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「ベガ星人かどうかわからん。」
とオックス。
「どっちにしろ的だ!みんな!攻撃されるのをただ見ている事はない!男は武器を持つんだ。女、子供は下へ避難するんだ!」
「お、おう!」
ペガサスの声に男達はうなずいた。
「エリーナ、じいさんを頼んだぜ!」
「わかったわ!」
「さあ、行けっ!」
ペガサスは先頭を切ってちかの武器庫へ向かった。オックスとエリーナは最後に続いた。
「ねえ、一体どうしたのよ!何があったの?ねえ、ちょっと!ねえったら!」
地下牢の前を慌ただしく走って行く男達に、中からマリアが声をかけるが誰一人として立ち止まろうとはしない。
「様子がおかしいな。」
デュークも、鉄格子の前まで歩いてきた。その時、オックスが通りかかった。
「君!一体どうしたんだ!」
オックスは立ち止まった。
「円盤です…円盤が来たんです。そして攻撃を…」
「何っ!」
「何ですって!」
「僕はこれから戦いに出ます。…それじゃ…」
そう言って走りかけたオックスの腕を、鉄格子の隙間からデュークが掴んだ。
「俺をここから出してくれっ!グレンダイザーを出動させ、奴等の正体を暴いてやるっ!」
「兄さん、その体じゃ無理だわ!」
「頼むっ!」
オックスは迷った。そのとき、武器庫へ向かった連中が、小型バズーカ砲を抱えたペガサスを戦闘に戻って来た。オックスのわきを走り抜けながら、ペガサスが叫んだ。
「オックス!早くしろっ!」
「あ、ああ。」
オックスはそう言ってデュークの目を見た。その必死の目に、オックスは決心した。
「わかりました。ちょっと待っていて下さい。」
オックスは武器庫へ向かって走り、間もなく戻って来た。
「鍵を焼き切ります。離れていてください。」
デュークとマリアは牢の奥へ下った。オックスは武器庫から持って来た銃の銃口を鍵に突きつけ、引き金を引いた。ズビューッ!鍵はキーン!と音を立てて弾け飛び、牢の中に転がった。デュークとマリアは鉄格子を開け、牢の外へ出た。
「ありがとう…うっ」
そのとき、デュークは突然襲った目まいに体をよろめかせ、壁にもたれかかった。
「兄さん!」
「だ、大丈夫ですか!?」
「無茶よ!兄さん!」
「…大丈夫だ…」
彼は左腕をあげ、右手でブレスレットのスイッチを押し、そして叫んだ。
「グレンダイザー・カモン!」
戦いは始まった。ペガサスを中心に、王宮前に男達がそれぞれ武器を手に集合した。ペガサスが指揮をとる。