ファンフィクを書きつつ、上原氏のシナリオも読みつつ、ふと思い立ってこんな本を読んでる。
アニメや漫画に登場する「博士」の「……じゃ」「……してくれたまえ」のような「役割語」のルーツや機能についての考察。現実にこの話し方をする学者は居ないので、これは「ヴァーチャル日本語」である。
これを話すことになるキャラクターはステレオタイプとして理解される、あくまでも「脇役」で、物語の中では「助言者」「影」「トリックスター」の役割を振られる。このステレオタイプからはずれた脇役を出すときは、しっかり描写しないといけない……らしい。
ガッチャマンの1話を見直してみたら、南部博士の登場シーンを見ると、ステレオタイプではあるがケレン味のある登場のしかたをしている。いきなり出てきて見得を切ってるというか。一方、グレンダイザーの1話の宇門博士は、まあオーソドックスな「助言者」演出の範囲に止まっているように見える。
うまく言えないのだけど、私が見ていて「博士」に萌えを感じる瞬間とは、ステレオタイプから外れたシーンを見た時なのかなぁ。割り当てられた脇役の範囲を超えてキャラが立ち上がってくることを感じた時に、もう少し突っ込んだ背景やらあれこれを考えたい、と思ってしまうみたい。
きっちり描写するつもりなら、無理にステレオタイプな描写はしなくていいというか、むしろしない方がいいんだろうな。ファンフィクだと、脇役を主役に持ってきたストーリー展開なんて普通にやってるわけだし。逆に、元々「役割語」ですり込まれた強烈なイメージをぶち破るだけの描写をしないと、脇キャラの博士を主役に持ってくるのは難しいのかな、とも思ったり。
ってことで、ジョーゼフ・キャンベルの神話論とヴォーグラーのシナリオ製作の本を読み込んでおかないとなぁ。セオリー通りにやるとしても、逸脱するとしても、まずは型を知ってからだし。
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こういう言葉を「役割語」というんですね!初耳でした。
しかもこんな本まで出てるのか・・。日本語奥深し!
確かに「キャラ立ちする時」ってありますね。
今まで解説役だったのが突然前に出てくる瞬間が。
宇門博士も最初はただの保護者的立場だったのが、
実情を知る人物の一人として関わってきて・・・。
研究所大改造の時なんて主役だったですもんねー。
うれしい半面、ツッコミ役がいなくなってしまうのでは
とちょっと心配に(^^;)
Reeさんの薔薇のお花の記事のところの、私のコメントで
裕川さんのお名前が抜けてしまって・・(汗)
どうもすみませんでした!「二人の・・」と書かれている文の前にお名前を入れたと思っていたんですが(泣)
ごめんなさいー!
あたるさん、
役割語については、私も最近知りました。2冊目のは研究書なのでハードルが高いですが、1冊目の岩波のは、お茶しながら読める楽しい本ですよ。
>今まで解説役だったのが突然前に出てくる瞬間が。
そうなんですよ。その瞬間、萌えが天から降ってきたり。せっかくファンフィクをやるんなら、本編でスポットが当たってなかったキャラに機会を、とか思っちゃって。
あと、Reeさんの掲示板ですが、気にしないで下さい。あちらにお返事しようかと思ったんですけど、実は南部博士ページを書くためにガッチャマン鑑賞に忙しく、後回しになってました……(汗)。