訂正版アップしました

|2018/5/6(日曜日)-23:09| カテゴリー: マジンガーZ
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5月3日に開催された資料性博覧会に「Mazinger Z Infinity 海外版比較レポート第1版フランス・イタリア編」を出していました。コピー本です。お買い上げ下さった方にお礼申し上げます。ところが,印刷製本してから入力ミスに気づきました。本には,カラー版のpdfファイルのダウンロードパスワードを同梱してあります。カラー版の方,訂正終了しています(まだ違ってるところがあるかもしれませんが)。お買い上げ下さった方は,これからダウンロードしていただければ,訂正版を読むことができます。

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

 さて、私の手元に、「怪獣トランプ」なる品があります。箱に、「お〜いお茶」「伊藤園」と書いてあるので、どうやらお茶の伊藤園が何かのオマケにつけて配っていたものでしょう。絵柄は、半分くらいが怪獣ですが、残りは正義側キャラが出ています。とはいえ、ウルトラセブンらしいものとか、石ノ森章太郎キャラのキカイダーとかロボット刑事とか、いろいろです。ガッチャマンやマジンガーZやデビルマンも登場しています。おそらく、70年代初めのころに人気のあったキャラを寄せ集めたのでしょう。箱の傷み具合と紙質の古び方からみても、作られたのは70年代ではないかと思われます。
 ところが。このトランプ、作画がひどくいい加減なんですね。絵師さんがうろ覚えで書いたとしか思えない絵が続出している上に、各プロダクションのクレジットもありません(天下の伊藤園がそんなことでいいのかしら)。
 ダイナミック系キャラは、マジンガー1枚にデビルマンが3枚入ってました。

 マジンガーZはこんな具合です。

Mazinger

 胸部放熱板忘れてるゼーット!
 これではブレストファイヤーが撃てませんね。パチもんでもさすがにそれは忘れないだろうと……orz。それに、肩のところの金色の輪っかは一体何?あ、両耳のツノもないから冷凍ビームも出ないや。

 デビルマンはこんな感じです。

Devilman

 目の色とか頭の色とか、適当に変わりまくりです。デビルウィングも形違うのが混じってるし。

 ということで、企業のノベルティグッズの版権管理って、70年代はいい加減というか大らかだったんだなあと思わせてくれる一品でした。

 ガッチャマンもすごいことになってるんですが、それは別ブログの方でいずれまた。

 昔のムック本は、設定まわりを知る上で貴重な資料なのですが、ときどきとんでもない間違いを堂々と書いてあったりします。
 まず、黒崎出版「マジンガーZ大図鑑」より。

Kurosaki

 ジェットスクランダー完成、という、マジンガーZの中盤のハイライト、最大のパワーアップイベントです。ところが、説明に曰く、

兜博士は、おおいそぎでジェットスクランダーを設計し

 Zの兜博士ですが、十蔵博士はZ完成直後に暗殺されてますし、剣造博士は表向き死んだことになっています。光子力研究所の開発を主に担っていたのは三博士でしたが、ジェットスクランダーの設計開発は珍しく弓教授でした。なのに、解説では思いっきり兜博士に手柄を持って行かれてます。こんなに大きなイラストで紹介されているというのに、弓教授ってば哀れ……。

 次にエルム「テレビロボット大百科」のグレンダイザーの解説ページ。

Elumu01

 見ればわかる通り、宇門博士の絵が兜剣造博士になってます。誰だこれ描いたの。なお、グレートマジンガーの解説ページには、グレートを作ったのは兜博士だと、後ろ姿のイラスト入りで出ていました。
 また、下の方に

ベガ星雲のすべての星をせいふくしたあと

とありますが、アンドロメダ星雲の間違いですね。
 この本、スペイザーの説明だけいろいろ間違ってたりします。

Elumu02

 スペイザーについて、

合体に必要な時間は2秒

となっていますが、2秒で済めばデュークもピンチにはならなかったし、宇門博士だってダブルスペイザーの開発を考えたりはしなかったでしょう。合体に6秒、分離に7秒半(36話)が正解です。また、巻末のロボット性能比較では、スペイザーと合体しての飛行速度が「マッハ4」となっていますが、本編では大気圏内でフルパワーでマッハ9、宇宙空間ではワープ機能も持っていました。一方、三機のスペイザーの速度は合っています。

説明に吹いた

|2010/3/18(木曜日)-14:35| カテゴリー: マジンガーZ, マジンガー系, 蒐集
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 浪漫堂の人類の足跡シリーズの光子力研究所を入手したのだが、組み立ての説明書が何だか笑えた。

これは、大人が楽しむものです。対象年齢以下の方は御購入は御遠慮ください。
接着剤は、瞬間接着剤かスポキシ接着剤をお使いください。
細かいパーツ、尖ったパーツが多いので、ケガなどに注意して作業を行ってください。完成後も対象年齢以下のお子様にさわらせるなどの行為はさせないでください。

完成しましたら、 必ず「ブゥ~」といってから光子力バリアーをかぶせて下さい。バリアーは、塩ビ製なので「パリーン」と壊れませんが、バリアーの被せ方向を間違うと研究所が「パリーン」といっちゃいますので、良く見てバリアーを被せてください。

 いやもう何だかなぁ……。形はリアルだし、超ミニサイズのZとアフロダイAが付属はしてるんだけども。

 ヤフオクでポピーの「光子力研究所セット」が出品されていたけど、さすがに5万円はちょっと出せないから写真だけ貰ってきた。
 箱はこんな感じ。
kousiryoku-01.png

kousiryoku-02.png

 で、見ているうちにのけぞったのが箱正面のコピー。

きみも光子力研究所の博士になろう!

 おいおいちょっと待て、ターゲットは当時のガキどもだろ?普通は「マジンガーZかっこいい」がファンとしての王道で、キャラにいくとしても「兜甲児になりたい」「甲児君にあこがれる」視聴者が大多数じゃないの。光子力研究所の博士って、弓弦之助教授&せわし・もりもり・のっそり博士sだけど、あれになりたいと思うガキがそんなに居るとは思えない、というか居たら逆に怖いわ!
 この箱のコピーって、購買意欲をそそるかどうか、何だか微妙だよなぁ……。ターゲットの設定、どう考えてたんだろ。弓教授のファンって、居るとは思うけど多数派じゃないよな……。光子力研究所、バリアはあったけどしょっちゅう破られた上に建物大破してたし。あそこで博士やりたいか、それとも甲児君みたいに操縦者やりたいかって訊かれたら、操縦者って言う子供の方が多いんじゃないかなぁ、当時の視聴者なら。
 むしろ「ドクターヘルをやっつけろ!」とか書いてあった方がまだ一般ウケしそうな気が。

#私は博士キャラ大好きで、大人になってGeekの道をひた走ってるんだけどさ……。

Z14話:いい加減に白衣を脱げ

|2009/11/2(月曜日)-02:10| カテゴリー: マジンガーZ
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 Z14話、兜邸でシローの誕生会をしているシーン。一応証拠写真な。

Z14-01.png

 弓教授がこんな席でまで白衣のままである件。
 いやまあ、トレードマークと化してるのはわかるんだけどさ、白衣ってつまりは「作業着」だぞ。パーティーの席に着てくるものではないわな。
 化学薬品扱ってたりすると、冗談抜きで、白衣は洗濯せずに汚れたら処分する、って使い方をする事もある。重金属とかいろいろややこしいものがくっついてるのを、普段の衣類を洗う洗濯機で洗いたくないでしょ、やっぱり。
 いくら光子力研究所長で、汚れ仕事はしてないとしても、お祝いの席に白衣はちょっとねぇ。いや、新品の白衣に着替えてきた、と弓教授が胸はって言い張りそうな気もするけど、そもそもそういう問題でもないし。
 ダンディ弓教授にしては場違いだなあ、と。

 弓教授の珍指揮の回を紹介したが、兜剣造博士と宇門博士に比べてあまりに間抜けなシーンだったので、かっこいい台詞を言ってるシーンも集めてみることにしました。

 Z7話。変装したあしゅらに煽られた暴徒に石を投げられて負傷してしまう回。ヘルが攻めてくるのは光子力研のせいだ、と謂われのない非難をされる。

さやか「私達はもう光子力を放棄して静かに暮らしましょう」
弓「いかん、今あれを放棄したらどうなると思うんだ。地上は悪魔の支配する星となる。それだけはなんとしても食い止めねばならん」
さやか「でも私、甲児くんみたいにひとりぽっちにはなりなくないわ」
弓「なんだんって」
さやか「彼の両親は光子力の開発途上で実験に失敗して死んだわ。その上に、おじいちゃんの兜博士は光子力を完成したために殺されちゃったじゃないの」
弓「さやか。この悲劇を悲劇のままでは終わらせん。ここで光子力を放棄してしまったら、今まで大きな犠牲を払ってきた人たちに仇で返すようなものだ。光子力を本当に平和利用するまで、悪用しようとする者と戦わなければならないのだ」
弓「わかったかね、さやか。一個人の幸せに関わる問題ではないのだ」

 28話。だまされてあしゅらに人質にとられる。

弓「甲児君、さやか、戦うのだ。わしにかまわず機械獣を倒せーっ!」
あしゅら「マジンガーZ、アフロダイA、一歩でも動いてみろ、弓博士の命は無いぞ」
弓「甲児君、Drヘル一味にジャパニウムを渡してはならん」
弓「さやか、私一人の死を恐れて人類をDrヘルの奴隷にしてはならん。二人とも、戦ってくれ」

 戦えない二人を見て、

弓「私が二人の足手まといになっている。そうだ、私が死ねば二人は戦えるんだ」

 思いっきり崖からダイブする弓教授。Zが何とか受け止めますが。
 37話。ニセスミス博士がスクランダーを爆破しようとする回。格納庫で気付いて、ニセ者に腕を撃たれるも、

偽スミス「動くな、今度は命がないぞ」
弓「撃てるものなら撃て。私は死なんぞ。いや、たとえ死んでもお前達のたくらみを成功させはしない」

 負傷したままがんばって偽スミスを取り押さえます。
 43話。ブロッケン伯爵の鉄十字軍団に攻め込まれる光子力研究所。

弓「さやか、光子力研究所はもはや防ぎようがなくなった。お前はみんなを連れてヘリコプターで逃げるんだ」
さやか「お父様は?」
弓「私は光子力研究所を見捨てるわけにはいかない。」
さやか「そんなことをしたら殺されるわ」
シロー「そうですよ、先生早く一緒ににげましょうよ」
弓「いや、それはだめだ。船長は船が沈むとき一緒に船と運命を共にする。私は責任者としてこの光子力研究所と運命を共にしなければならないんだ」
弓「私はお前達が一緒に死んでくれても少しもうれしくはない。わかってくれ、私の気持ちが」

 57話。Zが罠にかかっている間に、光子力研究所が攻撃されてバリアも破壊される。

ドクターヘル「どうだ弓弦之助、無駄な抵抗はやめろ。直ちに研究所を明け渡さなければ、機械獣バルモスQ7とともに奪い取るだけじゃ」
せわし「しょ、所長」
弓「みんな、逃げてくれ」
もりもり「それじゃ所長」
弓「やむを得ん。ドクターヘル、研究所は明け渡す。攻撃を止めたまえ」
ドクターヘル「やっと観念したか」
弓「ただし、これ以上市民ならびに研究所に犠牲者を出すな」

せわし「所長、一緒に逃げてください。それからのことはそこで考えましょう」
弓「君たちこそ早く行くんだ」
せわし「し、しかし」
弓「これは所長命令だ」
せわし「しょ、所長……」
弓「早くしないか!」
弓「甲児君、残念だ」

 この後、管制塔内に一人残った弓教授、ピストルを出して頭に当て、自決寸前のところを、甲児君からの連絡で救われます。
 65話。

弓「我々の戦いはいつもこんな苦しみの連続なんだ。しかし、我々には正義という武器がある。さいごまであきらめてはいけない。バリヤを張れ!」

 光子力研の雰囲気がでている、新ホバーパイルダー開発の70話。

弓「とにかく、ドクターヘルの攻撃はこのところただならぬものがある。新機械獣の出現といい、作戦失敗のときの体当たり戦法といい、まさに、瀬戸際作戦に出てきたといってもいいと思う。我々はこれに対処するため、ホバーパイルダーを修理するという考えを捨て、あらゆる条件に耐えうるものを新しく誕生させなくてはならないと思う」
拍手する一同。
せわし「とにかく新ホバーパイルダーを設計しなくては」
弓「それでは、ホバーパイルダーの建造委員会を、せわし、のっそり、もりもりの三博士を中心に発足させる。委員長には私が就任しよう」
再び一同拍手。

 科学要塞研究所は軍隊方式のトップダウン組織だから会議してこういうシーンにはならないし、宇宙科学研究所は所長が趣味で突っ走ってそう。
 74話で研究所のバリアが破られた後。甲児は負傷して出撃できない。

弓「全員避難せよ。防衛不能」
せわし「所長」
弓「博士、残念だが今回はどうにもならない。今まではマジンガーZを信じて望みをつないできたが、それも不可能だ。せわし博士は早く避難を」

弓「おい、ドクターヘル。研究所は明け渡そう。攻撃を中止したまえ。ドクターヘル」

 このあと、アフロダイAを壊したくないと言って出撃しないさやかに、

弓「さやか。甲児君は自分の命を捨てて出て行ったぞ。それでも、お前はアフロダイAにこだわるのか。さやか。誰にも犠牲にしたくない大事なものがある。しかし、人間の命に代えられるものは無いんだぞ。これが最後だ。弓弦之助の娘として恥ずかしくない決断をくだしたまえ」

 結局アフロダイAは破壊される。
 アフロダイAの後継を作ることになった75話。

甲児「とにかく、新しいアフロダイAは戦闘用として作り替えるべきです」
せわし「うん、しかしちょっと待ってくれ甲児君。アフロダイAは平和の使者に、彼女は戦闘用にすべきじゃない。あくまで平和のためのロボットとして甦らせるべきなんじゃよ」
甲児「せわし博士。いまはそんなことを言っている場合じゃないでしょう」
弓「甲児君、せわし博士、ちょっと待ってくれないか。お互いの意見はよくわかった。しかし、ここにさやかがおらんというのは片手おちというものだ。この際、戦闘用にするか平和ロボットに徹するかは次の会議で決めよう」

とまあ、やっぱり会議をしているあたりが光子力研究所だなあ、と。兜剣造博士や宇門博士なら、設計を決めてみんなに示すだろうねぇ。
 78話でも、攻撃を受けて管制塔が大破。所員達を避難させたあと、弓教授が一人で管制塔に残って甲児君を呼び続ける。

 普通に指揮している回とか、それなりに技術で対策してる回とかもいろいろあるんだけど、こうやって見てみると、弓教授は本当に使命感の人だなぁ。自分は死んでもいいけど所員に被害は出したくない、というか。古き良き日本人の組織のトップ、というイメージが強い。

Z76話:弓、オマエがぶん殴れ

|2009/10/14(水曜日)-01:14| カテゴリー: マジンガーZ
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 Z(東映版)の弓教授、真面目で秀才でジェントリーな指揮官なのだが、あまり非常時には向いていないらしく、時々とんでもない対応をしてくれる。その中でも、見ていてひっくり返りそうになったのが76話。

 この回は、暴走族のジェロニモに奪われたスカーレットモビルを甲児が取り戻しに行って、頭を強打して記憶を一時的に失ってしまう。甲児が死んだと早合点して機械獣が出撃してくる。

弓「電気ショックを与えれば戻るかもしれない。しかし、時間がかかるんだ」

 出たぁ〜定番電気ショックwww
 あっちの博士達はなぜかこれが大好きです。宇門博士もしっかり大介に使ってましたしね。
 しかし、優柔不断なところもある弓教授、この場では電気ショックの使用は見送ります。
 ダイアナンAは出撃するものの、光子力研究所は攻撃を受ける。記憶が戻らない甲児。

弓「よし、直ちにバリアを外して、機械獣を光子力研究所に入れるんだ。」
みさと「そんなことをしたら、光子力研究所は破壊されてしまうわ」
シロー「先生、どうしてそんなことするんですか」
弓「甲児君の記憶が戻らなければどうしようもない。こうなったら記憶を取り戻すために一か八かやってみるんだ。全員、地下に避難してバリヤをはずせーっ!」

 攻撃のショックで格納庫内で倒れ、壁に頭をぶつけたショックで記憶を取り戻す甲児。

シロー「お兄ちゃんはなぜ記憶が戻ったの?」
弓「それはだ、再び頭をうったショックで記憶を取りもどしたのだよ」
みさと「じゃあ、甲児さんの記憶を甦らせるために、わざと機械獣を研究所に?」
弓「あれしか方法が無かったんだ」

 ……もうね、どこからどう突っ込んだらいいかわかりません。
 確かに甲児の記憶が戻らないと大ピンチなのはわかるけど、頭をぶつけさせるために全所員を避難させてバリアを解除して研究所を壊させるって、研究所長としてどうなんだと。しかも、確実に治る保証はなく「一か八か」でやってるし。
 挙げ句に、「あれしか方法が無かった」って……。ぶつけりゃ治るかも、って話なら、どう考えても弓教授が一発殴った方が話が早かったんじゃないの?研究所も無事だし。
 一体この回の弓教授は何を考えているのだか。指揮がヘタレってレベルじゃねーわ。真面目一徹の優等生がパニックに陥るとどうなるかの見本というか、まあそんな感じ?多分、マジンガーシリーズの中で最も珍指揮をやらかした回じゃないかなぁ。

 実は、Zは年代的にはリアルタイムだったのだけど、ほとんど続けて見てなくて、数少ない見た回に含まれていたのが、甲児とさやかが花瓶を投げて弓教授とばっちりの回だったりする。それから、この76話の弓教授のものすごい指揮っぷりの回。当時は仮面ライダーとかウルトラマンシリーズとか、悪の組織と戦う子供向けテレビ番組はいくつもあって、みんな真面目に戦ってたので、Zだけ思いっきり不真面目という印象を持ってしまい、私の中では評価がイマイチだった。だから、ギャグ要素の少ないグレンダイザーに逆に好感が持てて、そっちにはまってしまった。後から、まんがまつりの対暗黒大将軍のLDを見て、Zってこんなにシリアスな話だったんだ、と逆にびっくりした。そのあと、全話通してZもグレートも見て、ああこういう話だったのかと納得。