II-33話:怒りのG1号
ISOがアレだという内容になっているのは珍しい。
チェックポイント
- ニュージョーク市が大地震に見舞われる。
- 今回のギャラクター側の作戦はパンサー隊長の独断。総裁Xには言わずに実行して後から報告して実力を示せ、とゲルサドラをそそのかす。
- 教会から機械音。地下にミサイルのサイロ発見。
報告中にミサイルが動作を始め、ジョー、ジュン、竜と通信不能。 - 救助に向かうが、地震で教会が倒壊。
- ISO会議場。
ゲルサドラ「我がギャラクターに降伏すればよいこと」 - 「ガッチャマンは一体どうしたんだね。このような事態を未然に防ぐために科学忍者隊はあるのじゃないのかね」
「そうだ、科学忍者隊は何をしてるのかね」 - ロード島へ向かう健と甚平。
- バードミサイルが迎撃される。
- メカの真下からバードミサイル。開いた穴にゴッドフェニックスで突っ込む。
メカに侵入して内部から破壊。 - 装置を壊そうとして撃たれる甚平。
- 隊長と決闘する健。
- 健「黙れ、俺は戦いたくて戦ってるんじゃない!」
- 隊長を装置に向かって投げ飛ばして破壊。
- メカがソーラーシフターに墜落して基地ごと完全破壊。
- Gタウンに通信。
- 「そうか、ガッチャマンたちはやっぱり遊んでいたわけじゃなかったんだ(会場笑)」
今回の南部博士
- 南部「うむ、諸君は大至急ギャラクターの動向を探ってくれたまえ。ギャラクターなら必ず、ニュージョーク市のどこかに手掛かりを残しているはずだ」
- 南部「ガッチャマン、緊急事態が発生した」
- 南部「国際科学技術庁の人工衛星が、ロード島から出ている怪電波をキャッチした。しかもこの怪電波は、今回の大地震と時を同じくしている。おそらくロード島にギャラクターの基地があると思われる。諸君は大至急、それを叩いてほしい」
- 南部「何?」
- 南部「健、今我々がギャラクターの計画をここで叩かなければ、あっという間に奴等は世界征服、いや、それ以上の恐ろしいことをやるかもしれん」
- 南部「一刻を争うんだ。ジョーたちは、Gタウンからできる限り優秀なレスキュー部隊を送って、救出にあたらせる。」
- 南部「頼んだぞガッチャマン」
- 南部「ゲルサドラ」
- 南部「今しばらく待ってください。ガッチャマンたちは戦っています」
- 南部「何、甚平が撃たれて怪我を。そ、それで、ジョーたちは」
- 南部「わかった。私もすぐそちらへ戻ろう」
- 南部「今入った報告によりますと、ギャラクターの野望は、ガッチャマン達の手により、一応、食い止めることができました」
- 南部「私はこれで失礼させてもらう」
- 南部「一言だけ申し上げておく。私達が会議をしている間、ガッチャマン達は傷を負いながらも、ギャラクターと戦っていたのです」
感想・考証・議論
今回も南部博士メインでまとめてみます。ISOが実はアレな組織だということがよくわかる……かも。
ニュージョーク市の地震について調査を命じる南部博士。 ニュージョーク市は、4話でも長時間による地震で壊滅的打撃を受けていたわけで……復興したと思ったらまたまた大地震、というお話か。何気に、市民全員とっととどっかに移住したくなるような目にあってないか? なお、FのISO本部はニュージョークにあることになっている。設定はどこまで引き継がれているのだろうか。 |
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ジュン、ジョー、甚平が教会の地下に閉じ込められるが、救助よりも、ロード島の基地を叩く方を優先せよと指令。 | |
ところが、こんな緊急事態なのに、事もあろうにISOは現場の指揮官である南部博士を会議場に呼びつけたらしい。事が地震でギャラクターの仕業か、という状況なら、マントルプランの責任者で対ギャラクター戦の指揮をとってる南部博士くらいしかまともに状況把握もできてないだろうし、大人数で会議場に集まったって解決策は出てこないと思うのだけど……。 その上、会議場からは、 「ガッチャマンは一体どうしたんだね。このような事態を未然に防ぐために科学忍者隊はあるのじゃないのかね」 「そうだ、科学忍者隊は何をしてるのかね」 と思いっきり人任せな発言が。指揮官呼びつけて身動きとれなくしたのは一体誰なんだー! |
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南部「今しばらく待ってください。ガッチャマンたちは戦っています」 まあ、これくらいしか言えんわな。 |
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3つの部品に分かれて飛ぶバードソーサー。 | |
作戦成功だが、甚平は撃たれ、その他のメンバーも怪我をしているという連絡がパンドラ博士より入った。 南部「今入った報告によりますと、ギャラクターの野望は、ガッチャマン達の手により、一応、食い止めることができました」 |
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しかし、会場の反応は……。 「そうか、ガッチャマンたちはやっぱり遊んでいたわけじゃなかったんだ(会場笑)」 脳天気でお気楽すぎ。さすがに南部博士もつきあいきれんわという表情に……。 |
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南部「私はこれで失礼させてもらう」 さすがに、居並ぶ面々を相手にぶち切れはしなかったが、頭に来てるのが丸わかり。 会議するしか能がない連中にとやかく言われたくはないわなぁ、南部博士も。 |
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南部「一言だけ申し上げておく。私達が会議をしている間、ガッチャマン達は傷を負いながらも、ギャラクターと戦っていたのです」 厭味の一言も言いたくなるわ、そりゃ。 |
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知るか、もう……という呟きが聞こえてきそうな後ろ姿。 妙にオトナの事情が垣間見える演出。この回を見て、あるあるこんなこと、と思ってる社会人は多いんじゃないだろうか。製作サイドに何か考えるところがあったのかしら。 |
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現場が危ない目に遭って苦労してるのに、会議してるだけのオッサンたちから「遊んでるんじゃねーの?」と疑われているわけで、そりゃ報われないわ。 ISOのお役所仕事っぷりが見事。この南部博士「ISOがこんなたるんだ連中の集まりなら自分がさっさと長官になって根性たたき直してやる」と思ってそうな気が。こういう無責任連中にむっとさせられたことの積み重ねが、南部博士が長官職に就こうと考え始めた理由になっていそう。 |
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N「会議場を出た南部博士の足取りは重かった。たとえ、仲間が傷つき倒れても、後ろを振り返ることはガッチャマン達には許されない。科学忍者隊の報われる日は、いつ、やってくるのだろうか」 このあと、南部博士の姿も消えた通路の端で、会議場への扉が大きな音を立てて閉まる。演出、見事です。 |