24
果して、グレンダイザーは王宮前に出たデュークとマリアの前に着陸した。
「兄さん‥…本当に大丈夫?」
「マリア…俺達はフリード星を再建する為に舞えって来たのだ。…‥この戦いは避けられない。」
「兄さん‥…」
「マリア、おまえも武器を持って戦うんだ!」
「‥…はい!」
「行って来る。」
デュークはグレンダイザーのコックピットに入り、ヘルメットをかぶった。グレンダイザーの操縦機能を手動に切り替える。一瞬、頭がふらつく。しかし、彼は一気に発進レバーを引いた。
「グレンダイザー・ゴー!」
グレンダイザーは戦場へ飛んだ。六機の円盤は若干うろたえたように乱れ飛ぶ。デュークは円盤に向けてコール・サインを送った。ベガ星の円盤なら、このコール/サインで充分通じるはずである。
「円盤に告ぐ!君達は一体何者なんだ!この星へ飛来した目的は!応答せよ!」
しかし、円盤からの反応はない。二機の円盤がグレンダイザーに急接近うぃ、レーザーを発射する。グレンダイザーはこれをかわして反転する。
「もう一度告ぐ!君達は何者だ!どこから来た!」
もはや円盤は地上のフリード星人など空いてにしてはいない。地上のフリード星人達はグレンダイザーと円盤の様子を見上げていた。
「何をしているんだ奴は!どうして円盤と戦わない!」
気性の激しいペガサスにとって、グレンダイザーの行動ははがゆく見えるのだろう。
「見ろっ!やっぱりあいつはベガ星のスパイじゃないのか!?」
「違うわ!」
振り向くと、そこには片手にレーザー銃を持ったマリアが立っていた。
「兄さんは相手の正体を探る為、通信を試みているんだわ!」
------しかし、円盤はグレンダイザーを攻略する為、攻撃をかけて来るばかりで通信に答えようとはしない。
「仕方がない…」
デュークはそう呟いて交信を諦めた。戦闘機関の安全ロックを外す。と、同事にグレンダイザーの戦闘用レーダーが三機の円盤を捕捉し、パネル・スクリーンが緑から赤に変わる。
「スピン・ソーサー!」
スピン・ソーサーが宙を飛び、一瞬のうちに三機の円盤を撃墜した。彼は素早くグレンダイザーを反転させ、後方から接近した二機の円盤に対面した。
「ショルダー・ブーメラン!」
彼は攻撃の手をゆるめない。コンピューターによって自動追尾されたショルダー・ブーメランが目にも止まらぬ速さで飛び、二機の円盤を切り裂いた。
「す‥…すげえっ!」
ペガサスは思わず叫んだ。あっという間に五機の円盤を撃墜したグレンダイザーの脅威に感動したのだ。
「どう?これで兄さんが敵じゃないっていう事がわかったでしょ?」
ペガサスの後ろでマリアが得意そうに行った。
(そ…それにしても凄い力だ。…あれがグレンダイザーか…)
デュークは最後の一機に対して、もう一度通信を送った。
「これが最後だ!君達の円盤などこのグレンダイザーの敵ではない!君達は何者なんだ!応答せよ!」
しかし、残りの一機は相変わらず空中戦をしかけて来る。レーザーがグレンダイザーの船体をかすめた。
「チッ…」
彼は残念ではあったが、その円盤をも撃墜する事を決意した。
「ハンド・ビーム!」
円盤はハンド・ビームをまともに喰らい、爆発四散した。