グレンダイザーが好きなワケ
ともかく,デュークが私のヒーローだったということに尽きます。あとは謎解きへの興味。
最初にグレンダイザーと出会ったのは,TV放映第3話「危機せまる白樺牧場」の途中からでした。当時は小学生だったのですが,体が弱くしょっちゅう寝込んでいたりして,マジンガーZとグレートマジンガーは数回,ほとんど偶然のようにして見たことがあっただけで,東映のまんがまつりを見に行ったこともありませんでした。だから,マジンガーからグレートへの交代劇も知らなかったし,グレートの後番組がグレンダイザーだという意識もなかったのです。TVマガジンなどの番組情報の載った雑誌を買ってくれない親だったので,そっちからの情報も皆無という寂しい子供時代でした。その日はたまたまTVをつけてみたら,「を,アニメだ」,よし,ちょっと見てみるか・・・。番組途中だったので,映っていたのは白樺牧場の収穫祭のシーン。登場人物はみんな宴会をしていました。何分間か,世界名作ナントカのつもりでのどかな気分で眺めておりました。そしたら・・・・
あれ?このヒト,マジンガーZの兜甲児の顔してない?(あのとんがったモミアゲが・・・ねぇ?)
しかも「コウジ」って呼ばれてるし!(じゃやっぱり兜甲児???)
その上,いきなりUFOの攻撃が始まる!!!世界名作ナントカじゃなかったのっ!!!
主人公とおぼしき青年は・・・掛け声とともに変身するし!・・・って変身?ええっ!
円盤型のロボットが飛び出していってバトルモード全開!敵をやっつける
これってロボットアニメだったんだぁ・・・・。エンディングまで見終わったんだけど,マジンガーZとは全然違う番組なのにどうして兜甲児が出てるのかとか,ロボット=SFなのになぜに変身?主人公は何者?,そもそもこの番組って一体・・・?といった大量の疑問を抱えることになり,継続して見ていればそのうち背景もわかるだろうと思って,次の週も,番組の謎解きへの興味からチャンネルを合わせてしまったのが,今にして思えば身を誤るきっかけでした(爆)。
次の週,オープニングを見て,スピーディーな映像にまずしびれました。デュークのコクピットを下から見て,透明なコンソールが出てるところとか,ハンドビームでミニフォーと位置をめまぐるしく変えながら撃ち合うところとか。もう,めちゃくちゃかっこ良かったんです。
第4話の南の島のシーンから,大介がフリード星人であることがわかり,侵略者の拠点が地球外であることもわかり,どうやらこれは宇宙人バトルの話らしいと。第5話と6話あたりで,地球では宇門博士の息子としてふるまってるらしいことがわかったのですが,どうしてそういうことになったのかはやっぱり謎のまま。で,大介=デュークであることは一部の人しか知らないことや,グレンダイザーがフリード星の守り神であること,実はデュークがフリード星の王子で,故郷を滅ぼされて逃げてきたことなど,いろんな背景がわかったのは,第25話の「大空に輝く愛の花」を見た頃でした。
それでも,解けない謎は残りました。なぜ変身するのかということもそのうちの1つでした。事情で何回か見損ねた話もありましたが,どちらかというと内向的で孤独で押さえ型で,戦うと強いのに戦いを好まない優しい大介さん=デュークは,すっかり私のヒーローになっていました。
残念なことに,私はやっぱり体調をくずして,最終回を見損ねてしまったのです。71話の盛り上がりの結末を見損ねたのは,子供心にとても悔しいと思ったものです。また,最後まで全部の謎が解けたという思いを味わうことができなかったので,何とか最初から通して見たいと思っていました。しばらくして再放送が始まったのですが,その頃は高学年に上がっていて,再放送時間は夕方早かったので,間に合うように帰れず,見れませんでした。これがその後ずっと心にひっかかることになります。「デュークかっこいい」と「謎がわかるかも」の2つの興味から,番組を見続けていたのですから。あと,見損なった回に,新しい発進用秘密ルートが出てたかもしれないとか・・・・。
放送が終わって2,3年した頃でしょうか。偶然,本屋で,徳間書店のロマンアルバム「UFOロボグレンダイザー」を見かけました。その場で買いました。キャラクター設定から物語の設定,全話のダイジェストを見て,やっと,どういう番組だったのかがおぼろげながらわかったのでした。しかし,田舎のことで,ファンクラブがあったことも知らず,TVに先立って「宇宙円盤大戦争」が上映されたことも知らず,東映まんがまつりもノーチェックで見逃していたことがわかり,さらに悔しい思いをしました。いつか見損ねた部分も全部見てやる・・・と思ったものです。マリアが人気らしいとか,ひかるを出すとファンからクレームが出てたとかいうことも,ロマンアルバムで初めて知りました。
時は流れ,アニメはすっかり市民権を得ました。私の親の世代では,アニメ=子供だけが見るマンガで大人は見ないもの,ですから,まあ,時代が変わったんでしょう。私も,大学進学で親元を離れ,晴れてアニメ&特撮を気兼ねなく見ることができるようになり,オタクの道を走り始めます。
昔のアニメをとりあげたTVなどがしばしば放映されるようになりました。しかし,取り上げられるのはマジンガーZばかりで,グレンダイザーはめったに出てこない(泣)。この頃,グレンダイザーのコミックスの永井豪版と桜多吾作版を買いました。そんなに不人気だったかなあと思いながら暮らしていたある日,ビデオレンタルショップで,「UFOロボグレンダイザー」「東映マンガ祭り」のビデオを目にします。早速借りたことは言うまでもありません。ダイザーの方は,1話,7話,14話が入っていました。映画の方は,「宇宙円盤大戦争」「UFOロボグレンダイザー」「決戦!大海獣」が見れるような組み合わせで借りました。
第1話って・・・大介さん癖ありすぎ。中身はこんなんだったんだー・・・と素朴に感動。デュークバギーが既に登場していることにも感動。小松原監督の絵は特に目元が強調されてて,設定資料に一番忠実な大介さん。でも,劇画タッチだったZ,グレートと比べてすでにアニメ絵してるよなあ・・・。
第7話は・・・ロマンアルバムのシナリオノートとセリフが違う。大介さんてクールに見えて結構浪花節的にアツイ奴じゃないか。
デューク「信じ合っているからだ」
デューク「愛と平和を願う心で固く結ばれているからだ」
甲児「デューク」
デューク「甲児くん、死ぬときは一緒だ」
第14話。和服姿があったの今思い出した。地球人と一緒に初詣でする宇宙人ってもしかしておちゃめ?
その他,映画の方では,ひかるさんと川べりに行ってて出撃に遅れるシーンがあるけどあんたらまだ愛し合ってないだろーとか,日本の誇るロボットって言われてもグレンダイザーは違うだろー,とかツッコミを入れつつも,10年以上を経てもやっぱりデュークは私のヒーローだということを再確認したのでした。講談社のマジンガーZ大全を買ったのもこの頃で,やっと3作の関係がわかってきたのでした。
さらにそれから10年。昔の番組が続々とLD化されます。値段が高かったし私は貧乏だったので,いろいろ集めることなどできなかったのですが,グレンダイザーだけは別。3巻とも,ほとんど発売日に買っています。というかこれを見たくてLDプレーヤを買ったんですよ。で,やっと通しで全話を見ることができた。20年ぶりに,見損ねたあの話やこの話や最終話を見れたのです。
それから数年。グレンダイザーの出ているムックや雑誌は見ると必ず買うことにしています。超合金魂も買いました。資料に期待したのとLDからDVDに切り替わったということで,DVD-BOXも買いました。パソコンで手軽に見れて便利です。
これからは,同人誌関係も少しチェックしたいなあ・・・と思っています。同人誌を売りつけたい(笑)サークルさんからの連絡をお待ちしています。特に,甲児×デュークLOVE路線は,そういうジャンルができてることを最近まで知らなかったので。私は,そっち方面はあまり考えてなかったんですね。あとは,自分のサイトで愛ゆえのツッコミと,いろいろ資料を集めても解決しなかった謎を自分なりにSF考証するというのをやってみたいですね。