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45話:魔のソーラーシフト計画

 健の救出と地球上のメインビーム砲破壊作戦が同時進行する、密度の高い回。

チェックポイント

  • マーストラの攻撃で破壊され、動けなくなるオービターG号。
  • 救助船パイロットを殴り倒して入れ替わるジョー。
  • 赤外線暗視装置を組んで健を見つけるが、ジョーの目は見えなくなる。
  • 目が見えなくなったジョーは酸素を持って健のもとへ。
  • 世界各地のソーラーシフター作動。
  • バラジリアのダムの湖底からビーム砲発射。
  • 地球は高温化、世界各地で異常気象。
  • ダムの堰堤にミサイルが効かない。
  • ジョーを脱出用カプセルに入れる健。宇宙服からバードスーツに変身。
  • 激突寸前に宇宙船から脱出する健。
  • 宇宙船のロケットでメインビーム砲を破壊。

今回の南部博士

  • パンドラ「こうなったら救助用の宇宙船を打ち上げてもらいましょう」
    南部「しかし、救出するまでに最低3日はかかる。いや、それ以上かかるかもしれない。それまでオービターG号の酸素が持つかどうか」
  • 南部「それに、補助バッテリーの機能はせいぜい二日が限度だ。補助バッテリーが止まれば通信も跡絶えてしまう。そうなれば、オービターG号を探し出すことすら、できなくなる。この果てしなく広い宇宙で、パイロットが肉眼でオービターG号を探すことは不可能だ」
  • 南部「ジョー、君を行かせることはできない。君たちには地球上のメインビーム砲を探し出してもらわなければならんのだ」
  • 南部「ジョー、気持ちはわかる。しかし君たちにはその任務が最優先する。それも、一刻も早くだ。ギャラクターは何としても、目的を達成しようとするだろう。わかってくれるな。」
  • 南部「全員直ちにオービターG号の救出船打ち上げ準備にかかれ。打ち上げ時間は今から一時間後だ。直ちにかかるんだ。急げ!」
  • 南部「国際科学技術庁としてできる限りのことはやる。君たちはギャラクター基地探索に全力を注げ」
  • 南部「ジョーの奴いつの間に」
  • 南部「もうよい。健のことは頼むぞ」
  • 南部「うん……補助バッテリーには限度があるし、オービタG号はどんどん遠ざかる一方だ。これでは思ったより早く通信音は跡絶えるかもしれんぞ」
  • (ジョーの宇宙船に)
    南部「ジョー、きこえるか、ジョー。あきらめて帰還しろ」
  • 南部「ジョー、それ以上行っても無駄だ。オービタG号は急速に遠ざかっている。それ以上追うと、君自身も帰ってこられなくなる」
  • 南部「あいにく積んでない。だが赤外線によるγ線測定装置ならある。君の正面パネルの中央だ。しかしそれを何に使おうというのだ」
  • 南部「ジョー、何をしているんだ」
  • 南部「やめろ、そんなことをしたら目をやられる。いくら君がサイボーグでも、その赤外線はあまりにも危険だ。ジョー!」
  • 南部「ジョー、ジョー、どうしたんだ」
  • 南部「何、4時50分、ビーム光線が発射されたと言うのか」
  • 南部「うん、これは最悪の事態だ。パンドラ、ジュン達は何をしている」
    パンドラ「バラジリアのダムを叩いているようですが、効果は無いようです。」
    南部「下流に居る人々を至急避難させて、ダムの堰堤を爆破するように言うんだ」
  • (宇宙船に)
    南部「ギャラクターは地球からもメインビームを発射した。今、ジュン達がニューゴッドフェニックスでその一つのメインビーム砲を叩いているが、苦戦を強いられている。軍の爆雷やニューゴッドフェニックスのバードミサイルは、深い水深と固い堰堤で歯が立たない」
  • 南部「何、どうしようというのだ」
  • 南部「馬鹿なことはやめろ。そんなことをすれば、君たちも死ぬことになる」
  • 南部「ダメだ、その脱出用カプセルは一人しか」
  • パンドラ「南部博士、健は、ガッチャマンはやりましたわ」
    南部「ああ。どうやらギャラクターの企みは、今度もまた成功しなかったようだ」
    パンドラ「はい」
    南部「しかしもはや太陽に変化が起き始めている。このまま元通りにおさまるか、それとも再びギャラクターの力によってますます取り返しのつかないことになるかもしれない」
    パンドラ「南部博士」
    南部「我々は絶対にギャラクターの企みを実現させてはならない。この美しい地球のためにも。そこに住む人々のためにも、太陽はギャラクターなどには渡してはならない。頼むぞガッチャマン、科学忍者隊の諸君」

感想・考証・議論

 終盤に向けて盛り上がりと見せ場を作り始めたこの回、何とかギャラクターのソーラーシフター計画を頓挫させる。前回からの継続である健の救出と、地球のメインビーム砲破壊が同時進行するこの回、やたらと場面が変わるし、南部博士の台詞も増えて、博士ファンにはおいしい回。ところで、この回の録音台本の厚みを見ると、他の回よりもひときわ厚かったり。それだけ密度の濃い演出がなされたということなのだろう。

01.png 健を救出するための宇宙船の打ち上げを命じる南部博士。
02.png Gタウンの廊下に、1時間で打ち上げろという南部博士の指令が響く。
職員の腕のマークに注目。どうやらこれが、Gタウン勤務の人達のエンブレムらしい。
03.png ジョーが殴り倒した宇宙飛行士。
左肩のマークは、他の職員のものと同じ。ヘルメットの形に注目。
04.png 代わりに乗り込んだジョー。スーツは忍者隊のもので、ヘルメットは宇宙飛行士のものである。
05.png その後、ヘルメットをとって、バードスタイルっぽい忍者隊仕様のヘルメットに交換する。
06.png 忍者隊仕様のヘルメットのバイザーは上に上がるようになっていることがわかるシーン。
手に持っているのは、部品で組み上げた暗視装置。
07.png 管制室の南部博士。
ただ、首と顎のところが妙に太いんですが……「南部博士太った?」って訊きたくなる1コマ。
この回、妙に首回りが「アンダーソン長官化」した南部博士の登場シーンが多いです(爆)。
08.png 火星、金星、地球からメインビーム砲が太陽に向けて放たれた、という報告をきいて、思わず倒れそうになる南部博士。パンドラ博士が慌てて駆け寄る。
09.png パンドラ博士に支えられてどうにか立っている南部博士。
4日前に健を火星に送ってから、休むヒマも寝るヒマも無かったのではないかと思われ……さすがに突かれているんだろうなあ、というシーン。
しかし倒れてもいられないのが南部博士の立場で、この次のシーンでは、Gタウンのいつもの司令室に戻って指示を出していた。