40話:人喰い花ジゴキラー(後編)
南部博士がジゴキラーに萌えまくる回。むしろ南部博士とジゴキラーの愛の物語前後編か。
ジュンは死んだと思ってる忍者隊と、ジュンは余裕で生きてると思ってる南部博士の温度差がありまくり。
h3>チェックポイント
- ジュンが死んだと思って泣いてる甚平、忍者隊が嫌になったと愚痴る健。
- ジゴキラーを焼き払っても根本的解決にはならないと知らされて、愕然とする忍者隊。
- 世界で最も下水道の完備したウィリー市の地下で成長するジゴキラー。
- 健は、南部の呼び出しにも応じない。
- 戻ってきてレッドインパルスにぶっ飛ばされる健。
- レッドインパルス「仲間を見殺しにしたからとなぜくよくよする。わしはやむを得ず親友や部下を何人も見殺しにしてきた。そうしなければならないときもある。きれい事で地球をギャラクターから守れるものか。ジュンが死んだと決まったわけでもあるまい。なぜ確かめん?死んでいるなら骨くらい拾ってやれ。生きているなら、連絡もとれない苦しい立場にあるんだろう。草の根を分けても探してやれ。それが仲間だ」
- バードスクランブルを頼りに、ジュンが捕まっている基地を突き止めて救出する忍者隊。
- レッドインパルスが特殊爆弾でジゴキラーを殲滅。
今回の南部博士
というか南部博士らしさが最初から最後まで炸裂なんですが。おかげでキャプ画像、前にも増して多いです(汗)。
ジゴキラー萌え南部博士が堪能できます(爆)。どう見ても、戦闘の指揮をとるよりも暗い部屋で誰にも邪魔されずにジゴキラーと一緒に居る方が楽しそうな南部博士、いい味出してます。
まず、前回の小さなガラスケースに入れて飾っていたジゴキラー、見事に大きく育っています。 | |
忍者隊がやって来る。 南部「来てくれたのか」 ジュンを失ったと思ってしょげている諸君を前にして、南部博士は全くそんなことは意に介さず嬉しそうです。ジゴキラーは立派に育ったし。 |
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南部「見たまえ、これが君たちの届けてくれた小さな花だと信じられるか。ジゴキラー草は暗闇と水の中では大きくなり、太陽のもとでは小さくなって身を守る習性があるのだな」 しょんぼりな諸君を前にして、ジゴキラーについて語り出すともう止まらない南部博士。 |
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南部「君たちはシーモンキーを知ってるだろう。あの小さな生物は孵化する条件が揃うまで、いつまでも卵の中で生き続ける。このジゴキラー草も同じだ」 シーモンキー、なつかしいです。とりあえず孵化させて、学校から帰って辺りが真っ暗になるのも気付かず顕微鏡で見続けてました。南部博士が使ってるような顕微鏡、家に置いてましたしねぇ。 |
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南部「その昔、といってもまだ人類が出現していない時代、この地球上は雨と雷の一時期があったという。おそらくこの花は、その頃棲息していたのだろう。もっともっと大きな姿で。やがて、太陽が地上を照らし、明るいのどかな時代がくると、ジゴキラーは小さな花となり、無駄なエネルギーを使わないように身を守った。次に日射しから身を守るため、固い殻につつまれて永い眠りについた」 健「しかし、なぜジゴキラーは女性ばかり狙うんですか」 南部「それは……まだわからない。それさえわかれば一挙にジゴキラー草を壊滅させる手も考えられるんだが」 |
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南部「いや、ジゴキラー草は生きている。あの作戦はあのまま増え続けるのを防いだだけだと思っている」 諸君に大打撃を与えることをさらっと言って、しかも楽しそうな南部博士。そんなにあっさりジゴキラーに死なれては面白くない、と言いたげな表情が素敵です。 |
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健「もし、もしジゴキラーが生きているとしたら、俺達は何のためにジュンを犠牲にしたんだ」 南部「君たちは、まだジュンがあの花の中に居たと信じているのか」 |
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南部「どうしたのだ、健、ジョー、甚平」 竜「博士、だめだわ。みんなジュンを殺したと……おらだって、そのぅ」 南部「馬鹿な、君たちはなぜ私を信じてくれない」 |
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南部「私の作ったカプセルをジュンは着ていた」 | |
南部「圧力にも熱にも耐えられるようにできているんだ」 | |
南部「もし、ジュンがあの花の中にいたとしても、焼け跡から元気で出てくるはずだ」 竜、ちっとも信じて無さそう。 というか、そもそも南部博士はカプセルの性能を一回も諸君にまともに説明してなかったわけで、信じる信じない以前に、あのカプセルがあれば焼かれたってジュンは死なない、ってことを言っておかないと……。 |
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ジュンが心配というよりも、諸君に新開発のカプセルの性能を信じてもらえなかったことが原因でしょんぼりの南部博士。後ろのジゴキラーはそんなことはおかまいなしに元気いっぱい。 まあ、ジゴキラーに愚痴っとけや南部博士。 |
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南部「こちら南部、G1号応答せよ。こちら南部、ガッチャマン応答せよ。健、どうした、なぜ返事をしない。健、健!健どうした、応答せよ。健、応答せよ」 ブレスレットを机の上に置いて部屋を出て行く健。 |
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南部「健」 このあと健はスナックJに行き、家に戻ってきたところをレッドインパルスに張り倒される。 南部博士がレッドインパルスに何か言ったのだろう。しかし、南部博士にも説教しておいた方がいいと思うぞ>レッドインパルス。ジュンが死ぬわけない、という肝心のことをちっとも諸君に言わず、自分だけ勝手に納得してたってなぁ……。 |
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南部「何い、バードスクランブル?」 |
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諸君を出撃させても特に指示は与えず放置して、さっそくジゴキラーの方を見ている南部博士。 出撃を止めたら止めたで諸君にうるさく文句を言われてるだろうし、その間ジゴキラーを調べる時間が減るのが嫌なので、どうでもいいけどとりあえず出撃させて好きにさせとくか、その方が実験室が静かになるし、と思ってるのが丸わかり。 |
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南部「わからない。あらゆる毒物を使用しても効き目がない。一体ジゴキラーの弱点はどこにあるんだ…あイチッ……」 農薬どころじゃ満足せず、片っ端からやばそうな毒薬を与えたらしい南部博士。相手が思いの外頑丈だとわかって段々手段がエスカレートしてる模様。嬉々として、ややこしいものぶち込んでる南部博士が目に浮かびます。 |
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手すりの錆びたところで手を怪我して、胸のハンカチで手当てする。 手すりのところについていた南部の血がジゴキラーに落ちる。 急に暴れ出すジゴキラー。 |
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南部「どうしたんだ……おぉ、枯れた……。ジゴキラーが枯れた……」 | |
折角育てたジゴキラーが枯れて、めちゃくちゃ残念そうな南部博士。ジュンが居るかもしれない状態で「焼き払う」とやった時とはえらい違い。 原因不明の理由で実験材料に死なれた研究者の反応としては正しいんですが……。 |
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思わず身を乗り出してます。もうちょっと頑張るとそのまま水槽に落下しそう。 | |
南部「血……私の血を吸って枯れた。そうか、ジゴキラーがなぜ男を襲わなかったか」 弱点に気付く南部博士。 |
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南部「こんな簡単なことがなぜ今までわからなかったのだ。はははは……」 両手を腰に当てて高笑いする南部博士。解決策発見で一人で大満足。 |
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南部「南部だ。健か」 健「博士、ジュンは助け出しました」 南部「そうか、良かったな、健。私の方もジゴキラーを壊滅させる方法を見つけたぞ。簡単なことだったよ。ジゴキラーが男を襲わなかったのは、男の体内にジゴキラーにとって毒作用を起こすものがあったからだ」 甚平「あ、おいらたちの体に毒が?」 南部「染色体だ。いいか、女性の染色体はXが2つ、男性はXにYだ。ジゴキラーは染色体Xを必要としているが、男性だけが持っているYには異常反応をあらわすんだ。私は染色体研究所からこのYという染色体を大量に借りて特殊爆弾をつくりあげた。今、レッドインパルスがそっちへ飛び発った。ジゴキラーが滅びるのは時間の問題だぞ」 ジュンが助かったことは「そうか、良かったな」の一言で片付けて、ジゴキラー対策を延々説明する南部博士。ジュンが助かるのは当然だと思ってたんでしょうねぇ。ところで、爆弾に使ったY染色体ですが、借りたと言いつつばらまくわけで、返すつもりなんか全く無いでしょう。素直にもらったって言えばいいのに。 延々ジゴキラーで遊んで、最後に「やったぜ!」のポーズの南部博士、すごく嬉しそうです。 でも、外のジゴキラーは全滅させても、自分の実験室には最低1つは確保しないとダメでしょう。せっかく育てたやつは枯らしちゃったから、外にあるのを全滅させると、研究続けられません。正しい命令は「爆弾投下の前に2,3本抜いて持って来い」でしょう。 詰めが甘いですよ南部博士。 |
感想・考証・議論
忍者隊が戻ってみたら、改めて育てたでっかいジゴキラーと楽しく遊んでいる南部博士が居た、という光景が目に浮かびます。余計なところにはびこった場合の対処方法は既に突き止めていて、水を抜けば小さくなることもわかってて、男性の南部博士は側に居ても襲われないわけだから、格好の遊び相手ですよねぇ。
結局この回(と前回)は、ジゴキラーに嵌りまくった南部博士が、諸君へのジゴキラー以外の説明を怠ったために、諸君がしなくていい心配をする羽目になったという話ですよね。健はレッドインパルスにぶっ飛ばされてましたが、南部博士がちゃんと説明して諸君を安心させておけば済んだはず。南部博士との付き合いも長いんだろうから、いい加減南部博士というのがどういうヤツなのか理解しろよ諸君、と思わないでもない。
1ヶ月くらい、南部博士とジゴキラーを暗い部屋に閉じ込めておけば、ジゴキラーと意思疎通するための装置でも開発して飼い慣らして、すっかり仲良くなってそうな予感が……。お茶くみしろとか肩揉めとかコピーとれとか、あれこれ楽しくやってそう。ここまでの回で南部博士の一番のお気に入りはジゴキラーに決定、かな。