Z(東映版)の弓教授、真面目で秀才でジェントリーな指揮官なのだが、あまり非常時には向いていないらしく、時々とんでもない対応をしてくれる。その中でも、見ていてひっくり返りそうになったのが76話。
この回は、暴走族のジェロニモに奪われたスカーレットモビルを甲児が取り戻しに行って、頭を強打して記憶を一時的に失ってしまう。甲児が死んだと早合点して機械獣が出撃してくる。
弓「電気ショックを与えれば戻るかもしれない。しかし、時間がかかるんだ」
出たぁ〜定番電気ショックwww
あっちの博士達はなぜかこれが大好きです。宇門博士もしっかり大介に使ってましたしね。
しかし、優柔不断なところもある弓教授、この場では電気ショックの使用は見送ります。
ダイアナンAは出撃するものの、光子力研究所は攻撃を受ける。記憶が戻らない甲児。
弓「よし、直ちにバリアを外して、機械獣を光子力研究所に入れるんだ。」
みさと「そんなことをしたら、光子力研究所は破壊されてしまうわ」
シロー「先生、どうしてそんなことするんですか」
弓「甲児君の記憶が戻らなければどうしようもない。こうなったら記憶を取り戻すために一か八かやってみるんだ。全員、地下に避難してバリヤをはずせーっ!」
攻撃のショックで格納庫内で倒れ、壁に頭をぶつけたショックで記憶を取り戻す甲児。
シロー「お兄ちゃんはなぜ記憶が戻ったの?」
弓「それはだ、再び頭をうったショックで記憶を取りもどしたのだよ」
みさと「じゃあ、甲児さんの記憶を甦らせるために、わざと機械獣を研究所に?」
弓「あれしか方法が無かったんだ」
……もうね、どこからどう突っ込んだらいいかわかりません。
確かに甲児の記憶が戻らないと大ピンチなのはわかるけど、頭をぶつけさせるために全所員を避難させてバリアを解除して研究所を壊させるって、研究所長としてどうなんだと。しかも、確実に治る保証はなく「一か八か」でやってるし。
挙げ句に、「あれしか方法が無かった」って……。ぶつけりゃ治るかも、って話なら、どう考えても弓教授が一発殴った方が話が早かったんじゃないの?研究所も無事だし。
一体この回の弓教授は何を考えているのだか。指揮がヘタレってレベルじゃねーわ。真面目一徹の優等生がパニックに陥るとどうなるかの見本というか、まあそんな感じ?多分、マジンガーシリーズの中で最も珍指揮をやらかした回じゃないかなぁ。
実は、Zは年代的にはリアルタイムだったのだけど、ほとんど続けて見てなくて、数少ない見た回に含まれていたのが、甲児とさやかが花瓶を投げて弓教授とばっちりの回だったりする。それから、この76話の弓教授のものすごい指揮っぷりの回。当時は仮面ライダーとかウルトラマンシリーズとか、悪の組織と戦う子供向けテレビ番組はいくつもあって、みんな真面目に戦ってたので、Zだけ思いっきり不真面目という印象を持ってしまい、私の中では評価がイマイチだった。だから、ギャグ要素の少ないグレンダイザーに逆に好感が持てて、そっちにはまってしまった。後から、まんがまつりの対暗黒大将軍のLDを見て、Zってこんなにシリアスな話だったんだ、と逆にびっくりした。そのあと、全話通してZもグレートも見て、ああこういう話だったのかと納得。