GLI UFO ROBOT CONTRO GLI INVASORI SPAZIALI
イタリア語に吹き替えられた東映まんが祭りのDVD。cineholywoodという会社がライセンスしているが、「ダイナミック」「東映」のロゴはない。最初は海賊版かと思ったが、ジャケットの銀色シールがイタリアでは正規版の印だそうだ。
内容は、「グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突」「決戦!大海獣」「マジンガーZ対暗黒大将軍」で、なぜかこの順番に収録されている。表ジャケットはグレンダイザーだが、このエピソードだとグレンが出てくるのは大海獣だけだから、全編通して出演するグレートマジンガーを出した方がふさわしい気がする。
東映なら必ず最初に出るはずの、「波が岩に打ち寄せるシーン+三角形の東映のロゴ」は無い。さらに、それぞれのエピソードの最初にあるはずの、「主題歌+いくつかのシーンのストップモーション+スタッフ一覧」も丸々カットされている。これもあって、日本人の基準で一瞬正規版かと疑ったりしたのだが、どうも、その辺はイタリア人はアバウトなのかもしれない。
3つのエピソードについては何の説明もないし、1つが終わると間を置かず直ちに次のエピソードのシーンが出るので、別作品であるにもかかわらず、1つの作品のように見えてしまっている。さらに、もともとは映画館で上映されたもので横長の画面だったのを、TVサイズの画面に無理矢理合わせるために両端をカットしているので、見えない部分ができてしまっている。見た人はこれでよくわかったのだろうか(汗)。
挿入歌やBGMは、日本のオリジナルのものをそのまま使っており、台詞のみ吹き替えたものである。
イタリア語の方はネイティブのスピードだし、内容そのものが元々子供向けでそう難しい表現は出てこないだろうから、イタリア語の教材としてディクテーションの訓練をするには役立つ。楽しみながら勉強できる。
しかし、東映ロゴやスタッフ一覧のカットは、ファンとしてはちょっと残念である。正規版ならきちんと入れてほしかった。また、絵の一部分をカットするというのも納得できない。縮小してでも、横長の絵全体を見せるようにするべきだろう。
追記:他に2種類、マンガ祭りの内容のDVDを手に入れたが、画像両端カットのこのバージョンが最もオリジナルに忠実であることがわかった。たとえば、「決戦!大海獣」の最初の方で、早乙女博士の乗った調査船が大波に巻き込まれた直後、ゲッターロボが出撃するシーンの合体の掛け声とか、バチスカーフの調査に向かってドラゴノサウルスに遭遇し退却するまでのゲッターチームの台詞など、この版が最も日本語に忠実である。他のは、合体の掛け声は無いし、三人の会話が単なるナレーションになってしまっていて、まるで緊張感がない。それも何だかなぁ。