13話:謎の赤い砂
終わってみたら南部博士だけが得してないか?
チェックポイント
- 国際科学技術庁の緑化計画のための湖が消えた。移動している。
- 老人の話
赤い砂が燃え続けて鉄や銅を作る手伝いをしてくれていて、古代文明が栄えていたが、ある日、赤い砂が動き出した。街は三百日燃え続け、文明は滅んだ。赤い砂は砂漠に移動して姿を消した。今も動き続けている。 - ギャラクターに老人がさらわれるのを見た甚平。その場で助けず、車が走り出してから飛び出す。
鉄獣に連れ去られるが、直前にペンダントを落としていく。 - 健がペンダントを握りつぶすと赤い砂が。
- 拷問される長老。
- 昔の油田跡に入るジョーとジュン。
- 湖の底から水を吸い込み、別の場所に送り、さらに水を吹き出す。
- 満月が神の山の頂の影をうつすところにあるトンネルに赤い砂が閉じ込められている。
- 救助間に合わず。
- ギャラクターが赤い砂を増やす。
- 鉄獣にバードミサイルが効かない。
- 科学忍法火の鳥でバクテリア炎上。鉄獣も爆発。
今回の南部博士
- アンダーソン「ガッチャマンの報告と、赤い砂のサンプルを調査した結果。アフリカの動く湖事件は意外な方向に発展した。これから、南部博士に、動く赤い砂について報告してもらう」
南部「赤い砂といわれているのは、実は砂ではありません。」 - 出席者A「みなさんちょっとお静かに。南部博士、それでは」
南部「バクテリアです。地球上ではまだ発見されなかった全く新しいバクテリアなのです。」
出席者A「なるほど、バクテリアならば一種の微生物だ。生き物なら動いてもおかしくはない」
南部「ところが、ただのバクテリアではないのです。このバクテリアは、自分の体の中に、ウランの1000倍ものエネルギーを持つ、新しい元素を蓄えていることがわかったのです」
出席者B「信じられないことだ」
出席者A「だからこそギャラクターは赤い砂を狙っているんだ」
アンダーソン「その通りだ」
出席者B「それで、動く湖とはどんな関係があるのです」
南部「ここに、特殊カメラで写したフィルムがあります。ともかく、見ていただきましょう」 - 南部「これは赤い砂を3000倍に拡大したものです。生きています。体の各所にある赤いものが、そのウランの1000倍の力を持つ新元素です。このバクテリアに水を与えます。すると……」
(分裂するバクテリア)
南部「驚くのはまだ早すぎます。実は、これからがこのバクテリアの恐ろしいところです」
(激しく燃えるバクテリア)
南部「科学的にはこの元素がなぜ爆発を引き起こすのか、まだ究明されていません。しかしこれは恐るべき事実なのです。この赤い砂をギャラクターが手に入れたら、」
アンダーソン「考えただけで背筋が寒くなる」
出席者B「なるほど。それでギャラクターは動く湖で赤い砂を手に入れようと必死なんですね」
南部「だからこそこの赤い砂を絶対にギャラクターに渡してはならない」
でも、自分が持ってる分にはいいんですよね? - 南部「そうかよくやった。ご苦労だった」
健「ギャラクターはまだ赤い砂を見つけてはいません。大至急、地底にあると思われる秘密基地に侵入して、おじいさんを救い出さねばなりません。赤い砂の秘密を知っているのは、あのおじいさん、部落の長老だけです」
南部「どうやって地底に」
健「特殊部隊を派遣してください。そしていざという時はバードミサイルの使用を許可してもらいたいのです」
南部「了解」
感想・考証・議論
ISOの砂漠緑化チームのみなさん。いつぞやの潜水艇部隊もそうだったけど、ISOのユニフォームのデザインのセンスがいまいちよくわかりません。 | |
三日月珊瑚礁基地内の会議室。 | |
バクテリアを3000倍に拡大。赤い部分が新元素・ | |
水を与えると……。 | |
分裂して増える。 |
ギャラクターの作戦、無駄が多いというか……。水を移動させた先にバクテリアがたまたま居れば増えるかも知れないが,隠し場所をしっている長老が居るなら、隠し場所の情報を得てから水を動かした方が良かったんじゃないかと。
長老のペンダントをいきなり壊す健。壊す前に南部博士に届けた方が良かったんじゃないの。
ISOの偉いさんを呼んで南部博士が報告しているのだから、南部博士の手元にはバクテリアがある。で、こういう珍しい試料を手に入れたら、絶対に捨てたりしないのが科学者の性分てもんでしょう。南部博士はバクテリアをしっかり確保しているはずです。元素を集めるバクテリアだから、うまく育ててウランの1000倍のエネルギーをもつ赤色の新元素を集めさせれば、効率よくエネルギー源を手に入れることができます。忍者隊の攻撃で、砂漠にあったバクテリアは炎上して全滅したわけで、全てが終わってみたら、地球上では南部博士の手元にだけこの素敵なバクテリアが残った、と。増やし方の見当はついているわけで、南部博士だけが好きなように増やしてエネルギーを使える状態に。培養しながらバクテリアに語りかける南部博士が目に浮かびます。また、このシチュエーションは別の意味でもオイシイんですよ。誰か他の人がこのステキなバクテリアについて研究しようと思ったら、「サンプルください」って南部博士に頼むしかない。成果報告の時は「試料提供は南部博士のところです」て謝辞を載せることになる。南部博士が「共同研究で……」とか言えば、まあ承諾するしかないだろう。この場合は南部博士が共著の論文が書かれることになり、かなり少ない努力で南部君の業績は増えまくりになる。ということで、南部博士の独り勝ち、てことでFA?
※バクテリアで鉱物資源等をあつめる「バクテリオリーチング」というのはリアルでもありますね。