兜十蔵を目指すのも現実には大変らしい

|2011/1/18(火曜日)-20:39| カテゴリー: 雑記
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 朝鮮日報にこんなニュースが。職人芸的な才能と、体系だった数学と科学を身に付けることとは別だからなぁ。もうちょっとぬるい学校に行ってれば、のびのびとやれたのかもしれないのに。

【社説】微分積分につまずき崩れた「ロボット王」の夢

 専門系高校(実業高校)出身で、ロボット製作分野での創意力を認められ、筆記試験なしの入学査定官制選抜試験でKAIST(韓国科学技術院)に入学した学生が、1年生の1、2学期に「微分積分」の科目で続けてF(不合格)判定を受けたことを苦にして、自ら命を絶った。チョ・ミンホン君は小学校時代から60回以上もロボットコンテストに出場。2007、08年の国際ロボットオリンピックでは大賞と3等賞を手にした。人文系高校からロボット部がある専門系高校に編入するほど、ロボットに対する夢と情熱が人並み外れていた学生だった。

 KAISTの学生の半分は科学高校出身だ。チョ君のように実業高校に通い、微分積分や科学の科目をしっかり勉強する機会がなかった学生が科学高校出身者のレベルに追い付くのは相当大変なことだ。その上、授業は英語で進められる。

 KAISTは合格者決定後、科学高校出身者以外を対象に数学、科学の実力を補習するためのサイバー講義を行っていた。チョ君もこの講義を受けていた。しかし、数学、科学、英語は、短期間で実力をつけるのは容易ではない。入学前にでも(サイバー講義ではなく)実際に参加する形式の授業で、大学の講義についていくための力をつける機会が与えられるべきだった。KAISTには、数学、科学の実力は劣るが創意性と情熱が際立つチョ君のような特殊英才に対し、個人指導教授や先輩・同級生などのチューターをつけるという方法もあったはずだ。

 チョ君がKAISTに入学すべきだったかどうかも考えてみなくてはならない問題だ。チョ君は理論を通じて発明を進めるスタイルではなく、多くの試行錯誤を経て新たな発明を生み出したエジソン型の英才だ。チョ君のような人が思い切り自分の適性を発揮できる実用技術中心の名門工科大学があったならば、今回のようなことは起こらなかったかもしれない。

 北海道でカムイ・スペース・ワークス(CSW)というロケット開発会社を経営する植松努氏(44)は、中学時代から飛行機について勉強を始め、地方の工業大を卒業した後、自動車修理工場を経営し、2004年から小型ロケットの開発を始めた。植松氏のロケットは、50回以上の発射試験を経て日本の宇宙航空開発研究機構の実験ロケットに選ばれた。

 チョ君の夢が微分積分の単位という重荷に引きずられ断ち切られたということに、胸が詰まるような思いだ。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版



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