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仮想空間設計工房:宇門源蔵邸

 

画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大したものが開きます。サイズが大きいのでお気を付けください。


作品から得られる情報

 宇門博士の家は、玄関と反対側から見た外観が、設定資料にあるのみで、全体の間取り等の設定は未発見です。大介の部屋は、内部のレイアウトが設定されています(魔神全書等に掲載)。
 本編でも、宇門博士の家が登場するシーンは少ないのです。大抵の場合、宇門博士は研究所に詰めているし、家が研究所の近くにあるにもかかわらず、研究所の仮眠室で泊まっているらしいシーンもあります(25話)。一方、大介の方は、シラカバ牧場で働いているためか、牧葉家の一室に居候しているらしいシーンの方が多いのです。
 間取りをある程度推定するシーンには、次のようなものがあります。
 玄関の反対側から見て、向かって右半分が広い応接室で、ソファのセットがあります。(14話、初詣に行く直前のシーン)。同じ部屋にテレビがあることは、9話でミネオの着替えを待っているシーンからわかります。同じく9話で、明かりがついているのが2階であることから、2階にゲストルームがあると思われます。
 本編後半では、70話でマリアも宇門邸に部屋をもらっているシーンがあります。窓の配置と形状からみて、前半のゲストルームらしき部屋、大介の部屋、マリアの部屋はともに2階部分であると考えてもよいでしょう。
 煙突は2個所で、1つは応接室の部分、もう1つは玄関脇の1階部分です。これは、本編でも登場する宇門邸全景や、設定資料でも同じです。

 

外観と本編に矛盾しない間取り

external13.png外観#13(1.8MB)
 設定画や本編映像に近い方向から見た宇門邸全景です。
手前側が低くなっている斜面に建っているので、1階ベランダ部分の高さが玄関と同じです。
 設定では宇門博士は独身で、デュークがやってくるまでは独り暮らし、それにしてはかなり大きな家です。
 日没後の夕暮れ時のイメージです。

 宇門邸の周辺だけを見ると、手前側が低くなっていますが、おそらく、この部分だけでしょう。研究所周辺の設定画からは、大きな窓のある手前側の面は南向きで、窓から研究所が見える位置になります。また、研究所のさらに南の方には、ダムの貯水池がある(背景画の説明書より)とされていますし、本編中でも、三段ダムが破壊されたら研究所もシラカバ牧場も大洪水になるという描写があります。ですから、大きな地形としては、この図の窓の見えている側の方が高くなっていると思われます。

 

external13_day.png外観(昼)#13(1.7MB)
 昼だとこんな感じです。少し下から見上げているので、本編登場のイメージに近くなっています。

【Comments by Ree】
 手前の応接室の屋根は、片流れになっています。この、片流れの屋根の庇について、設定資料では庇がありません。庇がついているアニメ画像もありましたが、外観イメージを考えると、ない方がすっきり見えますね。応接室にある暖炉の煙突が、奇妙な格好に出っ張っているので、庇があるのか?とも思いましたが、現状の形にしました。

 

 

 

 

external_sunset.png外観(夕日)#13(9.5MB)
 特に大きめのサイズでレンダリングしたものなので美しい仕上がりです(自画自賛?)。ぜひダウンロードして見ていただきたい絵です。
(ただしこの夕日、ほとんど北に沈んでますが^^;))

 

 

 

 

 

 

 

external_midnight.png外観(真夜中)(832KB)
 真夜中(丑三つ時)のイメージです。
山の中なので、自力で照明しない限り、月明かり以上の明るさにはならないことでしょう。
  滅多に人が来そうにない八ヶ岳山中とはいえ、全面ガラズ戸のままは何となく不用心ですね。雨戸を閉めるか、セキュリティを高めるためセ○ムあたりと契約した方が良さそうです。ただ、泥棒が来たとして、防犯ベルが鳴っても、警備員が到着する前に逃げられてしまいそうですけど……。

 

 

 

 

 

external11.png外観#11(3.07MB)
 こちらは、書斎の側から見たものです。向かって左側1階がキッチンになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

external10.png外観#10(3.41MB)

 キッチン側から見ると、こんなふうになるはずです。
 3Dデータを作ると、本編に一度も出なかった画像でもこのように見ることができるのは興味深いですね。
 研究所との位置関係から、家の向う側が東になります。この絵は、早朝の宇門邸のイメージです。

【Comments by Ree】
 キッチン部分の屋根の形状について、設定資料と形状が違います。アニメの方では何度も形状が変わっていました。設定資料に基づき考えた場合、2階建て部分の外壁との接合がおかしくなります。資料のままで屋根を作った場合、2階の片流れの雨水が、すべてキッチンの屋根に流れます。その場合、接合部分は、水平なので雨が流れません。と言うことで、現状の形としました。これでも、接合部分は、雨漏り対策をしっかりとやらなければなりませんね。キッチンの屋根の形状がアニメとは違うので、2階のゲストルームの窓が小さくなってしまったのです。

 

external-entrance.png外観玄関付近(2.29MB)
 玄関付近を見るとこうなります。玄関のアップは、ミネオの回にありまして、墓石のようなでかい門柱が登場していました。しかし、設定画には門柱は無く、板状の表札のみになっています。ですから、こちらの方が設定に忠実ということになります。
 手前に出ている、煙突のある平屋部分がキッチンです。

 ただ、実際にこの形で建てるとなると、いろいろ問題がありそうです。
  強度を持たせるには、壁を厚くするか、柱や梁を通すかしないといけないので、アニメ絵のようなすっきりしたイメージにはならなくなったり、部屋の内部にでっぱったところが出来たりするはずです。
  玄関に向かって低く傾斜している屋根が、玄関上の平らな屋根につながる部分に樋を通さないと雨漏りしそうです。隠し樋にするという手がありますが、アニメ通りのすっきりしたものとは少し違ってきてしまいます。
  2階部分と台所の屋根が接する所も雨漏り対策が必要となります。特に設定画のままだと、2階に降った雨が、1階台所の屋根の接合部分に溜まることになり、大変に危険です(この図はReeさんの説明にあるように、設定画とは違った形にしました。)。また、外壁に一部が見えている煙突設置部分も、雨漏り対策が問題となりそうです。
  宇門博士の家は、八ヶ岳にあり、それなりに積雪量の多い場所に建っているらしく、実際にアニメ本編では、雪に埋もれている描写があります。屋根の傾斜からいって、2階部分の雪はキッチン上に落下し、両側にわかれて半分は玄関前に落ちてくることになります。さらに、玄関上の平らな部分は、そこに積もった雪に加えて1階部分から手前に滑ってくる雪を受け止めることになり、相当強度がないと屋根が落ちそうです。あるいは、平らな部分がさほど長くないので、溜まらずにうまく雪が押し出されたとすると、玄関の屋根は無傷で済むかわりに、玄関前に大量の雪が落下してきます。夜、仕事から帰ってきた宇門博士は、玄関前の雪かきを大汗かいてやらない限り、家に入ることもできなさそうです(笑)。雪かき用のシャベルを常に車に積んで出勤する宇門博士が目に浮かびます。

【Comments by Ree】
 玄関ですが、裕川様の希望で洋風にしました。玄関には上がり框がありません。つまり1階すべて土間です。アニメ画像を見る限り、掃き出し窓(またはフィックス)が見えていますが、下場がフラットであることからも土間ではないかと思います。ここで妙にこだわった私は、アニメに逆らい、ポーチに一段、段差を付けました。でなければ大雨の時、玄関に雨が入ってしまうだろうし、配管も思うように出来ません(笑)。玄関ドアは設定にはなかったのですが、玄関ドアが掃き出し窓だと店舗みたいであまりにもお粗末なので、別に作りました。フィックスと言うイメージでいいかもしれませんね。
 玄関ポーチの屋根は、陸屋根になっています。応接室の屋根が片流れなので、雨水はすべてこの陸屋根に流れます。この陸屋根に隠し樋を付ければいいのですが、画像ではあまり厚みが無かったので、外観重視で薄くしています。屋根は1寸勾配の片流れなので、玄関の方がかなり天井が低い状態です。0.5寸だと、最初の資料の画像と外観のイメージが変わってしまいます。資料の屋根の勾配は、もっときつい勾配ですね。

 

1階の間取りを決める

view-1F-2.png1階#2(1.24MB)
   まず、玄関側の1階部分が応接室であることは本編から明らかですから、ここを動かすわけにはいきません。
  本編で登場する1階の部屋は応接室のみですので、その他は全て想像で補うことになります。

 まず、煙突のある玄関脇平屋部分がダイニングキッチンだと推定しました。ダイニングは結構広いです。博士の家ですから、書斎は必須だろうということで、応接室の隣に置いてみました。階段はダイニング脇に設置することになりました。
 応接室のソファの色は、本編と大体合わせています。本編でも話によって微妙に違いますがが、青か緑のような色なので、それなりに近い色になっています。
 ダイニングには、壁際にグリルや流しを設置、冷蔵庫脇にワインなど置いてみました。普通なら、図の茶色いテーブルだけを置くところですが、白い大型のミーティングテーブルも置いてみました。
  宇門邸と研究所とどちらが先にできたかを考えると、おそらく宇門邸の方が先にできたのではないでしょうか。研究所の場所には、旧日本軍の要塞があったという設定ですし、天文台にするには相当な期間の工事が必要でしょう。その上、本編で語られるような打ち上げが可能な設備まで整備するとなると、宇門博士にしても、研究所の近くに住まないとどうにもならなさそうです。住居とはいっても、工事の打ち合わせ事務所にもなりそうです。そこで、会議可能なスペースを作るためにダイニングにミーティングスペースを作ってみたのです。
 テーブルの上に酒瓶とグラスでも出しておくと雰囲気が出そうなので、裕川の趣味で追加してもらいました。ゲッターの早乙女博士は日本酒の一升瓶を抱えている姿がありましたが、宇門博士には洋酒の方が似合いそうですので……。

【Comments by Ree】
 1階は、応接室が決まっていました。アニメで見る限り、かなり広い空間であるのがわかります。ただ、宇門博士、応接室のスタンドの趣味が悪いです(爆)。応接室の入り口の扉は両開きの重厚な扉でしたが、どうしてもこのアイテムを作ることが出来ませんでした。仕方なく普通の扉をいれています。この応接間ですが、画像によっては、窓ガラスの枚数が増えます(笑)。
 書斎の位置について。宇門氏が、この家を建てる計画をしたときは、一人暮らしだったはずで、景色のいい部屋を確保するのでは?と考えました。家族がいる場合は、書斎の位置にDKを持ってくる方が効率もいいし景色もいいのですが(だって、テラスでお茶したり、バーベキューしたりするんだったらこっちの方が断然いいもの)、そこは独り身の宇門氏、仕事優先の間取りです(笑)。
 DKですが、個人的には凝って作りたかった部屋ですが、独り身の宇門氏は、食事に気を使いません(多分)。まぁワインなどは銘柄などにもこだわりを持ちそうなので、ワインセラーを置いています。

※まあ、一人でベランダでバーベキューしても空しいだけだし^^;)これでいいんではないかと(by 裕川涼)。

 

2階の間取りを決める

view-2F-2.png2階#2(1.47MB)
 2階部分の間取りのうち、左側の部屋が大介の部屋で、設定資料通りの内観としました。設定画にみられる大介の部屋の窓の配置に矛盾しない場所にすると左側になります。
  右側はゲストルームあるいはマリアの部屋でしょう。前半では、コマンダーミネオが寝かされていたりしましたし、後半では鏡台などを置いてマリアが使っていたようです。
 70話で、洗脳されたマリアがオートバイで出て行ったところを、大介と甲児が同じ側にある違った窓から見る、というシーンがあります。それがどこの窓かが実は問題です。屋根との位置関係からは、2階右側の窓で、マリアの部屋に踏み込んで窓から顔を出したのが甲児、普通届かないだろーという階段途中の窓から顔を出したのが大介ということになります。しかし一体どうやって?
 もし、90度違う、図の上側の窓から見たのであれば、その頃には大介の部屋の模様替えをして甲児も泊まっている状態で、異変に気付いた大介がマリアの部屋を確認に行ってそのままマリアの部屋の窓を開け、甲児の方は自分が泊まっていた部屋の窓を開けた、という話になりますが……。

【Comments by Ree】
 2階は、大介の部屋の間取りが設定資料にありました。机の横の額は馬の写真になっていますが、馬の写真ってありません…… 仕方がないので、パグ(犬)の画像をあっちこっち引っ張って馬に見せています(こんな小細工をするのが楽しかった……)。
 でも、実際アニメの方では、大介の部屋の間取りがころころと変わっていましたが……、甲児君と同居するようになったとき、机を取っ払って甲児君のベッドを置いたのではないかと思われます。だからアニメのアングルではベッドが一つしか見えていなかったのだと思います。決して一緒に寝ていたわけではありません。あしからず……(笑)
 2階階段部分の窓について、開閉は手を伸ばせば可能かと思いますが、クレセントをかけることが出来ません。特殊な鍵を付けているのならば別ですが……。本来は、フィックス窓か、ジャロジーを付けるべきだと思うのですが……当時ジャロジーってあったっけ?
 2階の床がフローリングになっています。これは、設定画がフローリングだったからです。その延長で、階段部分も木製になっていますが、地下への階段はタイル張りにしました。
 廊下から、ベランダに出るドアがついています。これは想像の範囲なのですが、設定画の廊下が長かったので、どん詰まりの廊下もどうかと思い、ドアを付けました。

 

地下1階の間取りを決める

view-B1-2.png地下1階#2(1.18MB)
 地下といっても、斜面に建っているので、地面に接しているのは図の右側の壁のみであり、残りの3方には窓があります。
 地下には、1階と2階に入れられなかったものを配置することになりました。風呂場、洗面所、脱衣所兼洗濯機置き場、トイレなどです。トイレと洗面所は1階にもありますが、まあ、地下にもあった方が便利だろうし、場所もあるしということで入れました。
  さらに寝室を2つ作り、大きい方が宇門博士の寝室としました。小さい方は、別のゲストルームで、もしかしたら甲児君が泊まることになっていたかもしれませんね。宇門邸にやってきたのは大介の方が先で、心を癒すためにも見晴らしのいい方の部屋を先に博士が与えたのではないでしょうか。一方、甲児は研究のために来たので、宇門博士の近くの方が良いかもしれません。もっとも、本編後期になると、甲児と大介が同じ部屋で泊まっていたりするので、途中で部屋の移動があったと考えることになるのでしょう。
 全体をデザインしたら、収納がほとんどない家になってしまいました。寝室には、ホテルのように作り付けのクローゼットを置いています。また、博士の家ですので、資料室兼書庫くらいは持っていてもおかしくないし、本を置くなら日が当たらない方が良いので、右下の部分を書庫兼倉庫にしてみました。当初は全部本棚というイメージだったのですが、あれこれ工作したりということもするだろうということで、パーツの棚と作業台を追加しました。
 水回りを地下にすると、浄化槽の置き場所が問題となります。図の左側の低い方に向かって崖をおりる階段がありますので、雑木林に埋もれている斜面下の部分に浄化槽を設置しているという感じでしょうか。建物の外、風呂場の近くあたりとなります。排水は、全体の地形では図の右側が低いので、地中をぶち抜いて、あるところまで右側に向かって流せばそれでOKではないでしょうか。

【Comments by Ree】
 地下には宇門氏の寝室があります。1階に寝室を取ることも出来たのですが、1階の広い空間のイメージが壊れるので、地下に持っていきました。宇門氏は、仕事の事しか頭にありませんので、寝室は寝るためだけの部屋と言うことで結構狭いです。でもベッドはダブルベッドですが(^^;)。
 バスルーム・洗面脱衣場は、以前はばかでかい間取りになっていました。だけど、宇門氏が希望するとは思えないので小さくしました。それでもまだ広いバスルームです。
 地下のトイレは、歳をとると頻尿になるだろうと言う私の心遣いを裕川様は知りません(笑)。

 

書斎内観

study1.png書斎#1(2.09MB)
 それなりの豪邸の中にある博士の書斎というと、どこかの貴族の屋敷のような、高級家具が並んでいる、社長室のようなイメージを抱く人も居るかもしれなませんね。高級家具、ぶ厚い絨毯、どっしりした木の机等々……。
 しかし今回は(裕川の趣味で)、散らかしておくことにしました。やはりあれだけの研究所を動かすとなると、宇門博士としては図面を引いたりといったこともするハメになるでしょう。特に、こっそり研究所を改造していたりするわけで、家に帰っても仕事をしていたんじゃないかなぁ、と。
 そんなわけで、プロッターやらドラフターやらを置いて、資料や図面の入った段ボールを並べ、丸めた図面も置いてみました。制作者のReeさん曰く「まるでウチの事務所」。ああやっぱり……(笑)。
 Reeさんと打ち合わせしていて、作るのが楽しかった部屋の1つです。

 

 

study2.png書斎#2(2.32MB)
 書斎を#1と反対側から見た図です。
 家に帰っても仕事をしていたり打ち合わせをしていたり、深夜になって疲れるとソファで横になる宇門博士が目に浮かびます……ってかこれじゃ働き過ぎですな、博士は。
 まあ、仕事をする人の部屋に見えるので、そう、間違ってはいないと思います。
 なお、今ではドラフターは一部の学校以外では使われていません。しかし、放映当時の70年代では、まだまだ現役のはずです。
 ティッシュペーパーの箱が妙に芸コマというか(笑)。

【Comments by Ree】
 書斎について、これは裕川様と意見が分かれました。最初はこざっぱりとした書斎だったのですが、裕川様の意見を聞いているうちに、そりゃそうかも?と思い、こういう形になりました。
 宇門氏の愛読書も置いています。ちょっとした遊び心なんですが、なんの本かわかるかな?(笑)
ドラフターのアイテムが無かったので、作成しました。ライトの形状が違うと思われたでしょうが、これもアイテムが無かったので致し方なく…… ちなみに、うちの事務所のドラフターはタイガースのカレンダーを挟んでいます(使っていない証拠だ 笑)。

※裕川様に内緒で、老眼鏡置いてます(^^;) 多分知らないと思う……。

 

地下倉庫というか書庫というか……

library.png書庫(834KB)
 まあ、博士の部屋なので、書庫くらいあってもいいでしょう……。最初は全体が書庫で、手前(図の左下)にパソコンを置いた机があって、調べ物をする部屋のイメージでした。ところが、家でもいろいろ機械いじりやら工作やらをしてそうな人だよね、ということで、急遽、写真中央の作業台を追加し、右側の棚はパーツの棚ということにしてしまいました。
 さすがに、はんだごてすらそのまま選べるパーツに無い状態で、オシロスコープと電源とデジタルマルチメーターとスペアナも、とは言えませんでした……^^;)。アマチュア無線のリグのイメージってのもあったんですが。

【Comments by Ree】
 書庫について、作業台にパーツを乗せる事になったのですが、はんだごてを所望されました。しかしはんだごてってアイテムがありません。はんだごてに見えるぞ、と言ってもらえれば嬉しいんだけど…… 実は、掃除機を伸ばして縮めて形にしました(笑)。

 

大介の部屋

daisuke.png大介の部屋(3.25MB)
 こちらは大介の部屋。窓の外が何故か都会なのは、背景の壁紙を合成しているからだそうで……。

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめると……

th_groundplan-1.png平面図(170KB, pdf)
 各フロア平面図はこのようになります。

【Comments by Ree】
 1階2階合わせて約50坪あります。本来1階にバスルームまで取れるはずですが、広い空間のイメージを作りたかったので、お風呂場は地下へいれました。
 1・2階には、あえて収納部分を作っていません。広いイメージを持たせて、収納という家庭的なイメージを持たせたくなかったのです。大介の部屋の間取り図を見ても収納を取っていません。この家を考案された方は、収納と言うイメージを持たなかったのではと判断しています。実際この当時の家には、収納が少ない家が多いですね。

 

 

 

 

th_presentation.pngプレゼン資料(97KB, pdf)
 プレゼン資料はこの通り。

【Comments by Ree】
  間取りについて、広いイメージを作りたかったのでメーターモジュールを採用しています。大介の部屋は、12畳ですが、約7.27坪あります。関東間の場合の12畳だと約6.02坪になり、約1.25坪の差があります。誤解を招かないように、部屋の広さを表示していないのです。仮想なので見栄え重視で壁厚等は、薄くしてあります。本来柱型があるはずですが、それも表示していません。RC造で、壁式の場合柱型が無くてもいいのですが、壁が厚くなりイメージが壊れるし、当時の建築仕様では壁式は無かったかと思います。とりあえずは、外観重視であくまでも仮想の範囲で作っていますので、専門的なことは突っ込まないでください(笑)。

 

 

 

th_animation-compared.pngアニメーションとの比較(143KB, pdf)
 アニメーションとの比較をしてみた図です。マックのウィンドウになって出ているのが、DVDからキャプチャーしてきた絵で、中央下の手書きの絵は設定画です。
  右上は玄関の表札のあるあたり、左上はミネオの回の玄関付近(門柱が墓石に見える^^;)。右下は本編でも多用されたアングル。左下は、設定資料の大介の部屋を再現しているところです。
 特に、左上の表札部分は、宇門博士のフルネームが漢字で出てくる唯一のシーンではないかと。私は、当時のテレマガなどは全く買ってもらえなかったため、一体どんな字を書くのかと思いながらテレビをみていたので、このシーンで疑問が解消したのを今でも覚えています。

 

 

 

 

 

気になる建築費用は?

 これもReeさんにお話を伺ったのですが、1階・2階を合わせると広さが約50坪です。坪単価を仮に100万円とすると、5000万円になります。が、この坪単価は、内装をどうするかでだいぶ違ってきて、100万円というのはは高い方の数字だそうです。木造建築だと坪単価は40〜60万円程度とのことです。構造を見ても木造ではなさそうですね。
 さらに地下があるので、見積もりは難しいだろうということです。地下まで含めると部屋部分だけで70坪、ベランダがでかいのでそこまで含めると100坪といったところでしょうか。ということで、アニメの通りに建てるなら、7000万円から1億円になる見込みです。

 ところで、宇門博士は、とてつもなく金持ちとしか思えません。宇宙人実在説を唱えた為に学会から異端扱いされているということで、研究の主流からは完全に外れていますから、あの研究所は自前、つまり民営というか私設のものでしょう。研究所の場所には、もともと、旧日本軍の要塞があったという設定です。アニメ通りの活動をするには、近隣の土地とダムごと旧要塞を買い取り、研究所に改装し、電波望遠鏡を作って観測し、打ち上げ実績も稼いだ上、航空機の開発にも手を染めるといった具合になります。山の中ですが、発電所付きのダム一つ買い取ったわけですから、それなりの値段でしょう。天文、宇宙関係の費用についていえば、電波望遠鏡のパラボラ1つ40億円、軌道ステーションの部品を運べる規模の打ち上げ1回でブースターだけで200億円、といった世界です。宇門博士にとって、自宅のお値段は誤差の範囲ではないかと思われます。

 貧乏サラリーマンなら、一生の買い物ということであれこれ考えて建てるのでしょう。しかし、宇門博士の場合は、一応住めて打ち合わせもできて作業もできれば何だっていいや、とアバウトに建てても不思議はありません。独身で独り暮らしにしては大きな家ですが、案外何も考えてなかったのかもしれません。

製作秘話

by Ree

 こんにちは Reeです。
  仮想空間設計工房の宇門邸は、楽しんでいただけましたでしょうか?
 職業柄、3D制作ソフトを扱っていたので挑戦してみたいと思い裕川様に資料をご提供頂きました。
 当初は、これほどこだわるつもりもなかったので、外観重視で制作していました。資料以外にも、本編アニメ画像などもご提供頂きましたが、家の形がところどころ変わっていて、どれにあわせるのかが大変でした。とりあえずは、最初の資料に基づいて作っています。見えない部分については、想像の範囲です。
 専門家の方が見ると、おかしいぞ?と思われる部分は多々あります。そこは仮想と言うことで、あまり突っ込まないでください(笑)。
 実は、このソフトを使えるようになったのは、ごく最近なのです。それまではある程度の事はやっていましたが、宝の持ち腐れ、と言うヤツで、使いこなせていなかったのです。今回宇門邸を制作するにあたり、いろんな機能を知ることが出来ました。おかげでその後、お客様の家のパースがさくっと制作出来るようになりました。こういう機会を与えていただいた裕川様に感謝しています。楽しかった〜♪。

※家庭の事情で、グッズを収集したりということは全くできないそうですが、グレンダイザーのファンである気持ちは誰にも負けないとおっしゃっているReeさん、宇門源蔵邸のおかげで仕事の効率までアップしてめでたしめでたし、といったところではないでしょうか(by 裕川涼)。

 以下はメイキング画像です。

making01.pngメイキング01(544KB)
 これ、レンダリングする前の3Dの操作画面です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

making02.pngメイキング02(387KB)
 図面を表示させてアイテムを置いていきます。
真上・右・左の図面が出ています。縮小・拡大する事が出来ます。
これだけ複雑にものを並べると、下の画面みたいに、訳のわからん線がいっぱい出てます(^^;)
 アイテムをクリックすると赤色に変わります。アイテムは、一つ一つ制作されているものと、大介の部屋にある本箱の様に画像を貼り付けているだけのものもあります。

 

 

 

 

 

 

making03.pngメイキング03(573KB)
 フルスクリーンの場合です。
 壁紙はいつもこの通り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

making04.pngメイキング04(754KB)
 家をアップさせた画像です。
右上の矢印アイコンで動かします。
 下に出ているのが、テクスチャで、外壁や壁紙などいろんなものに貼り付けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

making05.pngメイキング05(610KB)
 1F鳥瞰図です
 壁紙はそのまま。
 画像処理するときは、黒の壁紙に変えてレンダリングして送ります。
右側に見える崖は、庭石を並べて、次に上下逆さまにして隙間を埋めました。

 

 

 

 

 

 

making06.pngメイキング06(427KB)
 2D つまり平面の画面です。
 こちらで部屋の形・間取りを決めて、建具を入れて高さ調節。屋根の形状を入れて、立体化ボタンをクリックすると、上記の画面に映ります。
 家の周りの緑のぼんぼりは植木です。家の周りの木は、すべて一本ずつ植えますが、高さ調節が必要なので3Dの方で植え込みます。
 このソフトは、基本木造用なので、壁厚は、100mmに設定されています。プロパティで変更しますが、今回これほどこだわるつもりは無かったので、そのまま100mmの壁厚で制作してしまいました。後で変更出来るのですが、変更してしまうと、貼り付けたテクスチャがすべて元に戻ってしまうので、結局そのまま利用しています。

 

 

 

making07.pngメイキング07(330KB)
 下にならんでいるのが建具選択画面です
とりあえず高さ・幅。厚みなど、3D化される情報は入っていますが、プロパティで変更出来ます。

 

 

 

 

 

 

 

 

making08.pngメイキング08(278MB)
  パーツを作る画面です。
 この画面で一つ一つ作ってくっつけていきます。
 作ったものに色を付けます。材質も選ぶことが出来ます。金属は金属風に反射するようになります。ガラスは指定色で、半透明になります。
曲線も出来ますが、苦手です(^^;)

 

 

 

 

 

 

making09.pngメイキング09(454KB)
 光源設定画面です。光りのあたり具合を調節します。内部の照明の明るさ・色もこの画面で調節します。
テラスに埋め込み照明を入れてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

making10.pngメイキング10(223KB)
 宇門氏の愛読書です。本と言うアイテムの中から一冊取り出し、外装に色を付け、文字を埋め込みます。大きさ調節が少し大変だった。字体もいまいち上手くいかなかった……。

※この装丁の黒い本なら、タイトルは"GRAVITATION"とやった方が宇門博士には似つかわしいと思われ^^;)(by 裕川涼)

 

 

とまぁ こんな感じで作業してまぁす。