外には使用しないでください』『ときには叱ってください』『なるべくかまってください』
■南部耕三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『おやつを与えるとよろこびます』『圧力をかけすぎると破損するおそれがあります』
■南部孝三郎の取説→『本来の用途以外には使用しないでください』『褒めるとよろこびます』『なるべくかまってください』
■南部孝三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『おやつを与えるとよろこびます』『あんまりつきあうとあなたの健康を損なうおそれがあります
 本来の用途って一体……?それに、毒が含まれるだのつきあうと健康を損ねるだの……。

 ところで、ガッチャマンFで南部博士はエゴボスラーに射殺されちゃいます。なので、Fの有力説の「耕三郎」で「オラは死んじまっただー」をやってみました。
■南部耕三郎さん68歳、タンスに小指をぶつけ死去。南部耕三郎さんはフリーエネルギー研究家、五度の失踪歴がある。葬儀はチベットで鳥葬。
■南部耕三郎博士さん27歳、食べ過ぎのため死去。南部耕三郎博士さんは自称ラノベ作家として知られ、「世が認めるにはあと百年かかる」が口癖。縁もゆかりもない養女が遺産を受け継ぐ。
■南部 耕三郎さん42歳、公園でナイフでさされ死去。南部 耕三郎さんはブラック企業の役員を兼任、「世が認めるにはあと百年かかる」が口癖。故人の遺志で遺産は全額ユニセフに寄付。
 スペース入れた記事で爆笑。ブラック企業て……人使い荒かったからなぁ(爆)。

 南部博士って、アニメーターによって描き方が違うので、回によってイメージが違うのですが……。見る度につついてみたいというか、触ってみたいと思うのが前髪だったり。下の図はIIの31話の1シーンから。
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 大体、真ん中かやや右より(画面に向かって左側)で分けてて、回によって違います。このシーンは真ん中で分けてますね。両側になびかせた部分って結構長くて、脇に跳ねてるんですよね。これも、回によっては、短めだったり、髪全体がそんなに跳ねずによく纏まってることもあるんですが。その跳ね具合がかわいいというか、その日の気分や表情も出てるというか、何とも不思議な味を出してる。
 やっぱりさあ、
Anoplophora_malasiaca.jpg
を思い出してしまう……(写真はwikipediaから拝借)。こいつの触角って触るとけっこういい動きするんですよ。節がしっかりしてて太くて立派な触角。子供の頃はよく触りまくって遊んだ思い出が。だから、南部博士を見てるとどうしても思い出してしまい、「その両側に跳ねてる前髪触らせてぇ〜」と。
 ついったーの画像も、前髪が両側にきっちり跳ねてるのを選んでるし。
 南部君かわいいですいろんな意味で(爆)。

 Fでは、南部博士はISOの長官に就任します。1話の途中から、諸君達は「博士」ではなく「長官」と呼び始めます。
 Fの1話はISOでの会議風景から始まりますが、早速、エゴボスラーファミリー対策が話し合われています。ナレーション曰く、

津波に襲われ壊滅した平和の殿堂、国際科学技術庁も新しく再建され、アンダーソン長官の後任として、南部考三郎博士が選任された。

 この後の会議場の、みんながざわざわ言ってるシーンで、顔も出てこない誰かが一言、

南部博士もひどい時に長官になられたもんだ

 いや全くその通り。そのまんま過ぎて思わず吹きました。この会議の途中で南部長官は電話で呼びつけられ、
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慌てて長官室に行ってみたら、エゴボスラーからの宣戦布告。その後ずっとエゴボスラー(と新生ギャラクター)対策に追われまくる日々……。
 長官になってからもずっとひどい目に遭いっぱなしですどう見ても>南部君。脇キャラの一言が真実を言い当ててたというか。

 そもそもISOに来て、南部君は何か良い目にあったのかいな、と考えてしまうわけで。
 多分、ギャラクターが表立って動き出すまでは、潤沢な予算とマントル計画室長という地位でもって、どんどん仕事が進んでハッピーだったはずですね。ギャラクターが動き出してからは、マントル計画そのものが邪魔されまくる。だからといって、ギャラクターと戦わずにスルーしようにも、勝手に向こうが邪魔しに来るからいかんともしがたい。マントル計画じゃなくて別の研究テーマをやってれば、邪魔される度合いは少なかったかもしれませんけど、ギャラクターの目的が地球を支配することではなく破滅させることである以上、ギャラクター側についたって結局は駄目なわけで、やっぱり相手するしか無かったんだろうなあ。
 長官になってハッピーかというと、どうもそうでもないみたい。我が家のようにくつろげる基地へは1回しか行けず、その1回は装置に操られて知らないうちに騒動を引き起こしてるし。宇宙パルスの謎解きだって無名の若手が先んじてたりして、科学者としても技術者としても精彩を欠いた状態で追い詰められてる感が……。むしろ現場から離れて仕事を進めづらくなっていたんじゃないかと思われる。

 初代53話「さらばレッドインパルス」より。ISOの会議場を封鎖し、一夜明けて、地球は救われたがレッドインパルスは犠牲になった、という報告を聞いて、通信機を握り締めて涙する南部博士。
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 まずもって公私混同はしない上に、困難なことになっても泣くキャラじゃない南部博士が唯一涙を見せたシーン。

「皆さん、科学忍者隊よりただ今連絡が入りました。地球は救われました。私の良き友達の犠牲によって」

 普段なら、冷徹な南部博士は「地球は救われました」までしか言わないだろうし、ISOに集まった人達に対して友人の話をしたって仕方が無いわけで、それでも思わず言わずにはいられなかったのだろう。
 この後、泣き出しそうな顔で涙を拭いながら、皆に背を向けて廊下を歩いていくシーンが続く。
 もうこれで、生きている限り南部博士はレッドインパルスのことを思い出すのだろうなあ、たとえ戦いが終わって幸せな日常が戻ってきても心に引っ掛かり続けるのだろうなあ、と思っていたのだが、Fでご本人もお亡くなりに(泣)。